サードウェーブから発売中の8インチ液晶タブレット「raytrektab」。4,096階調の筆圧感知ペン付きで4万円台というコストパフォーマンスの高さで、初心者からプロまで人気が高い商品です。そのraytrektabがこの度、発売から1周年を迎えたので、改めてこの魅力について探るべく、マンガ家・さんりようこさんに実際に使用してもらいました。

製薬会社務めから、25歳でマンガ家デビュー

さんりようこさん
製薬会社在籍中(当時25歳)にマンガ誌「ビタマン」(竹書房)の「OLの風俗」でデビュー。「B型H系」や「うちのあひるちゃん」といったラブコメや育児エッセイ、お色気コメディなど幅広いジャンルの作品を執筆している。マイナビニュースでは、「(アニマル恋愛診断)」のイラストを手がけていただいた。公式Twitterはこちら


――今日はよろしくお願いします。さっそくですが、さんりさんの普段の制作環境について教えてください。

メインは、液晶ペンタブレットを使っています。ワコムさんのCintiq 21UXで描き、CLIP STUDIO PAINT EX(以下、クリスタEX)を入れたデスクトップPCで加工していますね。描いた絵のバランスを見たり資料を表示するサブモニタも置いています。

――これまで多くの作品を出されていますが、そもそもマンガ家になられたきっかけはなんでしょうか?

昔から趣味でマンガを描いていたのですが、大学卒業後に一度製薬会社に就職しているんです。でも働きながらも、「やっぱりマンガの仕事をしたい!」という思いがあり……。紹介してもらった『ビタマン』編集部に作品を持ち込み、25歳のときにデビューできました。

――マイナビニュースでも、過去にはアニマル恋愛診断のキャラクターを描いていただいていますね。

  • さんりさんが描いたアニマル恋愛診断

はい。普段はマンガがメインなのでイラストのお仕事はほぼ初めてでしたが、とても楽しかったです。お仕事に取り組む前は、イラストは一枚絵を描くという感覚でしたが、実際には「このキャラはなぜこの表情をするのか」といった背景や性格づけがすごく大事で。人を突き詰めて描く意味で、マンガと同じだと実感しました。

――私も実際に診断を試してみたのですが、キャラクターの表情やタッチが動物のイメージとぴったりだと思いました。

ありがとうございます。おおむねかわいく描けたと思いますが、ゴリラだけは少しリアルになりすぎたかもしれないです(笑)。

――こうしたキャラクター制作にも通じると思いますが、作品制作の上で意識されていることはなんですか?

「見やすく、わかりやすく」です。含みを持たせたり、雰囲気を匂わせて、結果がなかなかわからない展開も良いと思うのですが、私自身は気軽に楽しく読めるマンガの方が好きなので、明快な作品づくりを意識しています。

液晶タブユーザーから見た「raytrektab」は?

――raytrektabの第一印象はいかがでしたか。


「raytrektab DG-D08IWP」
8インチ液晶(1,280×800)と、非常にコンパクトな液晶タブレット。持ち運びにも便利。

小さいですね! 自宅の液タブが21インチですからとても小さく感じました。通勤通学で持ち運ぶ人には最適だと思います。学生さんがサークルや部活動で描く時にも使えそうです。私としては、このサイズだとソファで休憩しながら描けるので最高でした。普段は椅子に座って描きますが、長時間同じ姿勢だと疲れてしまうので。

  • ※raytrektabを使用し作成

――えっ、休憩中にも絵を描かれるんですか?

はい。マンガを描いて疲れたら、休憩中は好きなアニメの絵を描いてリフレッシュするんですよ。

――さすがプロ! 本当にマンガを書くのがお好きなんですね。付属ペンの描き心地はいかがでしたか?

すばらしいです。ラグがあまりないので、ペン先と画面表示がズレにくかったです。紙同様に「思った通りに線がひける」 感じ。まっすぐ動かしたらまっすぐ線が引けるって、普通に見えてすごく大事なんです。

  • サラッとラフに手を加えるさんりさん

――4,096階調の筆圧感知機能も搭載されています。

鉛筆っぽいですよね。細いけど線の太さを筆圧で自由に変えられますし、手の強弱の感覚とぴったり合うのがいいです。とても軽いですし、充電が必要ないという気軽さも好みですね。

――大絶賛でよかったです。

はい。ただ液晶画面のシートはザラザラしたものに貼り替えたいですね。購入後のシートだと、滑りがよすぎて線が変な方向に飛びやすいんです(笑)。

――画面の見え方はいかがですか?

