双日/日商エレクトロニクスのグループ会社で、MSP(Management Service Provider)事業の草分け的存在であるエヌシーアイ。システム運用・監視サービスMSL(Management Service Library)を中核として、セキュリティ、プライベートクラウドサービス「ZETA Cloud」、ネットワークサービス「ZETA Ether」、データセンターサービス「ZETA DC」の各サービスを展開する。
システムマネジメントに強みを持ち、運用経験を踏まえたシステム構築から、システム運用・監視、サポートサービスまでをトータルで提供することが大きな特徴だ。システム運用・監視する企業システムの規模は現在300社5000ノード以上。プライベートクラウドやセキュリティへのニーズの高まりでシステムが複雑化するなか、利用者は急増している状況だ。
エヌシーアイがデータライブのサービスを利用しはじめたのは2010年頃。金融系の顧客向けにサービスを提供していたが、そのシステムで使われていたサン・マイクロシステムズ(当時)の外付けテープ装置が故障し、対応に苦慮していた。そんなとき、データライブのリユース品販売をWeb閲覧中に見つけ、同機種のリユース品を購入、システムを継続稼働させた。
その後、定期的に、サーバやネットワーク機器、ストレージ機器などを購入。入手困難な機種を利用する顧客に向けたサービスの中に組み込むかたちで提供するようになった。現在は、リユース品の購入だけでなく、「EOSL/EOLサーバ保守」サービスも利用。自社サービス提供基盤やMSL提供顧客の機器延伸などに役立てている。
エヌシーアイのサービスに、データライブのサービスはどのように生かされているのか。エヌシーアイ カスタマーエンジニア本部 執行役員 本部長の河本剛志氏と、データライブのリユース事業部 営業部長の武藤友徳氏の対談から、サービスの魅力、利用のヒントを探る。
エヌシーアイ株式会社
MSP(Management Service Provider)事業の草分け的存在で、システム運用・監視、プライベートクラウドサービス、セキュリティサービスを強みとする。
双日/日商エレクトロニクスのグループ会社として、運用実績は国内最大級。技術力、信頼性がユーザーから高く評価されており、BCP/DR対策、ネットワーク品質改善、セキュリティ強化、クラウド移行による運用課題の解決など、企業の多様なニーズにこたえている。
なかでも、最近、企業にとって大きな脅威になっているサイバー攻撃に対しては、セキュリティオペレーションセンター(SOC)から24時間365日セキュリティデバイスの監視を行う「マネージドセキュリティサービス」や、最新のイベントログ検出シスム(SIEM)を活用した標的型攻撃/内部情報漏洩対策サービスを月額料金で提供する「Managaed Cyber Gate ( http://www.nisshoci.co.jp/service/security/managedcybergate.html ) 」が人気だという。
1997年1月9日設立。資本金1億円。従業員数156名のうちエンジニア117名(2015年3月末)。
URL: http://www.nisshoci.co.jp/
エヌシーアイが抱えていた課題と、データライブの解決策
課題 | 解決策 |
---|---|
顧客システムで利用する入手困難な機器を調達したい ベンダー保守切れハードウェアを継続利用したい |
グローバル調達網を使って希少品を入手し、システムの延伸稼働をサポート |
顧客サービスを提供するためのインフラを効率的に整備したい | 必要とされるハードウェアを定期的に調査しニーズに応じてタイムリーに提供 |
サービスに組み込んで提供
──リユース品や保守サービスをどのように利用しているのですか。
河本氏:当社のサービスに組み込むかたちで利用しています。サービスの提供形態の1つに、ハードウェアを含めたシステムそのものを当社のアセット(資産)にして、月次でお客様に提供するというモデルがあります。お客様は月額料金で利用でき、資産を持たなくてもよいのでB/Sが軽くなります。ご好評をいただいているサービスなのですが、そのシステムを構成するハードウェアに、データライブさんから購入したリユース機器や保守サービスを採用しています。
