eスポーツの普及により、ハイパフォーマンスな構成でゲームを快適に遊べるゲーミングPCへの注目が高まっている。今回紹介するマウスコンピューターの「G-Tune E5」は、薄型ノートPCの省スペース性と、ゲーミングPCとして人気のFPSゲームも楽しめるパワーを兼ね備えつつ、低コストに抑えた魅力的な製品だ。

  • G-Tune E5

ゲーミングPCといえば、ハイパフォーマンスを追求したデスクトップのタワー型が多いが、近年はノート型も多く登場している。今回紹介する「G-Tune E5」もまた、薄型ノートPCながら、ゲームを快適に遊べる性能を詰め込んだ意欲的なモデルだ。

G-Tune E5は15.6インチのフルHD・ノングレアIPS液晶ディスプレイを搭載し、CPUにIntel Core i7-10750H(2.6GHz、ターボブースト時最大5GHz)を、GPUにNVIDIA GeForce GTX 1660 Tiを採用したモデルだ。同社のゲーミングノートPCの中では、ちょうど中間に位置する性能で、ライトからミドルゲーマーまでをターゲットとしたモデルと考えていいだろう。

  • ナローベゼルを採用し、没入感の高いディスプレイを内蔵。IPSパネルなので視野角が広く、色表現性も高い。反面、描画速度は並なので、ゲームタイトルはライト~ミドル向きだ

本体サイズは15.6インチ級なので、モバイル用途のノートPCと比較するとやや大きめだが、ケースが樹脂製なので、見た目ほど重くは感じない。重さは約2.16kgなので、家の中で移動するぶんには問題ないだろう。また、いざというときは外に持ち出せる。バッテリー容量は3400mAhと小さめだが、最大で約9.5時間(公称)の動作が可能だ。これは外部GPUとCPU内蔵GPUを自動で切り替え、負荷の低いときやバッテリー駆動時は消費電力の低い内蔵GPUを使う「MS-HYBRID機能」の効果も大きい。ゲームなど高負荷な作業が想定される場合は、電源を確保できる場所の方が安心だろう。

  • 電源アダプタは180Wと、かなり大きな出力に対応したものが付属している。サイズは普通よりちょっと大きめで、重さは実測で595g(ケーブル込み)と、少々重め

内蔵スピーカーはステレオで、左右の分離もしっかりしており、ゲームでも動画でも立体感のある音響が得られる。ただし、そこそこパワーのあるGPUを搭載しているため、負荷の高いゲームをプレイしている時には、冷却ファンの排気音もそれにより大きくなる。気になる場合はヘッドフォンをつけたほうがいいだろう。

キーボードは本体サイズに余裕があるためか、テンキー付き。主要なキーはキーピッチが約19mmと広めに設定されており、操作しやすい。打鍵感はやや浅目だが適度にクリック感があって入力はしやすい。ゲーミングPCらしく、キーにはバックライトが付いており、標準でも青→赤→緑とイルミネーションのように色が変化していくが、設定で色や光り方を変更できる。なお、テンキーとの間がやや狭めなので、ホームポジションが我流の筆者の場合、ちょっと右側のキーで誤打することも。

  • キーボード全体がバックライトで照らされるので、暗所での打ち間違いは減るだろう。キー自体のサイズやキーピッチは十分なのだが、テンキーとの間が開いていないので、若干慣れが必要かもしれない

  • キーボードのバックライトは「LED KEYBOARD SETTING」アプリで設定する。キー全体の色や明るさ、バックライトスリープまでの時間などが設定できる

インタフェースは本体左右と背面に分かれている。本体左側にはUSB 2.0、3.0(いずれもType-A)とサウンド入出力。右側にはUSB 3.1とMini DisplayPort、SDカードスロットが並ぶ。そして背面にはギガビットEthernetとHDMI端子、USB Tyoe-Cポート(ビデオ出力に対応)、電源ポートが並ぶ。タッチパッドも付いているが、FPSゲームなどは基本的にマウスで遊ぶ人が多いだろう。右利き・左利きどちらでもUSBマウスをつなぎやすいのはうれしいところだ。

  • 左側面にはUSBポートとヘッドフォン、マイク端子が並ぶ。USBは2.0と3.0があるが、個人的な要望を言うなら、右利きなのでUSB 2.0ポートは右側にあるとありがたいところ。なお排気口も左側にあり、高負荷時にうかつに手を置いていると結構熱いので注意したい

  • USB 3.1に対応しているのは右側のポート。外部ディスプレイ接続用のMini DisplayPortもここにある

  • USB Type-CポートはUSB 3.1対応で、DisplayPort Alternative Modeに対応しているため、適切なアダプタなどを介してディスプレイ出力も可能。HDMIとMini DisplayPort、USB Type-Cを合わせて外部出力は同時3台、内蔵ディスプレイを含めて4画面の出力に対応する

価格は、標準構成で149,800円(税別)。Officeなどは特に付属しないが、このスペックでこの価格なら、コストパフォーマンスは高いといえる。