多くのコンテンツを通じて人々に感動を与えてきた株式会社ダイナモピクチャーズ。彼らが創り上げる作品から垣間見える高い技術力は世界にも通じ、いつの時代も業界を牽引し続けてきた。そんな同社が採用しているPCにマウスコンピューターの「DAIV」シリーズがある。厳しい制作現場で採用されるようになった経緯やそのメリットについて話を伺った。
日本を代表するコンテンツ制作会社のトップランナー
ダイナモピクチャーズはハイクオリティな3DCG制作を中心に、アニメーションやゲームなどで数多くの人気作を手掛けてきた企業だ。日本でもトップクラスの実力を誇り、現在でも同社の手によって制作された名シーンの数々は多くの人々に感動を与えている。一方でアミューズメント事業やVR事業などにも多くの知見があり、全国のアトラクションなどにコンテンツを提供している。
「もともと、前身となった会社の頃からモーションキャプチャーを採用しており、キャプチャシステムも自分たちで作るなど、独自のノウハウを蓄積してきました。当時から遊園地の立体映像などを手掛けるなど、アミューズメント事業もやっていたので、映像制作のほか、そういった部署が一緒になって独立する形で、現在のダイナモピクチャーズに受け継がれています」と語るのは、ダイナモピクチャーズのデザイン部部長(デザイナー)住田永司氏。
現在、コロナ禍ということもあり、リモート環境で業務が行えるスタッフは自宅からの作業をしているというダイナモピクチャーズ。メイン事業のひとつである映像制作の現場を支えているのがマウスコンピューターの「DAIV」シリーズだ。
「6年前ぐらいからのお付き合いになりますね。それ以前から、協業している会社へ行くと筐体を見る機会はあったのでマウスコンピューターの名前は知っていました。なかでも同じプロジェクトで一緒になる機会が多い会社が先にDAIVを導入したこともあって、うちでも使ってみようと相談したのがきっかけです」と住田氏は導入を始めた経緯について語ってくれた。
事業領域の変化に合わせ柔軟にスペック選択が可能
その後、リプレースのタイミングに合わせ数台~十数台単位でDAIVシリーズを導入してきたというダイナモピクチャーズ。直近ではクリエイティブモデルとなる「DAIV Z9」シリーズを導入済みだ。
「もともと入れ替える機種はその時のハイエンドモデルに近いスペックを持たせるように気をつけています。作品を手掛けるなかで、スペック不足でパフォーマンスが出ないということがないようにすることはもちろんですが、なるべく長く使いたいという経営視点からの狙いもあります」(住田氏)
同社が今回導入したDAIV Z9はカスタマイズを行っており、CPUにIntel Core i9-10900K、グラフィックスにNVIDIA GeForce RTX3070、メモリ64GB、SSD 1TB、HDD 2TBというスペックを持たせている。一般的に3DCG制作で使うコンピューターを考えると、Intel Xeon、NVIDIA Quadroといった組み合わせをイメージするが、あえてコンシューマー向けのパーツを使うのにはどのような理由があるのだろう。
「もちろん、その組み合わせのスペックのマシンも多く使ってきました。しかし、様々なゲームメーカー様とお付き合いするうちに、こちらのほうが相性が良いのではないかということになったのです」(住田氏)
UNREAL ENGINEを始めとする開発環境やプレビューに使うゲームビューワーがGeForce系に合うようにチューニングされており、同社ではそれにあわせるような形でスペックを柔軟に変更していたのだ。
「ツールによっては今でもQuadro系のほうが良い場合もありますから、そのためのマシンも用意しています。しかし、最終的にGeForce系のグラフィックスへ変更するケースも多くなってきたので、それであれば最初から検証されているコンピューターを買ったほうがよいということで、現在の形に落ち着いています」(住田氏)
仕様変更の幅広さや、基本モデルで動作検証が済ませてある点などもマウスコンピューターを信頼している理由のひとつなのだ。
安定したパフォーマンスで業務効率化を実現
制作現場でPCを扱う制作スタッフはDAIVをどのように感じているのだろう。「まず、アプリケーションの起動が早いのが気に入っているところです。SSDによるところも大きですが、レスポンスが良いのでトータルバランスが優れているのだと思います」と語るのはダイナモピクチャーズでデザイナーを務める田中裕氏。
Autodesk MAYA、Adobe After Effectsといった、PCへの負荷が高いソフトウェアを、場合によっては毎日数十回単位で起ち上げる彼らにとって、アプリケーションの起動速度や操作時のレスポンス向上が大きく業務効率化につながることは容易に想像できる。また、CPUとグラフィックス、どちらが作業的な負荷が高いか聞いてみると、「CGの制作ではシーンによってはGPUを限界まで使うことがあります。とはいえ、レンダリングにはCPUを使いますから、バランスは大事ですね」(田中氏)とのことだった。
「私たちはPCに対して高負荷状態を長時間続けることが多い職種ですが、DAIVに関しては今まで修理に出すような大きなトラブルが出たことは一度もありませんね。会社で使うものですから、各種サポートには入っていますし、そうしたサポートがある事自体がマウスコンピューターを選んでいる理由のひとつにもなっています。素晴らしいことにまだ一度も使う機会はありませんが、万が一の自体に対して安心感があるのはとてもありがたいと思っています」と話すのは、ダイナモピクチャーズ 開発部長 渡部晃久氏だ。
時代に合わせて進化を続けるダイナモピクチャーズ
コロナ禍以前から沖縄の支社「ダイナモピクチャーズ 沖縄室」とリモート環境で協業するなど、遠隔業務を進めてきたダイナモピクチャーズ。テレワークについても積極的に導入しており、制作スタッフは自宅の端末から会社のDAIVへ接続して、リモートワークをしているケースも非常に多いのだという。
「かなり前から協業会社とリモートデスクトップで連携しながらプロジェクトを進めてきた経験があるので、テレワークになってもやることは普段とあまり変わりません。実際に全社的にリモートできるような状況にはなっていて、各社員は自分の業態によって出社日を決めてもらっています」(住田氏)
ダイナモピクチャーズでは、一部の社員に向けてマウスコンピューターのMouseProノートPCをテレワーク用に配布している。
「最近ではクラウドサービスのリソースを借りて作業できる環境もありますが、リアルタイム性が必要な業務ではやはりPCのスペックが重要となってきます。特にグラフィックスは進化が激しいので、ロードマップを見ながら会社で使うマシンも進化させていきたいですね。また、グラフィックスの進化と大きく関係しているAI領域に対しても、私たちがどのように関わっていけるのか、今後の課題だと思っています」(渡部氏)
「グラフィックスと関係しているといえばVRも同じですね。こちらはコロナ禍の影響で中止になっていた施設に再開の動きが出ています。アジアをはじめ海外からも注目されている技術なので、こちらの事業でもDAIVに活躍してもらう必要があると思っています」(住田氏)
アニメーションをはじめ、あらゆるコンテンツで優れた技術を届けてくれるダイナモピクチャーズの今後に期待したい。
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