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トイレ黄ばみの正体はなに?掃除方法や予防方法を詳しく解説!
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トイレ黄ばみの正体はなに?掃除方法や予防方法を詳しく解説!

2024.11.05
2022.04.19
トイレ黄ばみの正体はなに?掃除方法や予防方法を詳しく解説!
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ふと便器を見ると発生している黄ばみ。トイレに発生する黄ばみの正体は、尿に含まれる成分が石灰化した「尿石」です。
尿石を放っておくとトイレの見た目を損なうだけではなく、悪臭の原因にもなるので見つけたらすぐに落としておきましょう。

今回は尿石の掃除方法や予防方法を詳しく説明していきます。
トイレ掃除の注意点も説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
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伊藤 直樹
監修者

水道設備業者 トイレ・洗面・キッチン設備主任

伊藤 直樹 (株式会社プログレス)

株式会社プログレス 入社平成24年3月  暮らしの中で必要なレスキューサービスを提供する株式会社プログレスにてトイレ・洗面・キッチン周りの設備主任を担当。水回り業務に8年従事し、累計3000件のトイレ・洗面・キッチン関連のトラブルを解決。多くのお客様に信頼される「トイレ・洗面・キッチン」のスペシャリスト。

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トイレ黄ばみの正体は「尿石」

冒頭にも書いたとおり、トイレの黄ばみの正体は「尿石」です。
尿石は、尿に含まれるカルシウムが尿素やたんぱく質と結合して石灰化したもので、便器だけではなく壁や床、排水管内にも発生します。

トイレ内のさまざまな場所に「黄ばみ」として現れる尿石は、着色だと思われがちですがイメージとしては歯石と同じです。
歯に歯石が付くと歯磨きやフロスでは取れないのと同じで、尿石もブラシで擦った程度では落とせません。

だからといって尿石を放っておくと、トイレの見栄えが悪くなるだけではなく悪臭の原因にもなります。さらに、排水管に発生した尿石を放置するとつまりを起こす恐れもあるので、尿石を見つけたらすぐに掃除することが大切です。

では、頑固な尿石はどのようにして除去すればいいのでしょうか。

トイレの尿石を落とす方法

カルシウムが含まれている尿石は、アルカリ性の汚れです。
アルカリ性の汚れは酸性成分を含む洗剤や道具を使い、中和させて落とします。

ここでは「クエン酸+重曹・酸性洗剤・サンドペーパー」を使った掃除方法を3つ紹介します。
まずは掃除前の準備から見ていきましょう。

準備:便器内の水を抜いておく

尿石が便器内や排水管に発生しているときには、掃除前に便器内の水抜きをしてください。
水抜き方法は以下の3つです。

水抜き方法
  • トイレブラシやラバーカップで水を押し込む
  • 灯油ポンプで水を汲み出す
  • 紙コップや容器で水を汲み出す

それぞれの手順を説明していきます。

・トイレブラシやラバーカップで水を押し込む

便器内にブラシやラバーカップを入れ、水を排水口に向かって押し込むようにして水抜きをします。
少量しか水が抜けないので、排水口付近にまで尿石が発生している場合には不向きです。

・灯油ポンプで水を汲み出す

灯油ポンプを使い、灯油を入れるときと同じ要領でバケツに水を汲み出します。便器内の水がしっかりと抜けるので、便器全体に尿石が発生しているときにはこの方法がおすすめです。

・紙コップや容器で水を汲み出す

少量の水抜きしか必要ないときには、紙コップや容器で水を汲み出しましょう。
紙コップは使用後に捨てられるので、衛生面も安心です。

水抜きには少し手間がかかりますが、水を張ったままだとせっかく洗剤を使っても水に溶けてしまいます。

尿石をしっかり除去するためにも、排水路付近に尿石が付着している場合には便器内の水をすべて抜いてから掃除をしてください。
水位部分にできた尿石を除去するときにはすべての水を抜く必要はないので、少しだけ水位を下げてから掃除に取り掛かりましょう。

クエン酸+重曹で汚れを浮かせる

発生してすぐの軽度な尿石であれば、クエン酸+重曹を使って落とすことができます。
「洗剤をできるだけ使いたくない」「自宅に酸性洗剤がない」という方は、この方法から試してみてください。

用意するもの
  • クエン酸
  • 重曹
  • スプレーボトル
  • ブラシ
手順
  1. スプレーボトルに水200mlとクエン酸小さじ1を入れてクエン酸水を作る
  2. 尿石にクエン酸水をスプレーする
  3. クエン酸水の上から重曹をたっぷりかける
  4. 30分ほど放置する
  5. ブラシで擦る
  6. 尿石が落ちたら水を流す

