ネットを活用して仕事をするのが当たり前の時代になったが、資料は全然減らない。紙の報告書・書類・参考資料はどんどん増え、机の上は乱雑になっていく。それをスッキリさせるには、当然「紙のデジタル化」が視野にはいってくる。いまはプリンターもスキャナ機能を搭載した複合機が増えたし、紙をスキャンしてデジタル化するだけなら簡単になった。

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“紙”を生かすテクニックに必須のアイテム

奥が据え置きタイプの「ScanSnap S1500」。手前がポータブルタイプの「ScanSnap S1100」

とはいえ、それで生活が「スッキリ」するかというと、そうでもないのだ。日常的に"紙"をデジタル化し、その情報をしっかり「生かす」には、当然それなりのテクニックと覚悟が必要になる。「めんどくさいな……」「テクニックも覚悟もいるならもういいや」。そう思われた方、ご安心あれ。適切な道具を使えば、そういった難点は大幅にカットできる。

まず、毎日「デジタル化」する習慣を助けてくれるのが、PFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap」だ。そして、そこから価値ある情報をピックアップする助けとなってくれるのが、クラウド型ノートサービス「Evernote」である。両者のマッチングによる情報整理こそが、本当に「できる」デジタル化を実現するのだ。


スピード+信頼性+簡単さ=ScanSnap

ScanSnapの良さは、「日常的なスキャン作業」を本当の意味で実現してくれるところにある。誰もが日々、自らの仕事や学業に追われていて、つまり"忙しい"。デジタル化のために必要な「紙をスキャンする」という作業は、それだけでは価値を生みにくく、デジタル化しないといけない資料がたまってしまうと面倒になって、結局やらなくなってしまう。だからこそ、日々の作業が「簡単に」「素早く」行えることが重要なのだ。

ScapSnapは、その点で合格だ。特に、自宅やオフィスに据え付けて使うなら「S1500」シリーズがいいだろう。シート状の書類をトレイにセットし、「Scan」ボタンを押すだけでいい。あとは、最大毎分20枚(両面読み取りなら40面)という、きわめて速いスピードで自動的に読み取ってくれる。紙をセットしてボタンを押すだけだから、作業時間はトータルでもほんの数分で終わるはずだ。これを毎日、目についた資料、必要と思った資料から開始してどんどんスキャンしていくことが、デジタル化で失敗しないために重要なことである。

スキャンをする方法は非常にシンプル。原稿台に資料などを載せ、ブルーに光っている「Scan」ボタンを押すだけだ。複合機などでは、スキャンのモードに切り替えたりするステップが必要だが、ScanSnapはワンプッシュ。このシンプルさゆえ、紙のデジタル化を習慣づけられる

当然ながらその時には、トラブルが少ないことも重要だ。ページが重なって送られたり、ひっかかったりすると、一気に気分が萎える。筆者もScanSnapを日常的に利用しているが、この種のトラブルはかなり少ない。特にS1500シリーズには、紙の重なりを検知する超音波センサーや優れた紙送り機構が備わっているなど、物理的な稼働部分に関する技術と作りがしっかりしているからだろう。また、紙送り品質を左右するローラー部などの消耗品についても、きちんとサポートが用意されているため、数年にわたって長期的に利用する場合でも安心して使える。このあたりの信頼性が実に「道具」っぽくて頼もしい。

他方、すでに述べたようにデジタル化は、「スキャン」するだけでは終わらない。いかにその情報を整理するか、という点も大切だ。現在は様々なデータ管理ソフトがあり、それぞれに価値があるのだが、筆者が日常的に利用しているのがクラウド型ノートサービスの「Evernote」だ。これがまた、ScanSnapとベストマッチなのである。