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AIの恩恵を全ての人に - 機械学習の活用支援に注力するGoogleの取り組み

[2019/06/25 08:00]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

Googleの機械学習ツール「TensorFlow」「ML Kit」

ここ数年、機械学習が注目を集めている理由について鈴木氏は次の3点を挙げる。

  1. クラウドを活用することでマシンパワーが向上した。さらに、機械学習に特化したチップを使うことで膨大な量の計算を短時間でできるようになった。
  2. これまでは良いモデルを作ったり、論文が公開されたりしても、シェアできなかった。しかし現在は簡単にシェアできるため、モデルの再利用が活発化された。
  3. データがより豊富になり、いろいろなかたちでオープンデータが共有されるようになった。機械学習では、AIが学習するための素材が必要だが、それがよりたくさん与えられるようになった。

こうした背景もあり、Googleは2015年に機械学習フレームワークの「TensorFlow」をGitHubで公開。これまでに4100万回以上ダウンロードされ、9900万回以上のプルリクエストが行われているという。なお、公式サイトでは現在、より使いやすく簡単になった「TensorFlow 2.0 Beta」が公開されている。

一方、「TensorFlowではオーバースペックに感じる」というユーザー向けには、Android/iOS向けの機械学習SDK「Firebase ML Kit」も公開されている。同ツールは、ベースとなるAPIに文字認識や顔検出、バーコードスキャンなどの機能を組み合わせることで、簡単に機械学習を利用することができるというものだ。応用として、分析に基づいたABテストなどにも活用可能だという。

「機械学習」と一言で言っても、その指し示す範囲は広い。大規模なシステムでちょっとしたアプリケーションの一機能として利用されているケースもあれば、最初からAndroid OSに標準で組み込まれているものもあるだろう。例えば、カメラアプリであれば、写真がきれいに撮れるよう機械学習でチューニングされているし、音声入力アプリなら周囲のノイズを機械学習で判定して除去する機能が標準で搭載されている。アプリの開発者は、自身で機械学習をしなくても、これらの恩恵を受けることができるのだ。

一方、自分自身で機械学習を行いたいというユーザーのためにも用意はある。それが、無料のトレーニングプログラム「ML Study Jams」だ。現状では「機械学習に興味はあるがまだ使ったことがない」初級者向けと、「基礎は知っているので応用事例を試してみたい」中級者向けの2つのコースが用意されており、今後、拡充も予定されているという。

Googleが最新技術を駆使して機械学習のハードルを下げるのは、より多くのユーザーに機械学習を利用してもらうためにほかならない。機械学習の本格活用に取り組み始めた企業やエンジニアにとって、本セミナーは改めて一歩を踏み出す良いきっかけになったのではないだろうか。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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