トイレリフォームにかかる日数は?
リフォーム工事でよく行われる工事のひとつにトイレリフォームがあります。トイレリフォームは工事によっては1日で完了する比較的簡単な工事です。
今回は、そんなトイレリフォーム工事の種類や工事日数などについて詳しく解説していきます。
トイレ交換のみの場合
まずトイレ交換のみの場合です。トイレ交換は既存のトイレを取り外し、新しいトイレに交換する工事です。
トイレ交換は床や壁を工事することなく1日で工事が可能なため、工事費も安く抑えることが可能です。
注意すべき点として、給排水の位置が既存のトイレと新しいトイレとで違う場合が多いので、リモデルやリトイレなどと呼ばれるリフォーム専用のトイレや、追加で配管部材を用意しておく必要があります。
和式トイレは床に埋め込む形で便器が設置されているため、和式の便器を取り外し、洋式トイレ設置のために床を新たに作ったり、壁の補修などが必要となる場合があります。
さらに給排水の配管の移動、温水洗浄便座(ウォシュレット)を設置する場合は電源の確保も必要です。
このようにさまざまな工程があるため、工事日数は3日~5日程度かかります。
工事中はトイレが使用できなくなるため、仮設トイレの設置が必要な場合があります。
汲み取り式から洋式への変更は大きな工事となる場合が多いです。
汲み取り式の場合、既存のトイレが和式であれば和式からの変更と同じで洋式の場合は交換のみが可能です。
しかし、外部に汲み取り用の便槽に排水がつながっているため、外部配管のやり替え、便槽の撤去が必要です。この工事が追加されるため、工事日数が1週間程度かかる場合もあります。
和式から洋式への変更工事同様に仮設トイレの設置が必要な場合があります。
クロス張替え工事
トイレ交換などと一緒に行うこともある、クロス張替え工事についてですが、一般的なトイレの広さでは1日から2日の作業で完了します。
施工の際にはまず既存のクロスをはがし、下地の悪い箇所や凹凸がある箇所にパテ処理を行い表面を滑らかにします。パテが乾いたらクロスを張っていき作業完了です。
床材の張替え・上張り工事
トイレでよく使用する床材には、フローリングやクッションフロアがあります。
これらを新しくする場合、既存のものを撤去して新しく床材を張る「張替え工事」と既存の床材の上に新しいものを張る「上張り工事」の2種類があります。
張替え工事は2日程度、上張り工事は1日の工事日数が必要です。
トイレの増設工事
トイレリフォームには新たにトイレを増設する工事もあります。トイレの増設工事は設置場所によって施工内容が変わってきます。
増設が可能かどうか、どこに設置するのがおすすめか担当と相談しながら決めるのがおすすめです。
- 設置場所に給排水管の設置
- 照明やコンセント用の電気配線の設置
- 壁や床、天井の新設
- 天井、壁のクロス、床のクッションフロア設置
- トイレ設置
一般的に上記のような流れで工事を行います。設置場所の状況により、工事範囲が変わりますが1週間程度あれば工事は完了します。
段差解消を目的としたトイレリフォーム
バリアフリーリフォームの一環でトイレの段差解消を行なう家庭も多いです。すぐに必要ない場合でも今後のことを考えて一緒に施工するのがおすすめで、ここでは段差解消リフォームのメリットやポイントを詳しく解説します。
段差解消リフォームのメリット
段差解消リフォームを行うメリットとしては主に下記の2点が挙げられます。
- 高齢者自身が安全に生活できる
- 家族の不安の種を取り除ける
段差をなくしてフラットな床にすることでつまづいて転倒する危険性を減らすことができれば日常生活で感じるストレスの軽減にも繋がります。中には段差を乗り越えることが億劫でトイレに行くことを減らすあまり体調不良につながることもあるので心理的なことを考えてもバリアフリーリフォームはおすすめです。
怪我の心配が少ないというのは同居している家族にとっても安心材料で、転倒の危険を減らしておくことは家族全員の不安の種を取り除くこともできます。
段差を解消する方法
段差解消リフォームと一言でいっても家の状態や仕上がりからいろいろな方法があります。ここでは代表的な工法を2つ紹介します。
トイレには扉を設置するため、引き戸でも開き戸でも基本的には敷居が存在します。敷居をまたいで入退室を行なうのは転倒の可能性もあるため、平らにできるのであれば行っておきたい工事です。建具の枠を撤去して床を均し、開き戸であればへの字タイプの敷居へ変更することでも段差解消は可能です。
また、介護のしやすさや入退室のしやすさを考えると開き戸よりも引き戸がおすすめ。引き戸のレールであれば大きな段差を必要としません。引き戸の中には吊戸タイプのものもあり、これであれば床を完全にフラットにすることも可能です。
トイレと廊下の床の高さが異なる場合は敷居を撤去するだけではフラットにできないため、床上げ工事が必要となります。基本的には高い方の床の高さに合わせて下地を組み直して行いますが工事範囲によって費用や工期が異なるのでどのように工事を行うかは密に相談をしておきましょう。
段差解消リフォームのポイント
ここでは段差解消リフォームのポイントについて詳しく解説します。リフォーム前に意識しておくだけでより充実した施工が可能となるでしょう。
段差解消のためのリフォームは親世代の介護や老後を見据えて行なうリフォームのため今は大丈夫だからといって工事内容を決めるのではなく、今後のためにという気持ちで工事する箇所や内容を決めるのがおすすめです。
たとえば、段差解消の目的としては足腰の力が弱くなることで段差をまたぐのが辛いためです。それであれば立ち座りや移動の補助として手すりがあれば力も入りやすく、転倒防止にもなります。手すりの設置は壁の下地によって設置ができるかが決まるため大工工事が必要になることも多いです。段差解消リフォームでも大工工事を行なうため同時に施工をすれば手間も減らせ、金額的にもお得です。
建具変更に関しても同様で、開き戸の場合は開閉スペースが必要で、この部分はものを置くことができずにデッドスペースとなります。特に内開きの場合、転倒時に身体が障害物となって開けるのが困難になることもあるでしょう。
引き戸に交換するメリットとしては開閉スペースが不要なため、トイレの室内を有効活用でき、立ち座りの補助や車椅子での利用も可能となります。レバーやドアノブを回す必要がないことから小さい力で開閉もできるのでおすすめです。