米Qualcommは、米Microsoftとのパートナーシップによるチップセット開発が順調に進んでおり、続々と搭載製品のリリースが行われていることを歓迎するコメントを発表した。Windows Mobileを搭載する高性能スマートフォンが、より低価格で今後発売される可能性も示唆されている。

2006年5月のパートナーシップ締結以来、QualcommはWindows Mobileを標準サポートする「MSM7xxx」シリーズのMobile Station Modemデュアルコアチップセットの開発でMicrosoftと協力。CDMA2000 1xEV-DO Rev.A対応スマートフォン向けの「MSM7525」チップセットや、HSDPAおよびHSUPAをサポートするスマートフォン向けの「MSM7225」HSPAチップセットなどが発表されており、特にUS200ドル以下の販売価格を実現するコンシューマセグメントのスマートフォンへの提供が目指されてきたとされる。

QualcommのCDMA Technologies製品マネージメント上級副社長であるSteve Mollenkopf氏は「QualcommとMicrosoftのパートナーシップによって、各製品メーカーは、低価格でスピーディーに市場へ製品を送り出すことができるようになり、その結果として、スマートフォン市場全体の拡大につながっていく」とコメントした。

デュアルコアを採用したMSM7xxxシリーズのチップセットは、高速通信およびアプリケーションの実行を単体で処理でき、よりスリムなデザインのスマートフォン開発を低価格で実現可能とされている。HTC、LG Electronics、Samsungから同チップセットを搭載した最新スマートフォンのリリースが続いているほか、現時点でも20種類以上のスマートフォン開発が、同チップセットを用いて進められていることも明らかにされており、世界各地で計画されている今後の製品発表に期待が高まる。

MSM7xxxシリーズの新チップセットを搭載しているHTC TyTN II