トイレリフォームの目安は築何年?
日常生活で必要不可欠なトイレですが長年使い続けていると劣化し、場合によっては突然故障して使えなくなってしまうこともあります。そこで、トイレの故障を防ぎ快適に使うためには、早めのリフォームが重要です。
ここでは、トイレは築何年を目安にリフォームすればよいのか紹介するとともに、交換を検討するべき症状やおすすめのトイレについて解説します。
トイレリフォームは築10年を目安に検討
結論から言うと、トイレのリフォームは築10年を目安に検討するべきと言えます。
理由としては、便器自体は100年もつほどの耐久性があるものの、便器以外のタンク内部の部品等の寿命が10年程度であるためです。
また、LIXILのEAシリーズなどの温水洗浄便座は、電化製品であるためさらに寿命が短く、使用頻度にもよりますが5年~10年と言われています。
どういうときに交換を検討すべき?
トイレのタンク内の部品の寿命は約10年であることはわかりましたが、具体的にはどのタイミングでリフォームを検討するべきなのでしょうか?
ここでは、トイレのリフォーム工事を検討するべきタイミングを4つご紹介します。
本項目で紹介する症状が自宅のトイレで見受けられる場合は、完全に使えなくなってしまう前にリフォームを検討しましょう。
トイレの部品や便器が故障している場合はなるべく早めのリフォームをおすすめします。
トイレが故障した際の対処法としては部品交換と全交換の2パターンが考えられますが、それぞれメリットとデメリットがあるため、状況に応じてベストな選択をしましょう。
一般的に部品交換は安価で済むためあまり年数が経っていないトイレにおすすめですが、便器の汚れはそのままだったり別の箇所が寿命で故障したりするデメリットがあります。
反対に、便器を全て交換する場合は費用はかかるもののトイレは新品となるため、しばらくは故障の心配がありません。
頻繁にトイレのつまりや水漏れなどの不具合が発生する場合はトイレの寿命が近いと言えるでしょう。
トイレがつまる原因は、部品の劣化や長年の使用で溜まった汚れによる洗浄不良などが考えられ、水漏れはパッキンや配管の劣化が原因であることが多いです。
パッキンやタンク内の部品の劣化が原因で水漏れしている場合はDIYで簡単な部品交換で直る場合もありますが、便器の下から水漏れしている場合や、つまりが頻繁に発生する場合は大掛かりな工事が必要となる可能性が高いため、リフォームを検討しましょう。
二世帯同居や子どもの独立など、生活スタイルが変化した時もトイレをリフォームする時期としておすすめです。
二世帯同居の場合は、掃除のしやすさやバリアフリーを意識してのリフォームがおすすめで、除菌水が流れ自動で便器をきれいにしてくれるタンクレストイレなどを選択肢に入れましょう。
また、床も同時にリフォームする場合は汚れが落ちにくいフローリングではなく、拭くだけで簡単に汚れが落ち、価格も安価なクッションフロアもおすすめです。
キッチンなど、トイレ以外の水まわりをリフォームをする予定がある方は、トイレのリフォームも並行して行うとお得になる可能性があります。
理由としては、リフォーム会社によってはトイレとキッチン、浴室、洗面所をリフォームすると、通常よりも安くなる3点・4点セットプランがあるためです。
リフォーム会社によって料金はさまざまのため、水まわりのリフォームを検討している方は、複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。
自宅に合ったトイレの選び方
トイレはTOTOやLIXILなど各メーカーからさまざまな種類の商品が販売されており、自宅に合ったトイレを選ぶことでより快適な生活が可能です。
本項目では、2種類のトイレについてどんな方におすすめなのかを理由とともに紹介します。
トイレの種類別の特徴やメリットが知りたい方や、自宅にどのトイレを取り付けようか迷っている方は参考にしてください。
便器とタンクが分離した分離型トイレは、本体やメンテナンスの際の費用が安いことが大きな特徴です。
分離型トイレは一体型トイレと異なり、それぞれのパーツが独立しているため、必要なものだけを組み合わせて設置できるため初期費用を抑えられます。
また、万が一故障した際も、壊れた部品だけを交換するだけで直る場合が多いため、なるべく費用を抑えたい方には分離型トイレがおすすめです。
簡単にお手入れできるトイレを設置したいなら一体型トイレやタンクレストイレがおすすめです。
一体型トイレやタンクレストイレはタンクと便器、便座が一体となっているため、パーツのつなぎ目や隙間が少なく、掃除が簡単です。
手洗いが必要な方は有無を選択できる一体型トイレを、おしゃれなトイレが好みの方は、スタイリッシュなデザインのタンクレストイレをおすすめします。
トイレリフォームの見積もりはここをチェック!