クエン酸水に重曹をかけると泡とともに二酸化炭素ガスが発生しますが、人体に害はないので安心してください。
クエン酸と重曹の放置時間は汚れの落ち具合を見ながら調整します。30分放置しても汚れが落ちていなければ15分追加、という具合で放置時間を少しずつ長くしていきましょう。

それでも落とせない頑固な尿石には、以下の方法を試してみてください。

頑固な尿石対策
  • クエン酸スプレーの上にトイレットペーパーをかぶせて10分ほど湿布する
  • クエン酸水の濃度を高くする

注意!
クエン酸は塩素系漂白剤と一緒に使用しないでください。有毒な塩素ガスを発生させる恐れがあります。

これらの方法を試してみても落とせない頑固な尿石は、酸性洗剤を使って落としましょう。

酸性洗剤を使って汚れを落とす

クエン酸や重曹で落とせない尿石は、洗浄力が強い酸性洗剤を使って落としましょう。
尿石に洗剤をかけるだけなので、簡単に尿石を除去することができます。

用意するもの
  • 酸性洗剤
  • ゴム手袋
  • ブラシ
手順
  1. ゴム手袋をつける
  2. 尿石に酸性洗剤をかける
  3. 2分~3分放置する
  4. ブラシで擦る
  5. 尿石が落ちたら水を流す

酸性洗剤は洗浄力が強く、手肌や粘膜に触れると炎症を起こす恐れがあります。掃除中の事故を防ぐためにも、必ずゴム手袋をつけてから作業をしましょう。

また、酸性洗剤をかけても尿石が落ちない場合は、尿石にトイレットペーパーをかぶせ、その上から酸性洗剤と水を1:1で混ぜた液をかけて5分ほど湿布してみてください。

注意!
・酸性洗剤は塩素系漂白剤と一緒に使用しないでください。
・便器の種類や素材によっては酸性洗剤の使用が禁止されています。

酸性の洗剤と塩素系の洗剤を混ぜ合わせると、有毒な塩素ガスを発生させる恐れがあります。2種類の洗剤を同時に使ったり、続けて使ったりするのは控えましょう。
また、メーカーから禁止されている洗剤や道具を使用すると、便器を破損させる恐れがあります。掃除前に必ず説明書に目を通しておきましょう。

サンドペーパーで削る

クエン酸や重曹、酸性洗剤を使用しても落とせない尿石は、サンドペーパーを使って削り落とす方法もあります。
ただし、尿石とともに便器表面のコーティングが剥がれたり、傷が入ったりしてしまうリスクを踏まえた上で試してください。

用意するもの
  • 耐水性のサンドペーパー(1500番~2000番)
手順
  1. サンドペーパーを水で濡らす
  2. 尿石をやさしく擦る

サンドペーパーで尿石をやさしく擦るだけなので、作業自体はとてもシンプルです。しかし、尿石を落とすことに集中して力を入れすぎると、便器に傷が付いてしまいます。削り落とすというよりも尿石を磨きあげるイメージで、力加減に注意しながら少しずつ削っていきましょう。

注意!
サンドペーパーが乾いていると便器に傷が付いてしまいます。尿石を擦るときには、サンドペーパーを水で濡らしながら使用してください。

尿石を落とすときの注意点

ここまでは尿石を落とす方法を紹介してきましたが、いくつか注意しておきたいこともあります。
それが次の3つです。

尿石を落とすときの注意点
  • 便器の素材を確認しておく
  • 酸性洗剤と塩素系洗剤を混ぜない
  • 便器を強く擦らない

それぞれ詳しく説明します。

便器の素材を確認しておく

最近では、防汚コーティングが施されたトイレや新素材を使用した「汚れにくいトイレ」が増えてきました。
これらのトイレは、メーカーから禁止されている洗剤や道具があるので注意しましょう。

とくに、酸性洗剤やクレンザーのような研磨入り洗剤、たわしなどの使用は禁止されていることが多いです。
禁止洗剤や道具を知らずに使用してしまうと便器を傷つけるだけではなく、メーカー保証を受けることも難しくなってしまいます。

便器は頑丈そうに見えて、意外と繊細な設備です。
掃除前には必ず説明書の禁止事項に目を通しておいてください。

洗剤を混ぜ合わせない

洗剤を使用して掃除をする際には、原則として違う成分の洗剤を混ぜ合わせたり前後に使ったりしてはいけません。
中和によって洗剤の効果が打ち消されることや、有毒なガスを発生することがあるからです。

たとえば酸性とアルカリ性の洗剤を混ぜると中和が起こり、双方の効果が減少してしまいます。混ぜ合わせても人体に影響はありませんが、洗浄効果がなくなり汚れを落とせなくなります。

