賃貸でトイレがつまったら何をすべき?
賃貸でトイレがつまるトラブルが起こった時、最低限行っておくべきことがあります。これを行うことで後の対処がスムーズに行えるでしょう。
ここでは賃貸でトイレがつまった時にやるべきことを解説します。
まずは原因をはっきりさせよう
まずは、トイレがつまった原因をはっきりさせましょう。
原因がはっきりしていると、業者に修理を依頼する時もやり取りがスムーズに行えます。また、自分で修理が可能かの判断もつけられるでしょう。
トイレがつまる原因として、代表的なものは以下の通りです。
- トイレットペーパーを一度に大量に流した
- ティッシュやおむつなどトイレに流せない紙類を流した
- おもちゃやスマホなど異物を流した
まず、トイレに流してはいけないものを流していないか思い返してください。スマホのような明らかにつまりそうなものだけではなく、ティッシュやおむつ、生理用品などの紙類であっても、トイレに流せないものはつまりの原因になります。
その他、ペットのトイレ砂や嘔吐物を流すことも、トイレがつまる原因となり得るので、注意してください。
もしも異物を流した覚えがなければ、トイレットペーパーを一度に大量に流したことが原因かもしれません。また、固さや量によっては便がトイレにつまっている可能性も考えられます。
これらの原因に心当たりがなければ、トイレ本体の故障が原因であるかもしれません。このように自分の行動を思い返しながら、つまりの原因を特定していきましょう。
契約書を確認した上で管理会社へ連絡を
次に、トイレがつまったことを管理会社へ連絡しましょう。その際、契約書を一度確認しておくことが重要です。
契約書を確認する理由は、部屋の設備を故障させてしまった場合の取り決めについて確認するためです。設備の修理費用の負担割合などについて記載があれば、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
契約書の確認をした上で、管理会社へ連絡します。特に、トイレ本体の故障などが原因の場合は、必ず管理会社へ連絡しましょう。また、自分に原因があったとしても、修理が難しそうであれば連絡してください。
管理会社へ連絡することで、修理費用の負担が少なく済む可能性があります。ひいきの業者などがいる場合は対応も素早く行ってもらえるため、トイレのつまりが直せない場合はすぐに連絡しましょう。
軽いつまりであれば自力で直せる場合も
上に挙げた原因のうち、トイレットペーパーや便によるつまり程度であれば、自分で直せる可能性があります。
契約にもよりますが、賃貸ではトイレのつまり程度であれば自己負担で修理すべきとされている場合が多いです。そのため、自分で修理できるものは自分で行った方が費用も浮かせられるでしょう。
修理方法としては、スッポン(ラバーカップ)などの道具を使ったり、水の勢いでつまりを解消させたりする方法があります。
ただし、無理に直そうとするとかえって被害が大きくなったり、復旧に時間がかかって不便を強いられるなどのリスクがあります。無理のない範囲で行いましょう。
なお、異物のつまりやトイレの故障が原因の場合は、業者に直してもらうようにしてください。賃貸であれば迅速に管理会社へ連絡しましょう。
賃貸のトイレのつまりを自力で直す方法
賃貸でのトイレのつまりは、業者に依頼して修理すると費用が高くなるかもしれません。できることなら自分で直して、費用を節約したいですよね。
ここでは自力でできるトイレのつまりの修理方法について解説します。
トイレのつまりを直す方法は大きく2種類
賃貸のトイレのつまりで自力で直せるものは、トイレットペーパーや便を大量に流したことによるつまりです。このつまりの解消方法として、大きく2つの方法があります。
- 道具を使って直す方法
- 道具を使わずに直す方法
トイレのつまりを直してくれる専用の道具にはいくつかあります。もっとも有名なのがスッポンです。ラバーカップなどとも呼ばれ、トイレのつまりの対処策として多くの家庭で常備されていることでしょう。
道具を使わずに直す方法には、水の勢いを利用してつまりを解消させる方法があります。その他ぬるま湯を使う方法や重曹を用いる方法など、専用の道具を使わずに対処することができます。
いずれの方法を選ぶにせよ、自力で直そうとする際は無理をしないことが大切です。少しでも難しいと感じたら、管理会社へすぐ連絡しましょう。
道具を使う直し方
トイレのつまりを直す道具には、次のようなものがあります。
- スッポン
- 真空式パイプクリーナー
- ワイヤー式パイプクリーナー
スッポンは、トイレの排水口からつまりの原因に水圧を与え、解消するための道具です。洋式トイレ用と和式トイレ用では形が違っているので、適したものを選びましょう。