トイレリフォームを検討する際、多くの家庭で直面する困りごとに「見積もりの見方」があります。しかし、見積書の見方がわからず、どの業者に依頼すれば良いのか迷ってしまうことも少なくありません。
ここでは、トイレリフォームの見積もりの内訳と見方、費用相場、そして見積もりで注意したいポイントを詳しく解説します。
見積書の項目と費用相場
トイレリフォームの見積もりには、以下のような項目が含まれます。
- 商品代、材料費
- 施工費
- 廃材処分費
- 諸経費
トイレリフォームにおける商品代とは、新しいトイレ本体や便座、タンクレストイレなどの主要設備の購入費用を指します。
たとえば、基本的な機能を持つトイレ本体の価格は5万円~10万円程度であり、高機能トイレやデザイン性に優れたモデルでは20万円を超えることも珍しくありません。
また、温水洗浄便座(ウォシュレット)の追加は、3万円~10万円程度の追加費用が見込まれます。TOTOやLIXILなどの大手メーカーをはじめ、さまざまなメーカーが存在し、価格帯にも幅があります。
材料費には、トイレの内装に使用する材料費が含まれます。これには、床材や壁紙、照明などがあり、選択する材質やデザインによって価格が大きく変動します。
床材としてよく使用されるクッションフロアは、一般的には2,000円~5,000円、壁紙も同様に幅広い価格帯があります。
施工費は、トイレの設置や内装工事、配管工事など、実際の作業にかかる人件費を含む費用です。
トイレの交換のみであれば、施工費は5万円~10万円程度が一般的ですが、床や壁の内装工事を伴う場合は、5万円ほどの追加費用が必要になることが多いです。
また、配管の移設や改修が必要な場合は、その分の追加費用が発生します。
廃材処分費は、既存のトイレや内装材を撤去した際に発生する廃材を処分するための費用です。
この費用は工事の規模や撤去する材料の量によって異なり、一般的には5,000円程度が見込まれます。
特に大規模なリフォームや、撤去する設備の量が多い場合は、廃材処分費が1万円を超えるなど高額になるケースもあります。
諸経費には、リフォーム工事を進める上で必要となるさまざまな付随費用が含まれます。これには、設計費、管理費、輸送費、そして場合によっては現地調査費などが含まれることがあります。
諸経費は工事全体の費用の中で約1割ほどを占めます。
トイレリフォームの費用は、選択する設備や材料、施工の内容によって大きく変動します。リフォームを検討する際には、複数の業者から見積もりを取り、それぞれの項目を比較検討することが重要です。
また、予算内で最適なリフォームを実現するためには、自分のニーズと優先順位を明確にしておくことが必要です。
見積もりで注意したいポイント
トイレリフォームの見積もりを確認する際に気をつけたいポイントとして、以下の4点を解説します。
- 一式ではなく細かく書いてあるか
- わからない項目はないか
- 担当者が丁寧に説明してくれるか
- 補助金を利用する場合は要件を満たしているか
見積書には、商品代、材料費、施工費、廃材処分費、諸経費など、トイレリフォームに必要な全ての項目が一つ一つ明確に書かれていることが理想です。
一式〇〇円と一括りにされている見積もりは、具体的にどのような作業が含まれているのかが不明瞭であり、後から追加費用が発生する可能性が捨てきれません。
作業範囲がわからない状態での依頼はトラブルに発展する可能性もあるので依頼前に明確にしておきましょう。
たとえば、内装工事や配管工事など、見落としがちな項目も細かく記載されているかを確認しましょう。細かく記載されている見積もりは、業者が透明性を持って対応している証拠であり、信頼できる業者選びの一つの指標になります。
見積書にわからない項目があれば、それはそのままにせずに必ず業者に質問しましょう。
諸経費の中に含まれる現地調査費や設計費など、具体的にどのような費用が含まれているのかを明確にすることが重要です。不明瞭な点をそのままにしておくと、後でトラブルの原因になることがあります。
たとえば見積書に「諸経費」と一括りにされている場合、その中身が具体的に何を指しているのかが不明確なまま契約を進めてしまうと、工事が始まった後に予想外の追加費用が発生する可能性があります。
