TOTO製トイレの特徴とおすすめ機種
自宅のトイレが古くなってきたため交換を検討しているが、商品の特徴や機能を詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。最新型のトイレはデザイン性だけではなく、節水やお手入れのしやすさなど機能も優れています。
ここではTOTO製トイレの特徴やおすすめ商品、トイレリフォームの施工内容を紹介します。トイレの交換時期は約10年と言われています。商品の特徴を理解し、トイレ選びの参考にしてください。
びっくリーン技術
びっくリーン技術はTOTOのメーカー独自の技術でお手入れがしやすく、トイレが自動で洗浄し、清潔な状態を守ります。
びっくリーン技術は下記の3つの機能で構成されています。
- 汚れツルリン
- 使うたび除菌
- おそうじ超ラク
汚れツルリンは、ナノレベルでなめらかな表面に加工されたセフィオンテクトの陶器が汚れを落ちやすく、きれいな状態を守り続けます。陶器表面の凹凸をなくして汚れやカビを簡単に落とせるため、家庭用洗剤は種類を選ばず使用でき、優れた耐久性で新品の美しさが持続します。
また、便器表面に水の膜を作る「プレミスト」や優れた撥水性で汚れをはじく「クリーン樹脂」は、汚れが付きにくい効果があり、お手入れも簡単です。汚物が付着しやすい箇所には、渦を巻くような「トルネード洗浄」が汚れやすいエリアに集中して水流を当てるため汚れをしっかり洗い流します。
使うたび除菌は、水に含まれる塩化物イオンを電気分解して作られた除菌成分(きれい除菌水)を自動で吹きかけてトイレ全体の汚れを抑制します。トイレの使用後に洗浄・除菌してくれるため、便器の黒ずみやノズルの汚れ防止につながります。面倒な掃除が減り、他の家事に時間を利用できます。
トイレの嫌なにおいも1日の使用時間を学習し、「においきれいカートリッジ」が自動で捕集・脱臭するため快適に利用できます。トイレの使用前後や外出中も自動で除菌や臭いを抑えてくれるので安心です。24時間365日トイレを守り続ける特徴は、他社メーカーのLIXILには持ち合わせていない機能です。
凹凸や段差、フチをなくしたすっきりとしたデザインで汚れが溜まりにくく、掃除がラクになります。「フチなしウォシュレット」はウォシュレットを便器の形状に合わせたため、ひとふきで掃除ができます。「お掃除リフト」はワンプッシュでウォシュレットの前方が持ち上がり、便器とのすき間を掃除でき奥の汚れまで手が届きます。
TOTO製のおすすめトイレ
TOTO製2024年の人気シリーズの3つの商品を紹介します。
各シリーズはデザインや機能が異なりますが、ラクにお手入れができる工夫がされています。
各製品の費用目安をテーブルでまとめました。約29万円~70万円以上と価格幅があるため、商品の決定前に工事業者に無料見積りを依頼し、比較・検討をしてください。
商品名 | 販売価格(税込) |
ピュアレスト | 372,460円~ |
GG/GG-800 | 290,290円~ |
ネオレストRS/AS/LS | 342,100円~ |
ネオレストNX | 743,600円~ |
※販売価格はTOTO公式ホームぺージ 2024年4月6日現在の内容です。価格が変更になる場合もございます。
引用:TOTO
ピュアレストシリーズは、温水洗浄便座のアプリコットと調和のとれた楕円基調のデザインで、便器とウォシュレットの段差やすき間を抑え、ラクに掃除ができるのが特徴です。丸みがあるタンク形状と便器側面の凹凸をサイドカバーで覆い、隅々まで掃除ができます。
1回あたりの洗浄水量が4.8Lのため、便器の洗浄に13Lが必要な商品と比べて年間約14,200円、8Lの商品と比べても約4,200円の節水効果があります。手洗いボウルは従来品からモデルチェンジし、手洗いしやすく水跳ねしにくくなりました。
価格は手洗いの有無で異なります。
タイプ名 | 販売価格(税込) |
手洗いなし | 372,460円 |
手洗いあり | 379,940円 |
※床排水リモデルタイプは13,860円(税込み)が別途かかります。
引用:TOTO
GG/GG-800シリーズは、便器とウォシュレットの段差やすき間を極力抑え、足元までスリムなフォルムでトイレ空間が広く感じられる商品です。GGシリーズはタンクレス設計のため、より空間をひろびろ使いたい方にはおすすめです。
ピュアレストシリーズと同様に、1回あたりの洗浄水量が4.8Lのため、便器の洗浄に13Lが必要な商品と比べて年間約14,200円、8Lの商品と比べても約4,200円の節水効果があります。
設置条件は低水圧環境でも設置できるため、戸建て2階・築年数が経過した住宅・マンション・高台の建物まで対応可能です。
