手数料なしの個人送金サービス「Kyash」、マネタイズの仕組みと現在地

[2017/12/29 07:00]山本明日美 ブックマーク ブックマーク

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忘年会から新年会の時期、幹事を引き受けてる人も多いのでは?幹事は、参加者の出欠や予算決め、お店選びなどの事前準備から、二次会の手配までタスクは盛りだくさんだ。

1番の悩みどころは集金作業かもしれない。1円単位で割り勘するのも面倒で、帳尻を合わせるために、少し多めに払う幹事も多いと聞く。

しかし、2018年はお金のやり取りに悩む必要がなくなるかもしれない。

Kyashで面倒な現金のやり取りを無くす

Kyash代表取締役社長の鷹取真一氏

「Kyash」は、個人間で送金・決済が出来る無料送金サービスだ。スマートフォンのアプリ上で作成されたVISAクレジットカードを使って、時間や場所を問わず送金・受取ができるほか、アカウント残高を利用した支払いも可能だ。

Kyashユーザー同士はもちろん、Kyash未登録ユーザーにもLINEやFacebook Messenger経由で送金可能。送金されたお金は、VISAのデビットカードとして、オンライン決済やモバイルSuicaへのチャージに利用できる。

ポイントは、個人間の送金/決済において手数料が発生しない点。友人同士の決済で手数料を取られるのなら、友人のために少し多く払うことを選ぶ方が大多数だろう。手数料をゼロにすることで、そこの障壁をクリアしているわけだ。

Kyashはどこでマネタイズしているのか?

ここで疑問が生じる。果たして、Kyashはどのようにマネタイズしているのだろうか?

答えは、個人が店舗との間でオンライン決済した際の店舗からの手数料収入である。すなわち、Kyashが個人間で利用され、ユーザーの口座に金額が溜まった後に、そのお金を店舗でした際に初めてKyashが収益を上げるのである。

なお、現金の入出金・振込にかかる手数料は不要だ。では、Kyashでは、どのようにマネタイズしているのだろうか?

オンライン決済が発生すると店舗から決済手数料が同社へ支払われ、これが収益となる。

Kyashが収益を得るためには、ユーザーがKyash内に溜めたお金で買い物をしてもらう必要がある。そのためには、ユーザーにたくさん送金してもらわないといけない。つまり、「いかに個人間送金を増やすか」が、Kyashの成長の鍵になるのだ。

Kyashのマネタイズ方法はオンライン決済の手数料

インストール数は8カ月で20万ダウンロード

2017年4月のアプリローンチ以降、インストール数は順調に伸びているという。12月時点で利用者は20万ユーザーを超えた。

累計利用者は20万ユーザーを超えた

同社の調査によると、Kyashを知ったきっかけは、「友達に勧められて」が24.9%と最多だった。また、利用ユーザーは20~30代が最多となり、男女比は7:3となる。

これに対し鷹取氏は、「20~30代の新しいモノ好きな男性が仲間内で使っていただけることが多いのでは」と分析。また、10代の利用も多いなど、比較的若いユーザーに人気なようだ。

利用者の年齢と性別

Kyashを知ったきっかけ

利用金額も1000~5000円が48.8%となる。全体を見ても、8割の送金が「5000円まで」であった。

Kyashで利用した送金額

また、主な用途は、飲み会での割り勘、友人間での立て替え費など。変わった例では、寄付や仕送り、ご祝儀に使う例もあるという。

これに対して鷹取氏は、「手数料が取られないので、気軽に送金ができる点が評価されている。Kyashの利用により、『小銭の利用が減った』『集金漏れが少なくなった』という意見が多く寄せられた。つまり、今まで煩わしく感じていた現金のやり取りを無くせるのが評価されていると思う」と話す。

Kyashを使うメリット

本人確認不要で使えるKyash

もうひとつKyashの大きな特徴として、本人確認が不要な点が挙げられる。前払式支払手段を用いる場合、資金決済法ではプリペイドカードと同じ扱いになる。その代わり、送金で貯めたお金は現金化することはできないという。

現在はクレジットカードからのチャージのみだが、近日中にコンビニエンスストアや銀行からのチャージに対応する。対応店舗は、大手コンビニなど国内約3万5000店、銀行はメガバンクを中心に国内1180の金融機関が名を連ねる。

チャージは、Kyashアプリで「リクエスト」を作成し、コンビニの専用端末から手続きを行ってレジで支払う。銀行ならATM端末などから納付すれば入金できる。

Kyashの仕組み

実店舗で使える日も近いか?

今後は、オンラインだけでなく実店舗での支払いにも対応するという。決済サービスは「ゼロから構築するのではなく、既存インフラを活用する予定だ」(鷹取氏)という。

同社は、「現在、決済サービスを提供する米国本社と調整中」とコメントしている。すでに、実店舗で利用できるメジャーなモバイル決済サービスといえば、いくつか思い浮かぶところ。今後の正式発表を期待したい。

では、LINE Payのように物理的カードを発行する案はないのだろうか。

それに対して同社は「技術的には発行できるが、決済をスマートフォン上で完結させたい」と回答。スマートフォンを軸としたサービスにこだわっているようだ。

近日、コンビニと銀行でのチャージ、実店舗決済に対応

鷹取氏は、「世界中でキャッシュレス化の波がきている。人と人とのお金のやりとりをキャッシュレスにすることで、無駄なストレスを減らしていきたい」と話す。

経済産業省もキャッシュレス化を推し進めている中、「友達から受け取るお金が電子マネーならば、おのずと店舗への支払いもキャッシュレスになる」と、時代に即したサービスになると考えているという。今後も、Kyashを通じてキャッシュレス化を推進していく構えだという。

Kyashの目指す世界

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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