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GigaOMに2010年におけるエンタープライズの技術動向を予想した記事のひとつとしてForecast for 2010: The Rise of Hybrid Cloudsが掲載された。これは2009年を含む1年半の動向を鑑み、2010年に注目度が高まると見られる技術動向のひとつが「ハイブリッドクラウド」になるだろうという内容になっている。

エンタープライズではITデータの保護と制御という観点から、IT資産を社内に物理的に保有しておくという傾向が強い。このため、クラウドサービスへそのまま移行するというのは無理がある。しかしクラウドサービスを取り巻く勢いは止めがたいものがあるうえに、クラウドならではの利点もあり、簡単には無視しがたいという状況になる。

これに対するひとつの回答が「ハイブリッドクラウド」だ。ようするに、物理的にクラウドシステムを建物の中に構築するケース、サードパーティのサービスを利用するケース、パブリックサービスを利用するケース、プライベートサービスを利用するケース、これらを必要に応じて組み合わせることで、クラウドの利益を得ながら、従来の保護や制御も保持するという取り組みだ。

エンタープライズにおけるクラウドの魅力のひとつに、期間を限定してクラウドのサービスを利用するというものがある。社内に高負荷時にも対応しうるインフラを構築するのは費用がかかる。またそれが特定の期間のみということになれば、そのためにインフラを構築するのは費用対効果はあまり芳しいものとはならない。こうした期間だけスケーラブルに性能を発揮できるクラウドサービスを利用したいというケースだ。

Forecast for 2010: The Rise of Hybrid Cloudsではこうしたハイブリッドクラウドを実現してくれるソリューションはハイレベルなテクノロジベンダとオープンソースソフトウェアプロジェクトという2つの側面があるとし、そうしたベンダやプロジェクトの例としてVMware、HP、Microsoft、Eucalyptus、Open Nebula、Nimbusなどを紹介。さらにエンタープライズでこうしたハイブリッドクラウドを検討するのにあたっていいニュースがあるとし、要望に応じてどういったハイブリッドクラウドを構築するか、または利用するのかをさまざまなオプションから選ぶことができる状況が整ってきていると説明している。