GG-800シリーズの手洗い場は、大人から子供まで手が洗いやすい高さに設計され、深く広い形状のボウルは水跳ねも気になりません。
価格はシリーズとタイプ別の6種類が設定されています。
各タイプは個別機能が異なります。
タイプ名 | 販売価格(税込) | 個別機能 |
GG1 | 290,290円 | 便座・便ふたソフト閉止 |
GG2 | 316,690円 | 便座・便ふたソフト閉止、温風乾燥 |
GG3 | 366,190円 | オートeco小、オート開閉、リモコン便座・便ふた開閉、温風乾燥、便ふた閉止後洗浄モード |
※床排水リモデルタイプは13,420円(税込み)が別途かかります。
タイプ名 | 販売価格(税込) | 個別機能 |
GG1-800 | 296,890円 | 便座・便ふたソフト閉止 |
GG2-800 | 323,290円 | 便座・便ふたソフト閉止、温風乾燥 |
GG3-800 | 372,790円 | オートeco小、オート開閉、リモコン便座・便ふた開閉、温風乾燥、便ふた閉止後洗浄モード |
※床排水リモデルタイプは13,420円(税込み)が別途かかります。
引用:TOTO
ネオレストシリーズは、自宅の雰囲気に合った4種類のタイプから選べ、デザイン性も追求した最上位シリーズのタンクレストイレです。新築・戸建・マンションのリフォームにも対応しています。
タイプは、柔らかなアールを描くコンパクトな「ネオレストRS」からトイレパーツを金属調カラーで統一し、上質なコーディネートが楽しめる「ネオレストNX」まで、4つのタイプを展開しています。座面の太ももやおしりの圧迫を抑える「らくフィット設計」、暗い夜でも人が近づくと自動点灯する「やわらかライト」は、トイレの使いやすさを考えた便利な機能です。
ネオレストシリーズは、1回あたりの洗浄水量が3.8L(床排水の場合)のため、13Lが必要な商品と比べて年間15,100円、8Lの商品と比べても約5,100円の節水効果があります。今回紹介するシリーズでは一番節水効果が期待でき、「GREEN GOOD DESIGN AWARDS 2023」を節水・きれい除菌水の観点から受賞した対象商品です。
待機時の保温電力を抑え、従来品と比べて約4,700円の節電効果も見込めます。※タイマー節電のみ使用した場合
タイプ名 | 販売価格(税込) |
RSタイプ | 342,100円~ |
ASタイプ | 432,300円~ |
LSタイプ | 535,700円~ |
NXタイプ | 743,600円~ |
トイレリフォームの施工内容
トイレリフォームの施工工程は以下の7ステップで進めていきます。
本項では施工内容について詳しく解説します。
- ①養生
- ②既存のトイレを撤去
- ③壁、床の下地処理(施工する場合)
- ④クロス、床材の張替えまたは上張り(施工する場合)
- ⑤新しいトイレの設置・配管接続
- ⑥アクセサリー、手すりの設置
- ⑦完了・引渡し
工事期間は便器交換のみは1~2時間、内装を含めたリフォームは1日または2日、下地工事を含むリフォームであれば2日以上の日数が目安です。
施工内容や工期を知っておくと、工事業者の説明も理解できるため打ち合わせがスムーズに行えます。
養生は、商品の搬入や施工時に傷をつけないために家財や床・壁を保護する大切な作業です。搬入経路に曲がり角がある場合は、角の部分のクロスにも養生をする場合もあります。
便器や給水タンクを取り外し、撤去します。内装工事の場合は、トイレまわりのタオル掛けや紙巻器のアクセサリー類も取り外します。
手すり・リモコンの設置場所に下地が入っていない場合は、ボードの下に下地工事を行います。
また、段差の解消で床の下地工事も行う場合もあります。
下地処理後、クロス・床材の張替えを行います。
床材の張替えは、現状がクッションフロアかフローリングか、新しく交換する床材の素材によって変わってきます。
新しいトイレを設置します。新しい便器に取り換え後、正常に水が流れるか確認します。
配管接続の際に水が止まることがあるため注意してください。
タオルリングや紙巻器などアクセサリーや手すりを取り付けます。
最後に養生を片付け、清掃を行います。
引渡しと取り扱い時の説明を行います。
介護保険でお得にトイレリフォームを!
家族に介護が必要になり、在宅介護を検討している方はリフォームの必要性に迫られるかもしれません。介護リフォームは住み慣れた家を改修し、介護を必要とする方の危険な場所をなくし、生活環境を安全にするために行います。
ここでは、介護を目的としたリフォームを行う場合の工事内容や費用相場、さらには介護保険を利用したリフォームについて解説します。
自宅の介護リフォームを考えている方はぜひご一読ください。
介護保険はどういうときに使える?