また、施工費内に「必要に応じて追加」という曖昧な表現がある場合、どのような状況でどれくらいの追加費用が発生するのかを明確にしておかないと、後で想定外の高額請求に直面することも考えられます。
特定の工事項目について、なぜその工事が必要なのか、どのような方法で行われるのかが不明瞭な場合も、納得のいくリフォームができない原因となります。
わからないことを質問することで、その回答時に業者の対応を見ることもでき、業者選びの参考になります。見積もりの内容を丁寧に説明してくれる業者は信頼できる可能性が高いです。
一方で、説明が不十分な場合や、質問に対して曖昧な回答しかしない業者は注意が必要です。
良質な業者は、顧客が納得するまで丁寧に説明を行い、見積もりの各項目について詳細に解説してくれます。
また、トイレリフォームにおけるオプション選択や機能性に関するアドバイスを提供してくれることもあります。このような業者は、顧客のニーズを理解し、満足度の高いリフォームを提供する意志があると言えるでしょう。
トイレリフォームには、自治体からの補助金が利用できる場合があります。補助金を利用する場合は、工事内容や費用が補助金の要件を満たしているかを確認しましょう。
たとえば、節水型トイレへの交換を支援する補助金制度では、特定の節水性能を満たす製品を選択する必要があります。
また、補助金申請には見積書の提出が必要なケースも多く、見積書が補助金要件に合致しているかを事前に確認することが大切です。
意図したリフォームが補助金の対象外とならないように、業者と十分にコミュニケーションを取り、計画を進めましょう。
トイレリフォームにかかる費用相場と内訳
トイレをリフォームしたいと考えていても、どの程度の費用がかかるのかわからないという方もいるかもしれません。費用は、トイレのタイプによって変わってくるものです。そこで今回は、トイレリフォームにかかる費用相場や内訳について解説いたします。
また、安くリフォームを行うコツについて解説します。賢くトイレリフォームを行うためにも、参考にしてください。
トイレリフォームはだいたい20万円が相場
トイレリフォームの大まかな予算としては、10万円~25万円の範囲が相場です。トイレのリフォーム事例は幅広く、10万円未満から100万円以上まであります。中でも、便器や床材、クロスを一新するリフォームが特に人気です。
また和式から洋式への変更でも、15万円~50万円程度の予算が見込まれます。トイレのリフォーム費用が変動するのは、不具合が原因での交換や経年劣化に伴うリフォームなど、設置状況や新しい製品に求める機能が人によって異なるためです。
トイレのタイプで費用が変わる
トイレには大きく3つのタイプがあります。トイレリフォームは、新たに設置するトイレのタイプにより費用が変わってきます。
ここではトイレのタイプ別にリフォーム費用をご紹介いたします。
分離型トイレは、最も普及している種類となります。独立した便器やタンク、便座を組み合わせた形状であり、便座(ウォシュレット等)は別売りです。比較的安価で、タンク上部の手洗いの有無を選べる点がメリットです。
例えば、TOTOのベーシックトイレ「ピュアレストQR」は、交換工事費込みで8万円台から施工ができます。超節水で汚れにくく掃除がしやすいため、コストパフォーマンスに優れている点が魅力です。
便器やタンク、温水洗浄便座が一体となっているトイレが、一体型トイレです。製品によっては手洗いが付いたタイプと、手洗いがないタイプを選ぶことができます。凹凸が少ないデザインであり、掃除がしやすい点などがメリットです。
例えばLIXILのアメージュシャワートイレは、安いものの場合、工事費込み102,100円から交換が可能です。
一体型トイレは便座が一体となっているため、便座のみ故障した場合にもトイレをまるごと交換する必要がある点がデメリットです。しかしトイレにモダンな印象を創出するなどデザイン面で優れます。
タンクレストイレは、水を溜めるタンクがなくデザインに拘る方に人気です。凹凸が少ないデザインであり、掃除をしやすいことが評価されています。
またスタイリッシュでデザイン性が高く、節水効果の高さが最大の特徴です。
