トイレのつまりはラップで直せる！
トイレがつまった時、専用の道具がなければ直らないと思ってはいませんか？ 実は、どこの家庭にもある食品用ラップでトイレのつまりを直すことができるのです。
トイレのつまりを直す道具といえば、真っ先にスッポンが思い浮かぶでしょう。しかし、スッポンは使う機会が少ないため、どこの家庭でも必ず常備しているとは限りません。
専用の道具がない時におすすめなのが、ラップを使った解消法です。
まずは、ラップでなぜトイレのつまりが直せるのかについて解説していきます。
どうしてラップでトイレのつまりが直せるの？
食品用ラップでなぜトイレのつまりが直せるのか、不思議ですよね。
ラップでトイレのつまりを直す際、利用するのは圧力です。便器をラップで覆って密閉し、圧を与えることでつまりの原因を崩して取り除きます。
圧力を利用するのは、スッポンを使ってつまりを解消するのと同じです。
ラップは、いわばスッポンの代用品として利用できるのです。ただし、効果はスッポンよりも劣るので注意してください。
ラップで直せるつまりの原因
ラップで直せるのは、スッポンと同様に、水に流せるものが原因のつまりのみです。
水に流せるものとは、以下のものです。
- トイレットペーパー
- 排泄物
- 水に流せるトイレクリーナーなど
これらは全て水に溶けるものですが、大量に流すとつまりの原因となってしまいます。そんな時にラップを使えばつまりを解消することができます。
一方、水に流せないものがつまりの原因である場合、ラップで解消することはできません。
水に流せないものとは、以下のものです。
- スマホやおもちゃなど固形物
- おむつや生理用品など水に溶けない紙製品
- ペットのトイレ砂
- 食品や嘔吐物
ラップを用いた解消方法は、圧力を与えてつまりの原因を崩すことで、水に溶けやすくする方法です。そのため、そもそも水に溶けないものがつまりの原因である場合、効果は得られないので注意してください。
つまりの原因をはっきりさせた上で、ラップを使用しましょう。
ラップを使うメリットとは？
ラップを使ってつまりを解消するメリットは、以下の通りです。
- 手を汚さない
- 汚水が飛び散らない
- 手間やお金がかからない
まず、ラップを使うつまりの解消方法では、便器をラップで覆います。そのため、手を汚水で汚したり、汚水が飛び散って床や壁を汚す心配が少なく済みます。
また、スッポンなど専用の道具を購入したり、専門業者に修理を依頼したりする必要もないため、手間やお金がかからないのも大きなメリットの1つです。
ただし、お手軽にできる分、専用の道具を使うよりも効果は薄いという難点があります。また、圧力をかける時に強く押しすぎてしまうとラップが破けてしまうなど、取り扱いが難しいのもデメリットの1つです。
ラップでトイレのつまりを直す方法
ラップでトイレのつまりを解消するには、押さえておくべき手順やコツがあります。手順やコツを守ることで、効率よくつまりを解消できるでしょう。
ここでは、ラップでトイレのつまりを解消する方法について、具体的な手順に沿って解説します。
1．ラップを便器にかぶせる
はじめに、便器のふたと便座を上げて、ラップを便器の縁に隙間ができないようにかぶせます。便器を完全に密閉することによって、圧力をかけることができるようになります。
この時のポイントとして、以下の3点に注意してください。
- 便器の縁をきれいにしておくこと
- 1枚ではなく数枚重ねること
- ラップの端をテープで留めること
まず、便器の縁が汚れていると、ラップが上手く張り付かず、密閉できない可能性があります。縁を掃除して汚れや水気を取り除いておきましょう。
また、ラップは強度を高めるために、数枚重ねるのがポイントです。1枚だけだと圧力をかけた時にすぐ破れてしまいます。10枚ほど重ねておくとよいでしょう。
加えて、密閉性を高めるために、ラップの端をテープで留めるのがおすすめです。隙間をなくして空気が入らないようにしましょう。
2．水を流す
次に、ラップをした状態でレバーを引いて水を流します。水を流すとラップの中央部分が膨らみます。
この時、便器内に汚水が多く溜まった状態だと、水があふれてしまう可能性があります。
汚水の量が多い場合は、あらかじめある程度くみ取っておくのがよいでしょう。あふれるのが不安な方は、念のため床や壁を新聞紙などで養生しておくのもおすすめです。
また、勢いよく水を流すとラップが膨らみすぎて破けてしまうかもしれません。水を流す際は膨らみの程度を見ながら、少しずつ流すようにしましょう。
3．ラップ中央の膨らみを押す
水を流すと、ラップの中央部分が膨らんできます。この膨らみを手で押すことで、便器内に圧力がかかり、つまりの原因を崩すことができます。
この時のポイントは、強く押しすぎないことです。強く押しすぎるとラップが破けたり、剥がれてトイレに流してしまったりという事故につながります。
手のひらでゆっくりと押さえつけるように押しましょう。スッポンと同じように、押し込むときはゆっくりと、離す時はぱっと離して圧力をかけるのがコツです。
ラップが剥がれたり、破れたりしそうな場合は、もう数枚ラップを重ねて強度を高めてください。
4．つまりが解消されるまで押す動作を繰り返す
ラップの膨らみを押して離して、という動作を何度か繰り返すことで、つまりの原因を取り除きます。上手くいけば1回押すだけでもつまりが解消されます。
つまりが解消されたかどうかを確認するには、ラップの膨らみを見てください。ラップが膨らんだままであるなら、つまりの原因は残ったままです。膨らみがしぼむまで繰り返しましょう。
数回押してもつまりが解消されない場合は、もう一度水を流すところからやり直してください。
何度かやり直しても解消されない場合は、専用の道具を用いるなど、より効果的な方法を試してみましょう。