介護保険で利用できるサービスの種類を大きく分けると、在宅・施設入居・福祉用具レンタル・住宅改修の4つです。
- 訪問型サービス・・・訪問介護、訪問入浴、訪問看護、訪問リハビリ
- 通所型サービス・・・通所介護、通所リハビリ、通所看護、短期入所介護
- 訪問型、通所型複合・・・小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護
- 介護保険施設・・・老人保健施設、特別養護老人ホーム、療養型医療施設、医療院
- 特定施設入居者生活介護・・・介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、ケアハウス
- 地域密着型・・・認知症対応型グループホーム
- 車椅子や手すり、スロープなどに利用できます。
- 在宅で安心して暮らすための介護リフォームの費用に利用できます。
介護保険を利用するには、要支援または要介護の認定を受けていることが条件になります。住宅改修の場合は、要支援1~2、要介護1~5の認定に加え、下記の条件を満たしている必要があります。
- 介護施設で暮らしていない
- 入院していない
- 介護施設や病院から自宅に戻ることが決まっている
介護保険を利用したリフォームは、要介護者が自宅で日常生活を送りやすくするための工事が目的です。
- 歩く時につかまる物がない
- 段差があってつまづいてしまう
- トイレの便座が低く立ち上がれない
- 座ると立ち上がれない
- ベッドから起き上がれない
上記のような問題がある場合、介護保険を利用して自宅の一部を改修し、動きやすい生活環境を整えます。
要介護者の身体状態に応じて対象の工事を行います。介護保険を利用したリフォームの流れは次のとおりです。
- ①ケアマネジャーに相談
- ②ケアマネジャーは目的に応じた住宅改修プランを作成
- ③申請書類を居住している自治体へ提出(事前申請)
- ④審査通過後、工事着工
- ⑤工事完了後に申請(事後申請)
- ⑥受給
リフォームは、ケアマネジャーに相談、申請し、工事完了後も事後申請を行う場合もあるので、事前に確認することが大切です。
対象工事の内容
介護保険を利用したリフォーム対象工事の内容は次のとおりです。
- ①手すりの取付け
- ②段差の解消
- ③滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料変更
- ④引き戸等への扉の取替え
- ⑤洋式便器等への便器の取替え
- ⑥その他前各号の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修
以上6つが介護保険が利用できる工事内容です。2および3については玄関から道路までの屋外工事も対象になっています。
手すりの取り付けにより、立ち座りが必要なトイレやでの移動をスムーズに行えるようになります。置き型の手すりはレンタルの福祉用具になるため、住宅改修の対象外なので注意が必要です。
手すりを取り付ける場所や範囲によって費用は変わりますが、取付工事の費用相場は大体2万円~18万円です。
段差を解消することで、移動時のつまづきを防止し、スムーズな移動ができます。リフォームの対象範囲は、廊下や部屋間の接続部、トイレです。
費用相場は2万円~15万円程度で、段差の種類によって工事方法が異なります。
滑りを防止し移動を円滑にするため、床又は通路面の材料を変更します。床や通路に滑り止めを取り付けたり、滑りづらい材料に変更することで転倒を未然に防ぎます。模様替えなど転倒防止の目的以外の材料変更は適用外です。
材料を変更する面積などによって費用は変わり、費用相場は次のとおりです。
- 玄関、廊下:3,000円/㎡
- 浴室:4万円~20万円
- 階段:10万円~
開き戸から引き戸への扉の取替えも住宅改修の範囲です。
開き戸から引き戸へ替えることでスペースを有効活用できます。大きく間取りを変えずに歩行器や手すりのスペースを確保できるだけでなく、介護補助も行いやすくなります。引き戸には多くの種類があるため、力を込めにくい状態でも開けやすい扉を選択することが大切です。
既存ドアの撤去、新しいドアの商品費用、設置費用を合わせると約10万円~15万円で施工できます。
和式便器から洋式便器等への便器の取替えや位置の変更も介護保険の適用対象です。
立ち座りのしづらさを解消することが目的ですが、今よりさらに立ち上がりやすい洋式便器への変更も可能です。
費用相場の目安は交換するトイレにもよりますが、和式から洋式への交換の場合は20万円~60万円ほどをみておくとよいでしょう。さらに位置を変更する際には配管接続や関連する床や壁の工事が必要となるため100万円近く見積もっておくと安心です。
新しく温水洗浄便座を設置する場合はコンセントの新設費用も考えておきましょう。
住宅改修工事によっては壁や床などの下地の補強など付帯して改修が必要な場合もあります。
付帯して必要となる住宅改修に伴う費用は、対象工事によって異なるため、見積もりの段階で確認しておきましょう。
地方自治体での補助金
介護保険以外でも住宅改修費用を助成する補助金制度を設けている地方自治体もあります。ここでは一例として、姫路市の住宅改修補助金制度について紹介します。
- 支給条件:居宅介護住宅での手すりの取り付けや段差等の解消など比較的小規模な改修において補助する
- 利用限度額:20万円(1回の工事で20万円に満たない場合は数回に分けて利用できる)
- 受け取り方:ケアマネジャーに相談後、改修工事前に必要な書類介護保険の窓口で事前申請し、工事完了後に再度書類を作成し提出すれば、住宅改修費の9割相当額が支給されます。
兵庫県姫路市では、高齢者や身体障害者を対象に自宅のバリアフリー改修工事に対する助成金制度があります。
- 対象工事:玄関・居室・浴室・洗面所・便所・廊下・階段・台所のバリアフリー化
- 助成対象限度額:80万円
- 所得等の要件:生計中心者の前年所得が600万円以下、かつ昭和56年5月以前に建築している場合は耐震診断が必要です。