例えばTOTOのネオレストシリーズは、交換費用込みで226,759円からリフォームすることができます。
フチ無し形状であり、ひと目で汚れの確認ができるでしょう。またトルネード洗浄により、汚れが付きやすい便器の後側に勢い十分に水が当たり、汚れを落としてくれます。
リフォーム費用の内訳
リフォームに必要な費用の内訳は以下の通りです。
- トイレ本体の交換
- 床材の張替え
- 壁紙(クロス)の張替え
トイレ本体のみ交換する場合は、約8万円~35万円が相場です。最近ではトイレは温水洗浄便座付きが一般的であり、トイレのリフォーム費用は本体・便座のグレードにより異なります。中でも便器がタンク付きとタンクレスのどちらかという点が、大きく左右します。
便器や便座を交換する費用は、古い便器の撤去費用、商品代と取付費用、給排水工事費用といった費用を要します。古い便器の撤去費用が約1万円前後、新規の便器や便座の取付費用が約2万円~3万円ほどと見積もっておきましょう。
商品代はメーカーや機能によって差がありますが、タンク付きトイレの場合、約10万円~20万円、タンクレストイレであれば約20万円~30万円が目安です。
クッションフロアを張替える場合はフローリングへの重ね張りの場合は2万円~3万円が相場です。既存のクッションフロアを撤去する場合はその分費用は高くなりますが大きく変化はしません。
フローリングは張替えが3万円~6万円が目安です。重ね張りの相場は既存撤去がない分安く、2万円から5万円ほどです。
フロアタイルは張替えが4万円から7万円、重ね張りだと3万円~6万円ほど必要です。
クッションフロアは床材として特に人気であり、耐水性に優れており掃除がしやすいです。費用が安いため、衛生面においても定期的な交換が求められるトイレの床材としておすすめです。フローリングも人気がありますが、水に強いわけではないため使用する際はコーティング加工が必須となります。
フローリングは狭いトイレであっても、木の温もりが落ち着いた空間に創出してくれる点で評価されています。
トイレの床はこれまで耐久性に優れており簡単にメンテナンスができるタイルの床が主流でしたが、現在では安価で施工ができ、掃除もしやすいクッションフロアの家が増えています。
量産品クロスの場合、1畳ほどのトイレでは15,000円~20,000円でリフォームが可能です。グレードアップして、撥水性や耐水性の高い一般品クロスを使用した場合は、20,000円~30,000円ほどが必要です。
トイレの一部の面のみ色や柄を変えてアクセントを与えるアクセントクロスの住宅も増えています。アクセントクロスの効果は、単調になりがちな部屋の印象を変えることができるほか、明度の差を利用して広く見せる効果もあります。
施工費用は大きく変わりませんが、色付きのクロスは他の面に使用する白いクロスよりも高くいものが多いので数千円ほど費用が多くかかります。
手すりを設置する場合は、介護の目的が主で使用する方の負担を減らし、自立した生活を支援するためにも有効です。
トイレのための手すりは数種類あり、水平型手すり・I字型手すり・L字型手すりが代表的です。
水平型手すりは手すりを掴み水平移動することを目的として設置されます。I字型手すりは、立つことや座る動作あるいは立った姿勢を安定させるために設置します。L字型手すりの形状は、縦横両方に手すりが伸びています。立ち座りもしくは肘を置いて身体を支える際、横への移動をする時に便利です。
トイレに手すりを設置する場合には、手すり本体の料金と工事費を含めて約3万円~10万円が費用相場です。この費用は1か所に取り付けるケースであり、複数箇所に手すりを取り付ける場合は追加費用が発生することを覚えておきましょう。
トイレリフォームはどうしても出費がかさんでしまうものです。
それでも少しでも安くしたい!という方はこちらの記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
関連記事:トイレ交換費用はいくら?内訳相場と安く抑えるポイントを徹底解説
一体型トイレのメリット・デメリット
トイレには大きく分けて「一体型」と「分離型」、「タンクレス」の3つのタイプがあることをご存じでしょうか?