そして絶対に混ぜ合わせてはいけないのが、塩素系洗剤と酸性洗剤です。これらが混ざると人体に有毒な「塩素ガス」が発生します。
塩素系洗剤と酸性洗剤の商品パッケージには「混ぜるな危険」と大きく印刷されていますが、それでも掃除中に塩素ガス中毒を起こす事故は日々起こっています。

塩素ガス中毒は、最悪の場合死に至る可能性もある危険な中毒症状です。
洗剤を使用する際には、2種類以上の洗剤を同時に使わないようにしましょう。

便器を強く擦らない

便器内を掃除するときには、ゴシゴシと強く擦らないように注意してください。

汚れを落としたいときには、無意識のうちにブラシを持つ手に力が入ってしまうものです。けれど力を入れすぎると防汚コーティングが剥がれたり、便器を傷付けたりする恐れがあります。
コーティングが剥がれると防汚効果がなくなり、便器に傷が付くとそこから汚れが入り込んでしまいます。

便器を擦るときには力加減に注意して、傷が入らない程度の力で様子を見ながら掃除をしましょう。

尿石を防ぐためにはどうしたらいい?

一度発生してしまったら、掃除にてこずる頑固な尿石。せっかくきれいに除去したのなら、発生しないように対策をしておきたいものです。
尿石予防にはどんな方法が効果的なのでしょうか。

ここでは、尿石の発生を防ぐ方法を3つ紹介します。

小まめな掃除が一番大切!

発生すると掃除が面倒な尿石も、毎日ほんの少し掃除をするだけで予防することができます。
「便座・便座裏・便器のふち」などの尿が飛び散りやすい場所を、お掃除シートやトイレクリーナーを使ってササッと拭いておきましょう。

「洗剤を使いたくない」「掃除する時間がない」という方は、クエン酸水スプレーを使った掃除がおすすめです。クエン酸水を便器にシュッとスプレーするだけなので、時間も手間もかかりません。
クエン酸には抗菌作用や消臭効果もあるので、尿石や臭い予防にも効果的です。

尿石予防のためにも、トイレ掃除を1日のルーティンの中に組み込んでみてください。

トイレスタンプや置き型洗浄剤を使う

「毎日掃除をする時間がない」「トイレの臭いが気になる」という方は、トイレスタンプや置き型洗浄剤の設置がおすすめです。
水を流したときに洗浄剤が便器内に行き渡るので、尿石や水垢が発生しやすい便器のふち裏までしっかり汚れをガードします。

トイレスタンプは便器に洗浄剤をスタンプするだけ、置き型洗浄は手洗い場に洗浄剤を置くだけで簡単に汚れを防止できます。
デザインや香りも凝ったものが多いので、トイレが華やかになるのもうれしいポイントです。

トイレスタンプならば10日程度、置き型洗浄ならば1ヶ月程度は効果が持続します。
デザインや香りから、お好きな洗浄剤を選んでみてください。

使用後はしっかりと水を流す

尿石を防ぐためには使用後にしっかりと水を流すことが大切です。
節水のために少量の水で洗浄していたり水を流す回数を減らしたりすると、すぐに尿石や水垢が発生してしまいます。

尿を流しきれていない状態は、尿石を誘発しているようなものです。
汚れを防ぐためにも、使用後には毎回きちんと水を流しましょう。

自分で落とせない尿石はどうしたらいい?

便器にこびりついてしまった尿石は、自分で落としきれないこともあるでしょう。とくに排水管に発生した尿石はつまりを引き起こす可能性があるので、早めの除去をおすすめします。

自分で尿石を除去するのが難しいと感じたら、ハウスクリーニング業者や水道業者に除去依頼をしましょう。
トイレクリーニングの費用相場は業者によって差はあるものの、4,000円~10,000円ほどです。尿石の除去後に防汚コーティングを行っている業者も多いので、クリーニング後の掃除も楽になります。

また、便器の汚れが目立つ場合には、思い切って便器ごと交換するのも一つの手です。
便器のみの交換であれば、30,000円~20万円程度で新しい便器に交換することができます。

まとめ

トイレに発生する黄ばみの正体は、尿に含まれるカルシウムが石灰化した「尿石」です。
尿石はアルカリ性なので、酸性洗剤やクエン酸を使って除去しましょう。洗剤で落とせない尿石はクレンザーやサンドペーパーで落とす方法もありますが、便器に傷が入ってしまう恐れもあります。

尿石を自分で除去できないときには、ハウスクリーニング業者や水道業者に相談してみましょう。
「全体的に汚れが目立つ」「トイレの設置から年数が経っている」のなら、交換を検討してもいいかもしれません。

トイレは毎日何度も使用する場所です。きれいで気持ちのいいトイレを維持することを心がけましょう。

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