ホームセンターでのトイレリフォームはおすすめ?
トイレは10年を目安に経年劣化によって修理が必要になり、近くにホームセンターがあればそのままリフォームを依頼できます。本項ではホームセンターでのトイレリフォームについて詳しく解説します。
ホームセンターに依頼するメリット
ホームセンターは全国各地に展開されており、住宅設備や工具、建材、雑貨を販売している小売店です。店舗によっては軽トラックの貸出を行っているなど急な買い物でも安心して利用できることから気軽に足を運ぶことができ、実際に商品を目で見て選定できるのもメリットとしてあげられます。ここではそのようなホームセンターでのメリットを紹介します。
- 店舗が多く気軽に足を運べる
- 実際の商品を見て選定できる
ホームセンター最大のメリットとしてはやはり全国への展開数でしょう。年々店舗数を増やしているホームセンターは2024年現在は5000店舗を超え、その中の4割ほどがリフォーム工事を請け負っています。店舗数が最も多いコメリは沖縄県を除く46都道府県に展開されており、足を運ぶのは難しくありません。
実際に家に設置が可能な製品かどうかは現地見積もりの依頼をその場でできるためストレスも少なく、便器を含めたトイレ本体の交換から便座交換やタンク内の部品交換も依頼することができます。
ホームセンターは敷地が広く、多くの商品が展示されているため商品同士の比較もしやすく、その場で商品の特徴を店員に聞いて選定することが可能です。実際に商品を見ながら選定ができるリフォーム会社やメーカーのショールームやモデルルームと比較して商品数が多く、幅広い製品が展示されていることから明確に商品が決まっていない状態であれば大きなメリットです。
また、ホームセンターや家電量販店ではリテール品と呼ばれる量販店モデルで機能を絞った安価な製品が並びます。高機能性にこだわって選定をしないのであれば商品を安く購入できるケースもあります。
ホームセンターに依頼するデメリット
ホームセンターへの依頼はメリットだけでなくデメリットも存在します。ホームセンターにトイレリフォームを依頼するかどうかはメリットだけでなくデメリットも知ったうえで自分の求める工事が可能であるかを検討しましょう。
- 工事をするのは下請けの業者である
- 施工費用は専門業者と比較するとやや高め
多くのホームセンターでは職人を抱えておらず、地域で活動する水道業者へ交換工事を依頼します。下請けの職人へ工事を依頼するため、どのような職人が来るかどうかは工事の当日までわからず、依頼時に伝えた要望が細かく伝達されていないようなケースもあります。
また、職人の多くは個人事業主として仕事を請け負っているケースが多く、ホームセンター側で保証が用意されていなければアフターサポートが乏しいことが挙げられます。職人の実績や腕にもムラがあるため施工の質という観点では水道業者やリフォーム会社に劣る可能性が高いです。
下請けの職人による施工では質以外にもデメリットがあり、これは仲介業者が入ることによる中間マージンの発生です。ホームセンターも事業としてリフォームを行うため、利益を得ています。職人に直接依頼する金額に加えてホームセンターの利益も加算されるため基本的には設置工事かかる費用は高くなります。
前述したようにリテール品のような安価なトイレを購入できることを考えても総額費用は同等かそれ以上の金額になるため少しでも安く交換をしたいのであればおすすめできません。
トイレリフォームは業者選びも重要
トイレリフォームはホームセンター以外にも水道業者や工務店、ハウスメーカーなどに依頼が可能で、それぞれ費用相場や質、サービスに差があります。自分に合った商品の選定からそれが設置可能かどうかを見分けるのは難しく、専門家の意見を取り入れて選定していくことが重要です。
また、依頼先にもそれぞれ長所と短所があるため、自分の希望のリフォームを実現してくれる業者を選ぶよう予算とも相談して選ぶようにしましょう。
タンクレストイレへのリフォームはおすすめ?
