永野間氏は、「学生時代、Windows CE搭載のモバイルデバイスが大好きだったのですが、すべての機種を触ってみたいけれどお金がない。そんな時、中古の”相場観”があれば購入時と同額またはそれ以上でオークションで売却し、別の機種に乗り換えられることに気がつきました。そのうち秋葉原で買ったジャンク品を修理して売るようになり、これは商売になると考えて2002年にパソコン買取事業を始め、2008年に事業拡大を目指して法人化したわけです」と、いっとくの設立経緯を語る。

同社がこうしたサービスを展開できる理由は、優秀な技術を持つスタッフと信頼できる業販ルートを確保しているため。まず、修理できる製品は綿密なメンテナンス後に国内販売を行い、国内であまりニーズがない製品は経済産業省の認可を受けた業者に買い取ってもらう。また、再利用が可能なパーツは修理業者への業販や、社内の補修用として消費。完全に機能しないパーツでも、回路基板に含まれるレアメタルやケーブルに使われている銅線など、資源の再利用を目的に業者へと販売しているのである。

永野間氏は「パソコンは捨てるところがない、いわば資源の塊です。一般的な業者では断られることが多い水没したPCなども、弊社では問題なく買い取らせていただきます」と語る。

電源やケーブル類は補修パーツとして利用されるほか、単品販売での需要もある

完全に機能しないパーツでも、レアメタルや銅線など資源の再利用が可能

最近はめっきり需要がなくなったCRTディスプレイも資源として業者へ販売される

店舗の奥にズラリと並ぶ修理済みの商品。エコの観点から梱包用の段ボールも再利用している