真空式パイプクリーナーもまた、スッポンと同じく水圧でつまりの原因を解消する道具です。水を吸引するためのハンドルがついており、スッポンよりも使い勝手がよくなっています。
ワイヤー式パイプクリーナーは細長い針金状の道具で、つまりの原因に直接針金の先を触れさせ崩すための道具です。ワイヤーブラシなどとも呼ばれます。
これらの道具はどれもトイレットペーパーなど、水に流せるものが原因のつまりを直すための道具です。それ以外が原因のつまりは直せませんので注意してください。
ここではもっともポピュラーな道具であるスッポンの使い方を解説します。
スッポン(ラバーカップ)の使い方
スッポンの使い方は、次の通りです。
- 便器の水を適切な量にする
- 便器の排水口にスッポンを押しつける
- スッポンを強く押し引きする
まず、スッポンを使う際は便器の水の量を適度に調節する必要があります。スッポンのカップ部分がひたる程度まで水を継ぎ足す、もしくはくみ取るようにしましょう。
次に、排水口にスッポンを押しつけ、密着させてください。勢いよく押しつけると水がはねてしまうので、ゆっくりと押しつけましょう。
最後に、スッポンを密着させた状態で押し引きします。押す時はゆっくりと、引く時はぐっと素早く引くのがコツです。
ゴボゴボと音がしたり、便器の水位が下がったりしたら、バケツから水を流してつまりが解消されたか確認しましょう。水位が上がらないようであれば、普段通りにレバーを回してみてください。
使い終わったスッポンは汚れを水で洗い流し、ベランダなどで乾かした後保管してください。
道具を使うトイレつまりの直し方についてはこちらの記事で詳しくご紹介していますので参考にしてください。
道具を使わない直し方
道具を使わない直し方には、次のようなものがあります。
- 水の勢いで流す
- 重曹とクエン酸で溶かす
- ぬるま湯で溶かす
水の勢いで流す方法は、高いところから水を便器内に落とすことでつまりを解消させる方法です。特別な道具は必要ありませんが、水が飛び散るため注意が必要です。
重曹とクエン酸で溶かす方法は、2つを混ぜ合わせると発生する炭酸ガスの力でつまりを溶かします。清掃にも使われる重曹とクエン酸ですが、つまりを解消する効果はそれほど高くはありません。
ぬるま湯で溶かす方法は、便器内の水の温度を上げることでトイレットペーパーなどを溶かしやすくする方法です。手軽ですが効果は薄く、また熱湯を使うと便器を破損させる危険性があるため、注意が必要です。
道具を使う方法に比べると、いずれも効果はそれほど高くありませんが、緊急時に試してみる価値はあるでしょう。
ここでは水の勢いで流す方法について解説します。
水の勢いでつまりを直す方法
水の勢いでつまりを直す方法は、次の手順で行います。
- 便器内に溜まった汚水を全てくみ取る
- 高いところから水を便器内に流す
まず、つまりによって溜まった汚水を取り除きます。ゴム手袋などをつけた上で、使い捨てのプラスチックカップなどを利用するとよいでしょう。水はできる限りくみ取っておくと、次の作業時に飛び散らなくて済みます。
次に、バケツなどに汲んだ水を高いところから便器の排水口めがけて流してください。腰の高さくらいから水を落とすようにして流すとよいでしょう。流す水は多ければ多いほど効果的です。
水が溜まらないようであれば、レバーから水を流してつまりが解消されたか確認しましょう。
この方法では、どうしても水が飛び散ってしまいますので、新聞紙などで床や壁を養生するようにしてください。後片付けがスムーズに行えます。
賃貸でトイレをつまらせたら修理費用の負担はどれくらい?
賃貸でトイレをつまらせた場合、自分で直せなければ業者に依頼することになります。その際に気になるのが、修理費用です。賃貸だと自分が負担するのか、それとも管理会社が負担するのかも気になりますよね。
ここでは賃貸でトイレをつまらせた場合の修理費用について解説します。
トイレのつまりは基本的に借主負担
賃貸でのトイレのつまりは、借主が負担するものとされている場合が多いです。というのも多くの場合、トイレットペーパーの流しすぎなど、借主の責任で引き起こされるものだからです。
トイレのつまりが自力で直せないと判断したら、自己判断で業者に依頼する前に、まずは管理会社へ連絡しましょう。管理会社に依頼することで、業者を紹介してもらえたり、費用が安くなったりする可能性があります。
また、管理会社や大家さんの好意で、借主の責任であっても無料で修理してくれる場合もあります。突然のトラブルで焦る気持ちもあるかと思いますが、まずは正直に現状を伝えてみましょう。
トイレのつまりの修理費用の相場はいくら?