節水トイレの普及率も年々増加し、高機能なトイレの需要が高まっています。トイレリフォームを考えている方の中にもタンクレストイレへリフォームしたいという方も少なくありません。ここではタンクレストイレのメリットやデメリットおすすめ商品について詳しく解説します。
タンクレストイレのメリット
タンクレストイレは従来のトイレと比較して高性能で、多くの機能が追加されていることは言うまでもありません。しかし、メーカーや商品によっても搭載されている機能は異なり、同じ機能でも節水効果や洗浄方法などに違いがあります。ここではタンクレストイレにトイレリフォームを行うことで従来のトイレと比較してどのようなメリットがあるのかを紹介します。
- 節水機能による節約効果が期待できる
- 省スペースでデザイン性に優れる
- お手入れがしやすい構造
従来のトイレではレバーを回すとタンクの栓が外れ、タンク内に貯まっている水が一気に流れ出すことで排泄物を流します。一方、タンクレストイレでは水道管と直結するポンプを電気の力で動かして水流を作り水を流します。
これによりタンクレストイレは高い節水効果を生み出すことができます。実際にタンクレストイレは1回あたりの水量でおよそ13Lを必要とする旧式のトイレと比較すると、30~40%程度の4~5Lの水量ですみます。水が少ないことでトイレつまりを懸念する方も多いですが、洗浄方法を工夫することで正しく使用すれば少ない水でしっかりと流すことができるように設計されています。
タンクレストイレはトイレ後方に設置されている大きな貯水タンクがありません。そのため外観が簡素ですっきりとしていてスタイリッシュという言葉がしっくりきます。実際にタンクレストイレはタンクがない分、タンク式トイレよりも高さが30~40cm、奥行きが10~20cmほど小さくなり、トイレの室内が今までよりもかなり広く見えます。
便座の蓋が閉まっているときは一種の球形のようなデザインをしている製品もあり、高いデザイン性で高級感すらを感じられるようなものなどトイレとしての用途プラスアルファとしてインテリアとしての側面も持ちます。
タンクレストイレは内蔵型のタンクが水道管と直結しており、一体型の構造をしています。トイレではトイレ後方にある貯水タンクの外観周辺がデッドスペースとなり、掃除しにくくほこりがたまりやすいのですが、このスペースないので掃除が格段に手軽になります。
タンクがないことでトイレ全体の凹凸やつなぎ目が少なく、拭き掃除の手間も減らせる点はありがたく、日頃から清掃を行う際に短時間で清潔さを保つことが見込めます。
タンクレストイレのデメリット
ここまではタンクレストイレのメリットを解説しましたが、どんな製品にもデメリットは存在します。リフォームの際にはメリットだけでなくデメリットまで理解をし、どのトイレが自分に合っているのかを考えて設置を行うようにしましょう。
- 別途手を洗う場所が必要
- 水圧の問題で設置できないこともある
- 故障時に部品交換ができない
従来のトイレでは貯水タンクに水を貯める際に上部から手洗い用の水が流れてくる構造になっています。タンクレストイレには貯水タンクがないことで手洗器がついている製品は少なく、トイレ室内で手を洗うことができません。
そのためすぐ近くに別途手洗器を用意する必要があります。室内にスペースがあれば手洗器やカウンター型の洗面を設置できますが、スペースが狭い場合には室外に独立洗面台を置くなどの工夫が必要になります。
タンクレストイレは給水管から水を引き込んでは洗浄を行います。そのため、高層マンションやビルなどの高層階のような場所では水圧が弱く、設置条件を満たせない場合があります。水道の水圧を利用するタンクレストイレでは水圧が弱いことでしっかりと流すことができずにトイレつまりの原因となるおそれがあります。
TOTOのネオレストシリーズでは内蔵の加圧装置を用いることで水圧の低い場所でも設置できるような工夫がされています。このような商品を使用すれば高層階でも問題なく設置は行えますが、リフォーム前に水圧検査を依頼しておくと安心です。
タンクレストイレは電気で制御されているので、停電時には手動もしくは乾電池を使用して水を流す必要があります。また、不具合や故障があると個人では対応が難しく、たとえばタンクレストイレはどの市販品も温水洗浄便座が標準装備となっているためウォシュレットが故障した場合は取り外しができず、便座のみの交換で修理を行うことができません。
従来のトイレでは故障時に部品交換で済んでいたようなケースでも本体ごと交換が必要になるケースもあることを頭に入れておきましょう。
おすすめのタンクレストイレ
タンクレストイレのメリットとデメリットを把握したところでここからはおすすめのタンクレストイレを紹介します。現在リフォームで使用されることの多いタンクレストイレを主要3メーカーを中心に4つ説明します。
ネオレストRSはネオレストシリーズの中でも比較的安価な製品です。ネオレストシリーズの基本機能であるお掃除リフトなどの機能はついていますが、フチなしウォシュレットのような機能は付随していないため注意が必要です。
ネオレストRSはタンクレストイレに安価でリフォームをしたい方や、不要な機能があり、機能が十分だと感じる方におすすめです。また、機能が限られていることで子供や老人の方でも使いやすいので同居を見据えたリフォームをする際に採用されやすい商品です。
ネオレストASは直線的でシンプルなデザインのタンクレストイレです。ネオレストRSよりもハイグレード版で値段も高めですが、便器の洗浄機能や便座暖房機能などがさらに充実しています。機能だけでなく見た目にも差別化点があり、やや丸みを帯びたデザインのネオレストRSよりも直線的なデザインをしています。
サティスシリーズの中でもコンパクトさが売りのサティスSタイプは奥行650mmのコンパクトボディにすることで空間だけでなく快適さにもこだわっています。タンクレストイレのデメリットでも解説した手洗器の問題はサティスSタイプのようなサイズ感であれば設置もしやすく、広々とトイレを使えます。
アラウーノS160はアラウーノシリーズの中でも安価で採用しやすく、コストを抑えながらタンクレストイレへリフォームをしたい方におすすめです。アラウーノシリーズの基本性能である有機ガラス系のスゴピカ素材やターントラップ機能などはそのままで、より高機能性にこだわりがなければ十分すぎる性能です。表面の凹凸も少ないため日頃のお手入れもラクラクです。