プロ・アマを問わず、イラストを描くうえでPCと液晶ペンタブレットの組み合わせは主流となっている。こうしたなか、マウスコンピューターのクリエイター向けPCブランド「DAIV」とワコムの最新液晶ペンタブレットがコラボレーションする、との噂が流れてきた。
そこで今回は、日頃からワコムの液晶ペンタブレットを愛用しているというイラストレーターのnajucoさん(@Naju0517)、そしてPCでのイラスト制作に興味のある矢吹さんに、一足早く両製品の使用感をレビューしてもらった。
人気イラストレーターが
噂のコラボモデルをチェック!
コラボモデルが登場すると噂されているのは、マウスコンピューターのクリエイター向けPCブランド「DAIV」より14型の液晶ノートPC「DAIV 4N」。そして、ワコムの「Wacom One 液晶ペンタブレット 13」だ。これからイラスト制作を始めたい、というエントリーユーザーに向けたパッケージになるという。
今回は、イラスト・マンガ制作に欠かせない「CLIP STUDIO PAINT」、そして写真編集ソフトウェアの決定版「Adobe Photoshop」を使って、実際の使用感などを見てもらった。
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まずレビューしてもらうのは、フリーランスのイラストレーターとして広告ビジュアルや楽曲のアートワーク、アパレルを中心にイラストやデザインの制作を手掛けるnajucoさんだ。中間色を活かした鮮やかな色彩、繊細なタッチで描かれた美しいキャラクターなどで、数多くのファンから支持されている。
子どもの頃から絵を描くのが大好きで。中学1年生の時、お年玉で初めてペンタブレットを購入して自宅にあったwindowsのPCでイラストを描きました。触れた時は衝撃的で、絵を描くのがより楽しくなったのを覚えています。デジタルでのイラスト制作に慣れるほど、創作意欲も増しましたね。 |
機材選びは「自分の手足のように
自由に扱える感覚が大事」
制作時間はキャラクター単体の場合で4~5時間、仕事用のイラストなどハイクオリティな一枚絵になると数十時間に及ぶそうだ。そんなnajucoさんが、制作機材を選ぶうえで最も重要視しているのは機材環境だという。
「自分の手足のように自由に扱えるか」という点で、機材の感覚はとても大事です。紙に描く時とは違い、自分の意思を操作に反映させるには慣れが必要なので、なるべく自分のクセや好みに合った機材を選びたいと思っています。 |
多層レイヤーでも処理が重くならない
「DAIV 4N」
今回レビューしてもらう「DAIV 4N」は、13型と同等の軽量・コンパクトボディに1920×1080ドット表示の14型ノングレア液晶を搭載した、クリエイター向けのノートPCだ。CPUはインテル Core i7-10510U、メモリは16GB(PC4-21300)、ストレージは256GB NVMe対応のM.2 SSDと、クリエイティブな作業でも効率が落ちない強力なパフォーマンスを実現。
また、グラフィックスにはNVIDIA GeForce MX250を採用しており、イラスト制作から写真の編集などまでグラフィカルな作業をパワフルに支援してくれる。もちろん液晶の色域はNTSC比約72%なので、色味の再現性もばっちりだ。
イラストを描く際は、かなりの数のレイヤーを重ねていきます。たとえばキャラクターの肌を描くだけでも、影が2色にアクセントで1色と、だいたい3レイヤーくらい使いますね。これが服にも3枚、靴下にも3枚……といったようにパーツごとに増えていくので、トータルするとかなりのレイヤー数になってしまいます。 |
レイヤー数が増えれば増えるほど、PCにも負担がかかります。実際に処理が重くなったり、作業中にPCがシャットダウンしたりすることも多いんです。その点、この「DAIV 4N」はすごいですね! 動きがとても軽く感じますし、レイヤーを重ねていってもストレスなく作業できます。「CLIP STUDIO PAINT」だけでなく、「Photoshop」の起動も速くて驚きました。それと液晶の発色も、私が使っているデスクトップPCよりすごく綺麗です。 |
軽量・コンパクトかつ
堅牢なボディーに打ちやすいキーボード
マグネシウム合金製のフレームを採用しており、大幅な軽量化と同時に堅牢性のアップを実現しているのも特筆すべきポイントだ。単純に中身をくり抜いただけの軽量ノートPCを使い続けていると、キーボードやパームレスト部などに歪みが生じてくる、といったトラブルは少なくない。しかし、抜群の堅牢性を持つ「DAIV 4N」なら、普段の作業で歪みが生じないのはもちろん、外出時なども安心して持ち運ぶことが可能だ。
軽量ですしコンパクトなので、ちょっと別の部屋で作業したい時はもちろん、カフェなど外出先にも気軽に持っていけます。たとえば締切と旅行のスケジュールが被ってしまう、といった場合でも、「DAIV 4N」さえ持っていけば急な修正に対応できるので安心です。ノートPCなのに「Photoshop」が使えるから、入稿作業までできちゃうのはすごいですね。 |
そのほか、コンパクトボディながら約1.4mmのキーストローク、約18mmのキーピッチが確保された打ちやすさ重視のキーボードも魅力のひとつ。キー配列についてもショートカットの活用で作業効率がアップしやすいように配慮されている。
