液晶ディスプレイをスライドさせることで、タブレットPCとしてもノートPCとしても利用できる「VAIO Duo」シリーズ。昨年10月のWindows 8登場にあわせ11.6型ワイド液晶のVAIO Duo 11が投入され、今年6月の第4世代Core iプロセッサーのリリースにあわせ、13.3型ワイド液晶のVAIO Duo 13が発表された。VAIO Duo 11とVAIO Duo 13の登場時期はわずか8カ月しか離れていないが、後者は明らかに大きな進化を遂げている。

VAIO Duo 13

まず注目したいのが、そのサイズ感だ。前述したとおり、VAIO Duo 13は13.3型ワイド液晶を採用しているが、そのボディサイズはVAIO Duo 11とほぼ同じ。液晶サイズが11.6型ワイドしかないVAIO Duo 11のサイズがW319.9×D199×H17.85mmなのに対し、それよりも大きなディスプレイを搭載したVAIO Duo 13のサイズはW330×D210×H9.2/19.5mm。幅で20.1mm、奥行きで11mm、高さで1.65mmしかサイズアップしていない。重量についても前者が1.305kg、後者が1.325kgと、わずか20gの増加にとどまっている。つまりディスプレイサイズは大型化しても、携帯性はほとんど損なわれていないということになる。


Ultrabook最長のバッテリ駆動時間!

そしてもう一点、大注目したいポイントがある。それはバッテリ駆動時間が大幅に伸びていること。VAIO Duo 13は、JEITA測定法で約18時間のバッテリ駆動時間を実現している。ソニーによると、6月10日時点でUltrabook最長の数値だという。VAIO Duo 11が約7時間となっているので、実に2.5倍以上の延伸となっている。

このロングライフバッテリの理由は、まず「Haswell」こと第4世代Coreプロセッサー・ファミリーを採用している点が挙げられる。この最新のマイクロアーキテクチャのモバイル向け製品の中には、超低電圧版のCPUが用意されており、同機ではCore i5-4200U(1.60GHz)、Core i7-4500U(1.80GHz)、Core i7-4650U(1.70GHz)からセレクトできる(店頭販売モデルはCore i5-4200Uのみ)。これらのCPUはチップセットを統合した1チップ構成で、TDPが15Wと低く、低消費電力なのが特徴。加えて基幹システムパーツや液晶ディスプレイの省電力に最適化されたものを採用し、消費電力を抑えている。サイズや重量はわずかに微増、バッテリ駆動時間は大幅アップということを考えると、モビリティ性能は圧倒的にVAIO Duo 13に分があるといえるだろう。

本体左右にはインタフェースがほとんどない。左側面に電源ボタン、右側面に引きだし式のペンホルダー、ペンフックをかけられる付属アタッチメントを取り付ける穴のみとなる

接続インタフェース類は背面に集中。メモリカードスロット、HDMI出力、USB3.0×2、オーディオ入出力と並ぶ。台形になっている底面には継ぎ目などがほとんどない

左がVAIO Duo 13の「Surf Slider」機構、右がVAIO Duo 11のものだ。設計が異なっていることがわかる