エヌ・ティ・ティ ネオメイト ITビジネス本部 プラットフォームサービス推進部 ビジネスクラウド部門 事業総括担当 前野 秀彰氏

NTT西日本グループのエヌ・ティ・ティ ネオメイト(以下、NTTネオメイト)は、デスクトップ仮想化サービス「AQStage(アクステージ) 仮想デスクトップ」のビジネス拡大を支える新しいサービス基盤「Tintri VMstore」を導入した。仮想デスクトップの豊富な経験を活用したクラウドサービスを展開するNTTネオメイトが、既存のストレージではなくTintri VMstoreを採用した理由は何か。仮想デスクトップ毎にディスク性能を予約できるサービスの誕生にもTintri VMstoreが大きく寄与しているという。

仮想デスクトップのサービス基盤におけるストレージの課題とその解決のポイントについて、また画期的なサービスについて、同社のITビジネス本部 プラットフォームサービス推進部 ビジネスクラウド部門 事業総括担当 前野秀彰氏にお話を伺った。

運用経験から見えてきたストレージの3つの課題

NTT西日本グループのICTインフラを担うNTTネオメイトは、グループで培った高度な技術力とノウハウをベースにICTサービスを提供するAQStageブランドを展開している。中でも主力事業のひとつがデスクトップ仮想化サービス、AQStage 仮想デスクトップだ。 AQStage 仮想デスクトップは当初、ネオメイト内で導入し技術力やノウハウの蓄積が行われていた。情報漏えい対策、事業継続性、ワークスタイル変革などを目的とし、2011年に10,000台からサービスをスタート。増設を重ね、2012年に35,000台まで拡大することをきっかけに、優れた管理性と安定したデスクトップ性能をクラウドサービスとして提供するため、デスクトップ仮想化ソフトウェアを「VMware Horizon」にリプレースした。

大規模に仮想デスクトップを運用していく中、デスクトップ仮想化ソフトウェアとともにストレージの重要性を痛感したという。前野氏は自らの運用経験から、ストレージに関する3つの課題を挙げた。

1. 突発的なI/O増加による性能の劣化
サイジングの想定をはるかに上回るI/Oが発生し、ストレージのレイテンシーが175msまで上昇。仮想デスクトップを快適に利用できるのは10ms以下と言われており、ほとんどのユーザーが利用できなくなった。性能劣化の原因はGoogle Chromeのアップデートトラフィックで、マスターOSの運用はユーザー組織が行っていたため、同社では把握することができなかったという。

「どんなに念入りにサイジングしても、想定外の事態は発生する可能性は常にあります。想定外の事態に対し、どうやって品質を担保するのかは非常に重要です」と前野氏は強調する。

2. 仮想デスクトップは遅くない。でも仮想デスクトップは遅い
ユーザーから仮想デスクトップの遅延に関するクレームが相次いだことから、ストレージ、CPU、ネットワークなど各コンポーネントのパフォーマンスについて時間をかけてチェックしたが、結局問題はなかった。原因は、ネットワーク構成の変更によるファイルサーバーとのCIFS通信の遅延だった。

前野氏は、特定VMに関する各コンポーネントの性能を、End-to-Endで可視化することが大切だという。「障害対応は時間との勝負でもあります。各コンポーネントの性能状況が一目でわかれば要因特定のための時間を効率的に使え、迅速な対応が可能です」

3. 仮想デスクトップの復旧オペレーションが必要
仮想デスクトップ35,000台を運用していると、年間を通じて何かしらの障害が発生する。障害によりユーザーデータが消失した場合、ストレージ上のバックアップから復旧させることが必要となる。ストレージから特定のVMのデータをいかに速く復元できるかが、サービスの品質に直結する。

「特定のVMをバックアップから迅速にリストアできるストレージを選定することが重要です。LUN単位でのリストアでは、その中に入っている仮想デスクトップをひとつだけ復旧しようとすると多くの時間と手間を要します」と前野氏は指摘する。

仮想デスクトップのサービス基盤にはVMを前提としたストレージが必要

上記の課題から、仮想デスクトップのサービス基盤においてストレージに求める3つの要件について、前野氏は言及する。

1. ストレージはVMを認識し処理できること
仮想マシンを認識してはじめて仮想マシン毎の性能状況を把握でき、特定の仮想マシン単位でリストアすることが可能になる。ストレージがLUNやボリュームしか認識できないと、仮想デスクトップの運用において使い勝手の面で課題があり、業務負荷が増大するのだという。

2. VMの性能に影響を与えている要因をストレージ以外についても把握できること
なぜこの要件をストレージに求めるのか。仮想デスクトップの性能低下ではストレージを要因とするケースが多いため、運用管理者はストレージのパフォーマンスを注意する必要がある。ストレージと合わせてサーバーやネットワークなどの性能も把握できれば、効率的な運用が行える。

3. 想定外の事態をコントロールできること
サイジングの前提を超えることはある。しかし、VMの挙動をコントロールできれば、想定外の事態が起きたときに最小限の影響で抑えることが可能だ。

仮想デスクトップは仮想化なくしてはシステムが成り立たない。仮想デスクトップのサービス基盤として、VMを前提とした新しいストレージが求められていると前野氏は話す。大規模に仮想デスクトップを運用する中で見えてきたストレージに関する知見は、グループ外向けのデスクトップ仮想化サービスの基盤構築で活かされているという。

2015年10月、クラウド型仮想デスクトップサービスAQStage 仮想デスクトップのスタンダード新プランがスタートした。新プランのサービス基盤に採用されたのは、既存のストレージではなくTintri VMstoreだった。

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