北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、九州電力および日本原子力発電の電力会社10社は、英国で回収されるプルトニウムの将来のMOX燃料加工に関する全体的な枠組みに合意したことを発表した。

これは、電力10社は、海外再処理委託により回収されるプルトニウムについて、海外においてMOX燃料に加工、プルサーマルで利用することを基本方針としているが、これに基づき、英国で回収されるプルトニウム全量を英国でMOX燃料に加工できるよう、英国原子力廃止措置機関(NDA)と協議してきた結果、英国エネルギー・気候変動省(DECC)傘下の外郭団体であるNDA(Nuclear Decommissioning Authority)が英国セラフィールドに所有するMOX燃料加工工場(SMP:Sellafield MOX Plant)における将来のMOX燃料加工に関する全体的な枠組みについて合意を取り付けたというもの。

SMPの外観

同合意により、SMPにおける将来のMOX燃料加工について、経済性確保のための生産能力向上方策やそれに伴う費用負担、MOX燃料加工を進める上での原則などがNDAとの間で取り決められた。

なお、これら電力10社は、地元・地域住民の理解を得ながら各社でプルサーマル計画を進めていくとしており、SMPにおける将来のMOX燃料加工の手配については、各社ごとにそれぞれの状況を踏まえ、諸条件が整った段階で進めていく予定としている。