5．解消されたらラップを剥がす
ラップの膨らみがしぼんだり、便器の水位が下がったりしたら、つまりが解消されたサインです。
ラップを剥がして本当につまりが解消されたか確認しましょう。バケツに汲んだ水を便器内へ流して、水があふれてこないかチェックしてください。あふれなければ解消されています。
なお、使用後のラップは決してトイレに流さず、ゴミ箱に捨てるようにしてください。トイレに流すと新たなつまりの原因になってしまいます。
ラップではトイレのつまりが直らない場合
ラップでトイレのつまりを直す方法は、お手軽ではありますが、絶対に直せるわけではありません。つまりの程度によっては解消できない可能性があります。
ラップではトイレのつまりを直せない場合、他の方法を試してみるか、専門業者に修理を依頼するのがおすすめです。
トイレのつまりを解消する方法には、ラップと同じくらいお手軽なものや、専用の道具を使うものなどさまざまあります。他の方法であれば解消できるという場合もあるので、試す価値はあります。
一方で、トイレのつまりは自分で無理に直すと、かえって被害を拡大させる恐れもあります。無理せず業者に依頼するのも1つの手段だということは、覚えておくとよいでしょう。
ここでは、ラップではトイレのつまりが直せない場合の対応方法について解説します。
重曹とクエン酸を使う
まず紹介するのは、重曹とクエン酸を使ったつまりの解消方法です。
重曹とクエン酸を組み合わせると、炭酸ガスが発生します。この炭酸ガスの泡の力でつまりの原因を溶けやすくし、取り除くことができます。
具体的な使い方は、以下の通りです。
- 1. 重曹4分の1カップをトイレに入れる
- 2. クエン酸2分の1カップをトイレに入れる
- 3. 50度程度のお湯を入れて1時間ほど放置する
重曹とクエン酸の反応を促進させるために、50度程度のお湯を用います。1時間ほど放置した後は、バケツから水を注いでつまりが解消されたか確認しましょう。
なお、この方法で直せるトイレのつまりは、水に流せるものが原因のつまりのみです。水に流せないものが原因である場合は、専門業者に依頼しましょう。
その他の具体的な作業内容や注意点については、以下の記事も参考にしてください。
重曹とクエン酸を使った方法は、お手軽ですが、専用の道具を使った方法よりも効果は高くありません。しかし、他に道具がない場合には試してみる価値があるでしょう。
針金ハンガーを使う
次に紹介するのは、針金ハンガーを使う方法です。
針金ハンガーを分解して細長く伸ばすことで、直接便器の排水口に差し込んでつまりの原因を取り除きます。
ポイントは、排水口に差し込む先端部分の形を工夫することです。バネ状に巻くなど表面積を大きくすることで、つまりの原因を効率よく崩します。
使い方の手順を示すと、以下の通りです。
- 1. 加工した針金ハンガーを便器の排水口に差し入れる
- 2. つまりの原因にあたったら前後に動かし取り除く
この方法で直せるのも、水に流せるものが原因のつまりのみです。
針金ハンガーを使った方法は、他の方法に比べて直接的でシンプルなものです。一方で、つまりの原因にハンガーが触れることになるため、抵抗感は大きいかもしれません。
しかし、つまりの原因に直接アプローチする分、効果も高い方法ですので、道具が手元にない時はぜひ試してみてください。
つまり専用の道具を使う
トイレのつまりを解消するのにもっとも効果的なのは、専用の道具を使うことです。
トイレのつまりを解消する専用道具には、以下のものがあります。
- スッポン（ラバーカップ）
- 真空式パイプクリーナー
- ワイヤー式パイプクリーナー
スッポンは正式名称をラバーカップといい、もっともポピュラーなつまり解消道具です。圧力でつまりの原因を取り除きます。
真空式パイプクリーナーは、スッポンと同じく圧力を用いてつまりを解消する道具です。柄の部分がシリンダーになっており、持ち手のハンドルを押し引きして圧力を送ります。
ワイヤー式パイプクリーナーは、金属製のブラシでつまりの原因を取り除く道具です。細長いブラシを排水口に差し込み、直接つまりの原因を取り除きます。
これらの道具の使い方については、こちらの記事を参照してください。
トイレがつまった時に備えるなら、これらの道具のうち1つを持っておくと安心です。
専門業者に依頼する
自力でトイレのつまりを解消できない場合は、専門業者に修理を依頼します。
専門業者に依頼する判断基準は、以下の通りです。
- つまりの原因がわからない場合
- 水に流せないものがつまりの原因である場合
- 自力で直したが直らない、自分で直す自信がない場合
自力で解消できるトイレのつまりは、水に流せるものが原因であるもののみです。水に流せないものが原因だったり、そもそもの原因がわからなかったりする場合は、すぐに専門業者を呼びましょう。
また、自力で直せるつまりであっても、挑戦したが直らない場合や、直すのが不安な場合も、迷わず専門業者に依頼するのがおすすめです。
専門業者であれば、あなた一人の力では解決できないトラブルも、迅速かつ確実に対処してくれます。自力で解決しようと無理をせず、積極的に利用するようにしましょう。
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まとめ
一方で、頑固なつまりや水に流せないものが原因のつまりに対しては、ラップを使った方法は力不足です。また、スッポンなど専用の道具を使う方法より効果が薄いのも確かな事実です。
トイレのつまりにラップを使う際は、他の方法を用いることや、専門業者に依頼することも検討しておくのがよいでしょう。生活に欠かせないトイレですので、いち早い解決のためにぜひ柔軟な対応を心がけてください。
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