主に一体型はタンクなどの各パーツとトイレ本体が一体化しておりつなぎ目が滑らかなためスタイリッシュな造りになっており、おしゃれなトイレ空間を求める方に好まれる傾向にあります。
タンクレスも同じようにデザイン性の高いトイレですが、その名の通りタンクが付属しておらず、また手洗いの有無という点でも一体型トイレとは似て非なるものです。
タンクレストイレについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
タンクレストイレのメリットとデメリット|リフォームおすすめの商品も紹介
本項では一体型トイレへ検討している方のために、メリット・デメリット、おすすめ製品を紹介します。
一体型トイレにリフォームするメリット
一体型トイレには大きく2つのメリットがあります。
- 掃除がしやすい
- デザインに優れる
掃除がしやすい
一体型トイレの一番のメリットは掃除がしやすいことです。
一体型トイレは全てのパーツがくっついているため組み合わせトイレと比べると凹凸が少なく、汚れやホコリの溜まりやすい隙間が少ないため、今までの組み合わせトイレに比べ掃除が簡単です。
毎日清潔感のあるキレイなトイレを使えるようにするためにも、リフォーム時に掃除のしやすさは意識したいポイントです。
デザインに優れている
デザインの面で優れているのも一体型トイレの特徴です。
一体型トイレはタンクと便器、便座全てのパーツが1つにまとまっています。
そのため、今までの組み合わせトイレと比較してまとまりのない印象を抑えてトイレの空間を落ち着いた雰囲気へ変えててくれます。
場所の面でもコンパクトに済むため、空間を広く見せることが可能です。
一体型トイレにリフォームするデメリット
一方で一体型トイレにはデメリットもあります。メリットだけでなくデメリットまで考慮して商品を選ぶようにしましょう。
- 機能の取捨選択が難しい
- 故障時に部品交換ができない
機能の取捨選択が難しい
一体型トイレはタンクと便器、便座といった設備がひとまとめになっているため、機能を取捨選択するのが難しいというデメリットがあります。
一体型トイレはメーカーや種類によって備え付けられた機能が決まっています。組み合わせトイレであれば欲しい機能を持つものの組み合わせで揃えれますが、一体型トイレだとデザインは好きでも、欲しかった機能がないという可能性があるため注意が必要です。
機能の面では逆もまた然りで、安く抑えたいものの自分には必要のない機能があることで高価なものもあります。
そのため、自分の欲しい機能と費用を天秤にかけて妥協点を見つける必要性もでてきます。
故障時に部品交換ができない
一体型トイレのデメリットとして部品交換ができないことが挙げられます。組み合わせトイレと違い、全てのパーツが一体になっているため、一部が故障したとしても全体を取り替える必要があります。
便器が破損した、温水洗浄便座が壊れた、水の流れが弱い。このようなときにトラブルの発生した箇所だけ交換するというのができないのが注意点になります。
一般的にトイレ本体のメーカーによる無料保証期間が1〜2年あるため、保証期間中の故障であれば修理についてあまり気にしなくても大丈夫ですが、それ以降は組み合わせトイレと比較すると修理費用が上がる可能性は意識しておきましょう。
一体型トイレのおすすめ商品
ここからは一体型トイレでおすすめの商品を3つ紹介します。
- TOTO GG-800シリーズ
- LIXIL アメージュシリーズ
- Panasonic New アラウーノV
TOTO GG-800シリーズ
引用:TOTO
TOTOのGG-800は一言でまとめるとシンプルで掃除のしやすいトイレです。