武藤氏:サーバ、スイッチ、ストレージ、パーツ類などを定期的にご購入頂いております。これまでご購入いただいたものですと、ジュニパーのルータ「NetScreen-5GT」、セキュアゲートウェイ「SSGシリーズ」、デルのラックサーバ「PowerEdge R610」、スイッチ「PowerConnectシリーズ」、EMCのストレージ「CLARiX CX3」、シスコのスイッチやロードバランサなどです。
河本氏:それらハードウェアと、データセンター、ネットワーク、システム運用サービス提供を含めてお客様にご提供します。当社のサービス品質の基準をクリアし、問題なくお客さまに提供できるのであれば、利用機器は新品だから、リユース品だからというのは、ほとんど関係ないですね。むしろ、メーカー側で生産中止になった機器が必要になった場合などは、同じ機種を同じタイミングで複数台確保できるという意味で、リユース品のほうがメリットは大きいです。
武藤氏:実際、入手困難な製品もあるのですが、なんとか見つけ出してご提供するようにしています。
希少品なのに価格が安い
河本氏:調達力は本当にすごいですよね。難しいとは思いつつ連絡してみて助かった、ということがよくあります。
武藤氏:ワールドワイドで調達網がありますので、他社では探せない在庫も確保できます。そこは自信を持っています。
河本氏:価格についても、かなり安いという印象です。企業向けにニーズはあるのに生産中止などで入手が困難になっている機種は、高い値段で流通していることが多いのです。その観点で見ると、データライブさんの提供価格はずいぶんと安い。
同じ機種を複数台で注文するケースが多いのですが、しっかりとそろえていただけます。国内のオークションサイトでは、もっと値段が安い中古品が出品されていたりします。でも、複数台を安定して調達しようとすると、コストも手間もかかる。データライブさんのようなサービスを使うのがもっともよい選択肢ということになります。
武藤氏:ありがとうございます。たくさん調達するということもそうですが、お客さまの環境やエンドユーザーの環境に合わせたものをアレンジして柔軟に提供できるという点をご評価いただいています。単に中古で安いではなくて、少しずつ違うお客さまの要望にいかにマッチさせるかに対応するよう心がけています。
リユース品の利用は顧客メリットにもつながる
──リユース品を利用することに抵抗はなかったのですか。
河本氏:われわれが提供するサービスの品質を満たしていればいいという考え方ですね。ハードウェアは当社の資産ですから、我々が責任をもって対処し、品質に影響がでなければいい。もちろん、データライブさんの品質保証や検査体制も整っていますし、当社でも予備機や冗長構成などで品質を担保します。
武藤氏:その辺りの機器の扱いについては、我々も大変勉強になっています。運用の点から見て、どう設備投資を進めるか、どう機械を揃えていくかは、非常に参考になります。エヌシーアイ様の取り組みを見て、知識を蓄え、ハードウェアを揃えていくということも水面下では行っています。
河本氏:当社のようなサービスの場合、リユース品や延長保守サービスを利用することはお客様のメリットにもつながります。既存の機器や既存の構成がそのまま使えるので、機器のリプレースや構成変更に合わせて、ミドルウェアやソフトウェアを作り替えるエンジニアの工数が削減できるのです。
当然、自社の利益につながりますし、削減した分を価格に反映すれば、お客様のメリットにもつながります。直接価格に反映できなくても、エンジニアのリソースを有効に活用できるようになり、サービスの向上に役立ちます。社内的にもB/S的にも助かるというわけです。
困ったときに頼りになる存在
──これまでトラブルになったことは。
河本氏:トラブルはないですね。もちろん、故障など、運用していれば当たり前に発生するものはあります。その場合でも、迅速に対応いただけます。テクニカルセンターなどで技術的な検証やサポートも積極的に行っていますし、これまでサービスに対して心配したことは一度もありません。
やはり、要望をつたえて、すぐに反応が返ってくることは大きいですよ。困ったときに頼りになる存在だなという印象が強いです。もともと、かなり困っているときに連絡するので、助かったときの印象がとても強い(笑)