「DAIV 4N」のような、フラットで少し浅めのキーストロークはすごく好きです。文字を打つというよりはショートカットキーとして使うことが多いので、キーのフィーリングは重要ですね。「手足のように使える」という点でも、申し分ないPCだと感じました。 |
自然な描き味と使いやすさを併せ持つ
「Wacom One」
「Wacom One」は、A4サイズに近い感覚で描ける13.3型液晶を採用しており、1920×1080ドット表示の広々とした描画エリアで作業が行える。エントリー向けのため筆圧レベルは若干抑えられているものの、4096と申しぶんない。付属のペンは軽量かつ充電不要で、傾き感知機能も備えている。そのほか、WindowsやMacだけでなく一部のAndroid端末にも対応している、というのも便利な点といえる。
液晶ペンタブレットによって描き心地にも個性があるのですが、「Wacom One」はクセがなくて使いやすいです。エントリー向けとは思えないほど描き味も自然ですし、これなら初心者の方でもすぐに慣れると思います。画面サイズ自体はいま使っているものと同じですが、こちらの方がコンパクトで厚さもスリムですね。作業環境を移動したい時も、とても便利だと思います。 |
液晶ペンタブレットといえば“高い”という印象があったのですが、「Wacom One」は価格もお手頃なのがいいですね。むしろ初心者の方にこそ、直感的に使える液晶ペンタブレットをおすすめしたいです。他の文房具メーカーのデジタルペンを使えるのもいいですね。 |
「Wacom One」は4万円台で購入できてしまう。それでいて、性能面でも十分なパフォーマンスを発揮してくれるのが魅力だ。
イラスト制作の初心者でも
使いやすいベストタッグ
このように、「DAIV 4N」と「Wacom One」はプロのイラストレーターからもお墨付きをもらえる抜群の組み合わせといえる。
一方で、今回のメインターゲットであるエントリー層はどのような感想を抱くのだろうか。そこで今回は、アマチュア男性・矢吹さんにも同環境でイラストを描いてもらうことに。矢吹さんは中学生の頃から絵画へと本格的に取り組み始め、現在でも絵画やイラストを趣味で描いているという。
普段は水彩・油彩だけでなく、ボールペンやサインペンなどアナログで描いた作品を取り込み、「Adobe Illustrator」で修正・微調整をする程度のため、液晶ペンタブレットを使いPCでイラストを制作するのは今回が初めてとのことだ。
「DAIV 4N」の第一印象は「めちゃくちゃカッコいい」ですね。外観やキーのデザインはシンプルかつスタイリッシュで、使い続けても飽きが来なさそうだと思いました。もちろん性能も十分で、アプリケーションの起動から実際の制作作業まで、特にストレスを感じることなく楽しめました。 液晶も本体サイズの割に大きくて、色の幅がしっかりと出ているようで見やすいですね。 |
液晶ペンタブレットは以前から欲しいと思っていたのですが、こうして実際に触ってみると新しい発見ばかり。他を使った経験がないので比較こそできないものの、初めてでもここまで描けるのは「Wacom One」の使いやすさがあればこそだと感じます。アナログのペンで描いた時と比べても違和感がなく、線がブレるようなこともありません。 |
ここでずっと描いていたいくらいです(笑)。 |
najucoさんにアドバイスをもらいながら試行錯誤を繰り返し、限られた時間でここまでのイラストを描き上げてくれた。
このように、マウスコンピューターのクリエイター向けノートPC「DAIV 4N」とワコムの「Wacom One 液晶ペンタブレット 13」の組み合わせは、プロ・アマ問わず非常に評価の高いものとなった。これからイラスト制作を始めたいという初心者はもちろん、今よりも快適な作業環境を求めている方はぜひチェックしてみては。
▼「DAIV 4N」標準スペック
メーカー | マウスコンピューター |
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型番 | DAIV 4N |
ディスプレイ | 14.0型フルHDノングレア(1,920×1,080) |
CPU | インテル Core i7-10510U プロセッサー |
メモリ | 16GB PC4-21300 DDR4 SODIMM |
M.2 SSD | 256GB(NVMe) |
チップセット | - |
光学ドライブ | - |
グラフィックス | NVIDIA GeForce MX250 |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
無線 | インテル Wi-Fi 6 AX201 (最大2.4Gbps/ IEEE802.11ax/ac/a/b/g/n) + Bluetooth 5 モジュール内蔵 |
インタフェース | USB 3.0×3(Type-C/右側面×1(USB Power Delivery 対応)、Type-A/左側面×1、右側面×1)、USB 2.0×1(左側面×1) |
サイズ | W320.2×D214.5×H17.5mm(折り畳み時/突起部含まず) |
重量 | 約1.09kg |
バッテリー駆動時間 | 約12.0時間 |
価格 | 139,800円(税別)~ |
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