トイレのつまりにかかる修理費用の金額は、作業内容によって変わります。作業別の主な費用の相場を示すと、次の通りです。
- トイレットペーパーなどが原因の軽微なつまり解消:4,000円~8,000円
- 専門の道具を使用したつまり解消:10,000円~20,000円
- 便器の取り外し作業:20,000円~
トイレのつまりを解消するだけであれば、10,000円以内で修理できる可能性が高いです。また、便器の取り外しや交換が必要である場合、設備不良の可能性もありますので、全額自己負担とはならない場合があります。
なお、この金額より極端に低かったり、極端に高かったりする業者は、悪徳業者の可能性がありますので注意しましょう。
賃貸の場合、管理会社を通して業者を見つけることが多いので、自分で探すことはないかもしれませんが、知識として身につけておくとよいでしょう。
貸主負担になる場合はある?
トイレのつまりが貸主の責任である場合、修理費用は貸主負担となります。
例えば、トイレ本体の老朽化や故障によってつまりが引き起こされている場合、責任は部屋の管理者にあります。そのため、修理費用は貸主負担になるでしょう。
注意点として、貸主負担になると考えられる場合でも、契約書の確認は忘れずに行いましょう。契約によってはどのような理由であっても、トイレの修理は借主が負担することになっている場合もあります。
貸主負担になる場合は、写真に収めておくなど、トイレのつまりの状況をしっかりと説明できるようにしてください。費用負担に関する余計なトラブルを避けられます。
賃貸でトイレがつまった時に起こるトラブルと対処法
賃貸でトイレのつまりが起こった際、ぜひ考慮しなくてはならない賃貸特有のトラブルがあります。それは、同じアパートやマンションに住む住人とのトラブルです。
ここでは特に被害が起きやすい下の階の住人との間に起きるトラブルについて、対処法などを解説します。
下の階の住人に被害が及ぶ場合がある
トイレのつまりを直すのが面倒だからといって、放置しておくのはいけません。
トイレのつまりを放置することで、異臭や水漏れなどのトラブルが起きる可能性があります。どちらも住民に迷惑をかけるおそれがあり、最悪の場合は損害賠償を請求されるかもしれません。
特に下の部屋への水漏れは、下水ということもあり、大きな被害をもたらします。水漏れが起こるような状況にもかかわらず放置してしまうと、多額の損害賠償を請求される可能性があります。
賃貸の場合、トイレのつまりは自分だけの問題ではありません。同じアパートやマンションに暮らす住人のためにも、迅速な対処を行いましょう。
トラブルを避けるには迅速な対処が重要
トイレのつまりによって引き起こされるトラブルを避けるには、迅速に対処することが必要です。
第一にするべきことは、管理会社への連絡です。トイレのつまりは数日放置しているうちに被害が広まることもあり得ます。自力での修理ができなかったり、時間がなかったりする場合は、何よりもまず管理会社へ連絡するようにしてください。
もしもすでに他の住民へ被害が及んでいる場合は、速やかに事情を説明することが大切です。その際、管理会社からも説明してもらうようにするとよいでしょう。
トイレのつまりを放置すると、被害が拡大するばかりでなく、管理会社や住民の印象も悪くなります。信用を得るためにも、迅速な対処を心がけましょう。
もしもの時のために保険を確認しておこう
最後に、トラブルが起こった際に使える保険を確認しておきましょう。修理費用の負担や住民とのトラブルが起こった際、使える可能性のある保険があります。
トイレのトラブルで使える保険としては、次のようなものがあります。
- 火災保険
- 個人賠償責任保険
火災保険には、水漏れの補償を行ってくれるものがあります。トイレのつまりと併発して水漏れが起こっている場合、火災保険が適用できるかもしれません。保険証券などから補償内容を確認してください。
個人賠償責任保険は、水漏れによって他の住民に被害が及んだ場合の損害賠償を補償してくれる保険です。火災保険に特約として付加されていることがありますので、契約を確認してみましょう。
どちらの保険も、賃貸契約時によくわからないまま加入したかもしれませんが、トイレのトラブルでは活用できる可能性があります。対処するのと併せて、念のため見直しておくとよいでしょう。
まとめ
トイレのつまりは思いがけない時に突然起こるトラブルです。急に使えなくなることで、慌てることも多いと思います。
トイレのつまりは、軽微なものであれば自力で修理することも可能です。スッポンなどの道具を用意しておくと、急なトラブルにも対処できるでしょう。
ですが、自力での修理にこだわってしまうと、かえって被害を広げてしまうかもしれません。
特に賃貸の場合は、他の住民に迷惑をかけるおそれもあります。無理だと感じたら、早めに管理会社へ連絡するようぜひ心がけてください。
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