便器とウォシュレットの段差や隙間を極力抑えたデザインとなっており、凹凸が少なくスッキリしたノズル周りが特徴です。
ノズルを綺麗にする機能や少ない水で効率的に洗浄する機能、フチがなく手入れがしやすいという特徴を持っていて、普段から家族みんなで使うトイレとしては清潔感を保ちやすく、十数年前のトイレと比べると節水できる点も魅力です。
シンプルで掃除のしやすさを求めるあなたにおすすめのトイレです。
LIXIL アメージュシリーズ
引用:LIXIL
LIXILのアメージュは一言でまとめると充実のきれい機能とベーシックな快適機能を搭載したシャワートイレです。
特徴として「アクアセラミック」という頑固な水垢や汚れをどちらも落とせる衛生陶器があります。
水を流した際に強力な水流で鉢を洗浄するため、汚れがたまりにくい分掃除が楽にできます。
便座の隙間に汚れはたまりがちですが、リクシルのアメージュでは便座が真上にあげられるため、すき間汚れを奥まできれいに拭き取ることができるのも魅力的なポイントです。
家族で使用後、隙間の汚れが気になるあなたにはおすすめのトイレです。
Panasonic New アラウーノV
引用:Panasonic
PanasonicのNew アラウーノVは一言でまとめると節水しながらキレイを保てるトイレです。New
アラウーノVの最大の特徴としてはかなりの節水ができることがポイントです。
パナソニック独自の排水方式で少量の水でも勢いよく流すことができ、便器は3Dツイスター水流という流れが生まれる形状で作られています。
まんべんなく洗った後、一気に排出できるようになっているため、30年前のトイレと比べると水量は半分以下で流すことができます。
陶器ではなくスゴピカ素材という有機ガラス系の素材を使っており、ぬめりや黒ずみの原因になる水垢がつきにくいため汚れがたまりにくいため、家を建てた際のままのトイレなのであれば節水の面でおすすめのトイレです。
TOTO製トイレの特徴とおすすめ機種
自宅のトイレが古くなってきたため交換を検討しているが、商品の特徴や機能を詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。最新型のトイレはデザイン性だけではなく、節水やお手入れのしやすさなど機能も優れています。
ここではTOTO製トイレの特徴やおすすめ商品、トイレリフォームの施工内容を紹介します。トイレの交換時期は約10年と言われています。商品の特徴を理解し、トイレ選びの参考にしてください。
びっくリーン技術
びっくリーン技術はTOTOのメーカー独自の技術でお手入れがしやすく、トイレが自動で洗浄し、清潔な状態を守ります。
びっくリーン技術は下記の3つの機能で構成されています。
- 汚れツルリン
- 使うたび除菌
- おそうじ超ラク
汚れツルリンは、ナノレベルでなめらかな表面に加工されたセフィオンテクトの陶器が汚れを落ちやすく、きれいな状態を守り続けます。陶器表面の凹凸をなくして汚れやカビを簡単に落とせるため、家庭用洗剤は種類を選ばず使用でき、優れた耐久性で新品の美しさが持続します。
また、便器表面に水の膜を作る「プレミスト」や優れた撥水性で汚れをはじく「クリーン樹脂」は、汚れが付きにくい効果があり、お手入れも簡単です。汚物が付着しやすい箇所には、渦を巻くような「トルネード洗浄」が汚れやすいエリアに集中して水流を当てるため汚れをしっかり洗い流します。
使うたび除菌は、水に含まれる塩化物イオンを電気分解して作られた除菌成分(きれい除菌水)を自動で吹きかけてトイレ全体の汚れを抑制します。トイレの使用後に洗浄・除菌してくれるため、便器の黒ずみやノズルの汚れ防止につながります。面倒な掃除が減り、他の家事に時間を利用できます。
