Amazon Web Services(AWS)とセールスフォース・ドットコム(セールスフォース)は9月19日、クラウドコンタクトセンターサービスにおいて、AWSの「Amazon Connect」とセールスフォースの「Service Cloud Einstein」を連携すると発表した。これにより、利用企業はコンタクトセンター機能をWeb上から構築できるようになる。

Amazon Connectは、Amazonの世界中のカスタマーサービス・スタッフが数百万もの顧客への応対で使用しているコンタクトセンター技術をベースにしたサービス。同製品を利用することで、AWS マネジメントコンソールから数クリックでクラウド型コンタクトセンターを設置でき、その後、数分以内で電話への応答を開始するという。

一方のSalesforce Service Cloudは、カスタマーサービス業務を支援するためのクラウド製品。オムニチャネル機能による複数チャネルでの統一的なエンゲージメント対応が可能なほか、エージェントとマネージャをAIでサポートするプラットフォームの構築などが実現できる。

今回の連携により、企業はカスタマーコンタクトセンターの設定や運用管理を数分で構築できるほか、営業やコマース、マーケティングなど、あらゆる部門を横断したサービスケースの履歴やCRMデータと完全に統合できるようになる。

サービス担当者は、サービスに関する問題を迅速かつ効率的に解決するために必要なインサイトに直接できるため、パーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスをよりスマートに提供できるという。

Amazon Connectの特徴

AWS Lambdaとの連携も可能。

AWS Lambdaは、サーバをプロビジョニングしたり管理しなくてもコードを実行できるコンピューティングサービス。AWS Lambdaは必要に応じてコードを実行し、1日あたり数個のリクエストから1秒あたり数千のリクエストまで自動的にスケーリングする。使用したコンピューティング時間に対してのみの課金となっている。そのため、コードが実行中でなければ料金は掛からない。

AWS Lambda によって、実質どのようなタイプのアプリケーションやバックエンドサービスでも、管理なしでコードを実行できる。AWS Lambdaは可用性の高いコンピューティングインフラストラクチャでコードを実行し、コンピューティングリソースの管理をすべて担当する。

これにはサーバーおよびオペレーティングシステムの管理、キャパシティーのプロビジョニングおよび自動スケーリング、コードのモニタリングおよびログ記録などが含まれている。必要な操作は、AWS Lambda がサポートするいずれかの言語(現在は Node.js、Java、C# および Python) でコードを指定するだけだ

導入ケースとしては、コンタクトセンターの社内ヘルプデスクを想定している。