武藤氏:迅速な対応を心がけるのは当然ですが、普段から、この機種を入荷したら教えてほしい、日々の在庫リストを送ってほしい、といったご要望を頂いています。それにきちとんお応えできるよう頑張っています。
河本氏:かなり無理を聞いていただいていますね。
リユース品のトラブルではないですが、エンジニアとしてよく困ることとしては、ハードウェアの相性やベンダーのサポート範囲の問題が挙げられます。
仮想化のハイパーバイザーでサポートするCPUや機能は機種によって少しずつ違います。数年前のインフラの場合、このハイパーバイザーを使うなら、同じ機種、同じ型番でそろえてあげないと動作保証できないということがあるのです。古い機種なので新品がすでにない、別の機種でクラスタを組もうとすると動かない、困ったと。
"もったいない"というエコロジーの視点
──データライブさんのサービスがなかったとしたらどうでしょうか。
河本氏:とても面倒でした。入手困難なリユース品を探すことは、骨の折れる作業です。まず日本で探して、だめならアジアで探して、それもだめならワールドワイドで探して、と時間がかかります。販売エリアが異なるので、交渉や契約も必要です。海外からの調達では為替レートの影響もでます。国が違えば法人も異なるので、契約時に例外的な条項を盛り込む必要もあります。データライブさんを利用すれば、そうしたことをワンストップで提供いただけます。
あとは、エコロジーの視点ですね。リユース品の販売だけでなく、保守サービスを始められたことで、既存の機械をそのまま稼働させることができるようになりました。近年のサーバなどのハードウェアはその進歩がめざましく結果的に、サービスに対してオーバースペックである実態も珍しくなく、EOSで稼働できなくなるのは「もったいない」という思いがありました。機器の延伸と、それによるエンジニアの工数削減は、リソースの有効活用という点で大きな効果があります。そういう観点で見ると、データライブさんのサービスは非常に使いやすいサービスですね。
武藤氏:保守サービスは4年ほど前から、社内システム向け、顧客向けのシステムでご契約いただいております。エコという視点は、当社自身、「世界中のIT資源を最適化」するという目標を掲げて取り組んでいて、とても共感できます。
河本氏:日々の生活の中で自動車や家電などは、ごく普通に中古品を使いますよね。でも、ITシステムは新品を使わなければならないという雰囲気があります。特に国内ではそういう意識が強いようです。欧米のマーケットはそうではありません。データライブさんのサービスが意識を変えるきっかけになればと思いますよ。
今後、拡大が見込まれるリユース市場
──お話をうかがっていると、自分では資産を持たないというサービス化の流れに、両社はマッチしていると感じます。
河本氏:そうですね。我々のコアであるシステム運用サービス、プライベートクラウド事業もマネージドセキュリティサービスも非常に伸びています。本業に集中するために、本業と関わりの少ないものは上手に専門ベンダーにまかせるという流れは加速していると思います。それによってお客様と我々がお互いに収益を上げていければいいと思います。我々はデータライブさんのサービスを利用して利益を出し、サービス品質を高めていきます。
武藤氏:われわれも期待にこたえるよう頑張っていこうと思います。
──データライブへの要望があったらお聞かせ下さい。
河本氏:ハードウェアを使った分だけ課金するような体系を作っていただくと面白いと思います。リユース品も新品も同じレイヤで検討が可能になります。業界の考え方などにも一石を投じるサービスになるのではないでしょうか。それから、ハードウェアと一緒にソフトウェアライセンスの購入や保守管理サービスなどもあれば便利ですね。突発的にハードウェアを調達するときに、ライセンスが問題で予算がつかないこともありますから。勝手な要望ですが、リユースや保守サービスは、今後、どんどん広がっていく市場だと思っています。
──ありがとうございました。
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