トイレの嫌なにおいも1日の使用時間を学習し、「においきれいカートリッジ」が自動で捕集・脱臭するため快適に利用できます。トイレの使用前後や外出中も自動で除菌や臭いを抑えてくれるので安心です。24時間365日トイレを守り続ける特徴は、他社メーカーのLIXILには持ち合わせていない機能です。
凹凸や段差、フチをなくしたすっきりとしたデザインで汚れが溜まりにくく、掃除がラクになります。「フチなしウォシュレット」はウォシュレットを便器の形状に合わせたため、ひとふきで掃除ができます。「お掃除リフト」はワンプッシュでウォシュレットの前方が持ち上がり、便器とのすき間を掃除でき奥の汚れまで手が届きます。
TOTO製のおすすめトイレ
TOTO製2024年の人気シリーズの3つの商品を紹介します。
各シリーズはデザインや機能が異なりますが、ラクにお手入れができる工夫がされています。
各製品の費用目安をテーブルでまとめました。約29万円~70万円以上と価格幅があるため、商品の決定前に工事業者に無料見積りを依頼し、比較・検討をしてください。
商品名 | 販売価格(税込) |
ピュアレスト | 372,460円~ |
GG/GG-800 | 290,290円~ |
ネオレストRS/AS/LS | 342,100円~ |
ネオレストNX | 743,600円~ |
※販売価格はTOTO公式ホームぺージ 2024年4月6日現在の内容です。価格が変更になる場合もございます。
引用:TOTO
ピュアレストシリーズは、温水洗浄便座のアプリコットと調和のとれた楕円基調のデザインで、便器とウォシュレットの段差やすき間を抑え、ラクに掃除ができるのが特徴です。丸みがあるタンク形状と便器側面の凹凸をサイドカバーで覆い、隅々まで掃除ができます。
1回あたりの洗浄水量が4.8Lのため、便器の洗浄に13Lが必要な商品と比べて年間約14,200円、8Lの商品と比べても約4,200円の節水効果があります。手洗い用の洗面ボウルは従来品からモデルチェンジし、手洗いしやすく水跳ねしにくくなりました。
価格は手洗いの有無で異なります。
タイプ名 | 販売価格(税込) |
手洗いなし | 372,460円 |
手洗いあり | 379,940円 |
※床排水リモデルタイプは13,860円(税込み)が別途かかります。
引用:TOTO
GG/GG-800シリーズは、便器とウォシュレットの段差やすき間を極力抑え、足元までスリムなフォルムでトイレ空間が広く感じられる商品です。GGシリーズはタンクレス設計のため、より空間をひろびろ使いたい方にはおすすめです。
ピュアレストシリーズと同様に、1回あたりの洗浄水量が4.8Lのため、便器の洗浄に13Lが必要な商品と比べて年間約14,200円、8Lの商品と比べても約4,200円の節水効果があります。
設置条件は低水圧環境でも設置できるため、戸建て2階・築年数が経過した住宅・マンション・高台の建物まで対応可能です。
GG-800シリーズの手洗い場は、大人から子供まで手が洗いやすい高さに設計され、深く広い形状のボウルは水跳ねも気になりません。
価格はシリーズとタイプ別の6種類が設定されています。
各タイプは個別機能が異なります。
タイプ名 | 販売価格(税込) | 個別機能 |
GG1 | 290,290円 | 便座・便ふたソフト閉止 |
GG2 | 316,690円 | 便座・便ふたソフト閉止、温風乾燥 |
GG3 | 366,190円 | オートeco小、オート開閉、リモコン便座・便ふた開閉、温風乾燥、便ふた閉止後洗浄モード |
