BCNは9日、全国主要家電量販店の実売データを集計する「BCNランキング」において、2009年6月の国内ノートPC販売金額が前年同期比で87.5%(12.5%減)であったとする調査結果を発表した。同販売台数は前年同期比で121.6%(21.6%増)となっており、低価格なネットブックの台頭がこれらの要因だと分析されている。

ノートPCの販売状況前年同月比 (出展:BCNランキング)

同調査結果によると、ノートPCに占めるネットブックの台数構成比はすでに3割を超えており、その副作用から平均単価の下落が進行。ノートPC市場全体では、台数は伸びても金額がマイナスになる現象が顕著になり始めているようだ。販売金額の前年割れは今年に入ってから4回目で、過去3年間で見ても6月の販売金額としては最低の水準だという。

なお、2009年6月時点でのネットブックの税抜き平均単価は41,500円であったとされ、これは1年前と比較して25%の下落だという。一方の通常タイプのノートPCの平均単価は101,600で、こちらは1年前と比較して12%の下落。ネットブックの拡大だけでなく、通常タイプのノートPCの価格下落も、販売金額の前年割れに影響しているようだ。

調査では、こうした市場構造の変化がメーカー間の勢力図にも影響を及ぼしているとしている。販売台数で東芝、富士通、NECの3社が上位を固める状況は変わっていないが、Eee PCで知られるASUSTeK Computerがシェア8.4%を獲得し、ソニーを押さえて4位に。Aspire Oneの日本エイサーも、シェア6.7%で6位に食い込んでいるなど、ネットブックをヒットさせた2社が、その勢力を拡大している状況となっている。

主要PCメーカー別販売台数シェア (出展:BCNランキング)