私の場合は横位置で固定ですね。左利きなので右側にウィンドウをまとめたんですが、Windowsボタンに触っちゃうのが唯一の問題かな。

――実は6月末に新モデルが登場する予定なのですが、そのモデルではWindowsボタンがなくなるんです。他のユーザーの方のなかにも誤クリックをしてしまう方がいたので、それを防ぐためになくしたそうですよ。

それはいいですね! そういえば、絵の時は問題ないんですが、文字は右手で書くので右側のツールに触れると、勝手にウインドウが開いてしまうのが少し気になりますね。手は縁に置いて描きたいので、このようにハンドタオルを敷いて作業しています。

  • ハンドタオルをおいて絵を描くさんりさん。自分で最も使いやすい状態を研究した結果だそうです

――それは独特なカスタマイズ方法ですね。

ティッシュや上質紙だと反応してしまうのですが、タオルは大丈夫なんです。「指での反応」を切ると、指での拡大縮小までできなくなってしまって。片手で拡大や縮小、回せるのはすごく便利なので、そちらを優先にした結果です(笑)。

――「raytrektab」をマンガ制作に使うとしたら?

ネームや下書きに使いたいですね。ネームは各ページはざっくりで、サムネイルも小さくていいし、思いついた時にバーッと描けて全体の流れが見えることが重要なので、ぴったりですよね。また、8ページのネームを作ってみましたが、処理時間はパソコンと同じくらいだったので、処理能力も高いと思います。

また、ネームを外で考えられるようになるのが嬉しいですね。カフェなどで作業すると気分転換にもなって、アイデアも広がり、キャラクターを考える時もはかどりそうです。

――いいですね~。そういっているそばから、可愛いキャラクターの絵が。これは、raytrektabで描かれたんですか?

はい、そうです。これは次の連載に出るキャラクター案なのですが、このようにペアで並べて身長差や雰囲気を見たりもします。この2人なら、男子をもう少しかわいい感じにしようかな、とか。

  • 現在検討中のキャラクター案を見せていただきました!

――なるほど。プロならではの使い分けという感じがします。

マンガ家は、皆さん近い使い方になると思いますよ。ただ、現状だとペン入れやセリフ入れの段階になるとちょっと難しいので、いいアイディアがあるといいのですが。あ、セリフだったら、外付けキーボードとか使えばいいんですかね?(笑)。

――では現状は、基本ペン入れからの作業はPCでと。

はい。そのときにも、raytrektabはクリスタに連携しているので、制作したネームデータをそのままPCで作業できるのが本当に便利なんですよ。今までスマホに貯めたアイデアメモや写真を、PCに書き直したり転送していたんですが、その手間が一切なくなってかなり楽になりました。

――カラー原稿の作業はいかがですか?

小さくて簡単な作品なら問題ないですね。これはraytrektab上で下書きからペン入れ、着色までした作品ですが、普段のPCでの作業と遜色なかったです。通常のカラー原稿だと、色や効果を試すためにウィンドウをたくさん開くのでPCで作業していますが、それを差し引いても1台あると便利になりますね。

  • raytrektabはこのような小さくて簡単な絵に向いているとのこと

――そのほかに「こんな風だといいのに」と思われた部分はありますか?

小さくて黒いとカバンの中で迷子になりやすいんですよね……。

――それなら、6月末に出るモデルでは白のカラーもあるそうなので、いいと思いますよ。

そうなんですか! それは期待が高まりますね。あとペンも同じで、他のカラーが出たり収納ができるようになるとより嬉しいです。実は今もフリンジをつけて、アレンジしていて(笑)。

――本当に楽しくカスタマイズしてくださっていますね。

ええ。実は好きなアニメのステッカーも貼りたいんですよね(笑)。そのほうがもっと愛着が沸くとも思うので。

――確かに。実はこのraytrektab、発売されて1年なのですが、それにちなんでさんりさんご自身、何か"1周年の思い出"はありますか?

そうですねぇ……。実はマンガ家デビュー後も、会社員を続けていて。そのため、密かに「仕事で月20ページ描けるようになったら退社しよう」と目標を立てたんですが、その目標が達成できたのがちょうど丸1年経った頃でした。

それまでは、会社員とマンガ家とのダブルワークで、平日は仕事から帰って夜に絵を描いて、土日も外に出ずに描いて、って本当に忙しい毎日でした。その頃にもし、raytrektabがあったら、移動中やちょっとした空き時間にも描けたので、もう少し楽に進められたかもって思います。

小さくて肌身離さず持てるので、絵を描かれる方は人生のおともにぜひ!(笑)。

――さんりさん、本日はありがとうございました。

  • raytrektabはカメラも搭載している。さんりさんは撮影しながら「撮影した写真はイラストの参考に活用できそうです!」と話していた


「raytrektab DG-D08IWP」
筆圧感知ペン付き8インチタブレット
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