※床排水リモデルタイプは13,420円(税込み)が別途かかります。
タイプ名 | 販売価格(税込) | 個別機能 |
GG1-800 | 296,890円 | 便座・便ふたソフト閉止 |
GG2-800 | 323,290円 | 便座・便ふたソフト閉止、温風乾燥 |
GG3-800 | 372,790円 | オートeco小、オート開閉、リモコン便座・便ふた開閉、温風乾燥、便ふた閉止後洗浄モード |
※床排水リモデルタイプは13,420円(税込み)が別途かかります。
引用:TOTO
ネオレストシリーズは、自宅の雰囲気に合った4種類のタイプから選べ、デザイン性も追求した最上位シリーズのタンクレストイレです。新築・戸建・マンションのリフォームにも対応しています。
タイプは、柔らかなアールを描くコンパクトな「ネオレストRS」からトイレパーツを金属調カラーで統一し、上質なコーディネートが楽しめる「ネオレストNX」まで、4つのタイプを展開しています。座面の太ももやおしりの圧迫を抑える「らくフィット設計」、暗い夜でも人が近づくと自動点灯する「やわらかライト」は、トイレの使いやすさを考えた便利な機能です。
ネオレストシリーズは、1回あたりの洗浄水量が3.8L(床排水の場合)のため、13Lが必要な商品と比べて年間15,100円、8Lの商品と比べても約5,100円の節水効果があります。今回紹介するシリーズでは一番節水効果が期待でき、「GREEN GOOD DESIGN AWARDS 2023」を節水・きれい除菌水の観点から受賞した対象商品です。
待機時の保温電力を抑え、従来品と比べて約4,700円の節電効果も見込めます。※タイマー節電のみ使用した場合
タイプ名 | 販売価格(税込) |
RSタイプ | 342,100円~ |
ASタイプ | 432,300円~ |
LSタイプ | 535,700円~ |
NXタイプ | 743,600円~ |
トイレリフォームの施工内容
トイレリフォームの施工工程は以下の7ステップで進めていきます。
本項では施工内容について詳しく解説します。
- ①養生
- ②既存のトイレを撤去
- ③壁、床の下地処理(施工する場合)
- ④クロス、床材の張替えまたは上張り(施工する場合)
- ⑤新しいトイレの設置・配管接続
- ⑥アクセサリー、手すりの設置
- ⑦完了・引渡し
工事期間は便器交換のみは1~2時間、内装を含めたリフォームは1日または2日、下地工事を含むリフォームであれば2日以上の日数が目安です。
施工内容や工期を知っておくと、工事業者の説明も理解できるため打ち合わせがスムーズに行えます。
養生は、商品の搬入や施工時に傷をつけないために家財や床・壁を保護する大切な作業です。搬入経路に曲がり角がある場合は、角の部分のクロスにも養生をする場合もあります。
便器や給水タンクを取り外し、撤去します。内装工事の場合は、トイレまわりのタオル掛けや紙巻器のアクセサリー類も取り外します。
手すり・リモコンの設置場所に下地が入っていない場合は、ボードの下に下地工事を行います。
また、段差の解消で床の下地工事も行う場合もあります。
下地処理後、クロス・床材の張替えを行います。
床材の張替えは、現状がクッションフロアかフローリングか、新しく交換する床材の素材によって変わってきます。
新しいトイレを設置します。新しい便器に取り換え後、正常に水が流れるか確認します。
配管接続の際に水が止まることがあるため注意してください。
タオルリングや紙巻器などアクセサリーや手すりを取り付けます。
最後に養生を片付け、清掃を行います。
引渡しと取り扱い時の説明を行います。