マイナビニュースマイナビ

「AI労働力」時代が到来!? 高度な自動化でビジネスはどう変わるのか

[2017/01/20 10:55]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

進むRPAの活用 - 導入のポイントは?

講演の終盤では、RPAの具体的な活用事例が紹介された。

その1つが、国内大手保険会社による申込書処理事務におけるRPA活用だ。この会社では、200人の人員が申し込み受付と記載内容の確認・不備チェック・データ入力・申し込み手続き処理を行っていた。だが、それらは全てルールに基づいて実施している業務であったため、RPAを導入することで大幅な効率化が実現された。

人間が行うのは、確認作業と一部の修正・書類ファイリング作業のみとなり、オペレーション人員は20人未満にまで削減できたという。

また、欧州で製造業を営む企業では、RPAをグローバルシェアドサービスセンター内の買掛金業務に導入。これまでは請求書の情報を読んで内容を入力し、データを検証、総勘定元帳に転記するという流れでSAPを活用しつつも人が業務を行っていたが、RPA導入後は入力・検証・転記の流れを全てRPAが実施するようになり、定型作業時間は約65~75%削減されたという。自動化によってエラー数が減り、作業品質も向上したのも成果の1つだ。

さらに、コールセンターにおける質疑応答にRPAを導入した事例も挙げられた。

オペレーターとRPAが一緒に顧客からの質問を聞き、RPAがFAQリスト・インターネット・イントラネットを検索、従業員に質問を上申するなどの対応を行うことで回答をサポートする。新規の回答があれば、自動的にリストに追加する仕組みだ。導入の結果、回答までの時間短縮と回答精度の向上が実現され、顧客からの信頼が高まるとともにオペレーター数を削減できたのだという。

こうした事例の数々を踏まえ、田中氏はRPA導入のポイントを次のようにまとめた。

  • RPAはシステムではない。100%を求めると失敗する
  • RPAはあくまでも業務を支援するツールであるため、IT部門ではなく業務部門主導での導入が望ましい
  • ルールなくRPA化するとブラックボックス化し、修正が難しくなる。RPA化する業務の内容を見える化する運用の仕組みを構築すべき
  • 中期的には社内でRPA専門組織を立ち上げ、管理・運用・構築の指揮を執ることが望ましい

「今後、RPAの導入が進むと、人材に求められるスキルセットも変化する」と田中氏は力を込める。業務を「実行する」能力よりも、「理解・分析・設計する」能力が重要になるというのだ。

個人としても組織としても、来たるRPA時代に向けて早期に対応を始め、変化に備えることが成長の「鍵」となりそうだ。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

もっと知りたい!こちらもオススメ

[講演レポート提供]IoT時代突入を前に、企業が意識すべき2つのポイントとは?

[講演レポート提供]IoT時代突入を前に、企業が意識すべき2つのポイントとは?

7月25日に開催された第16回マイナビニュース スペシャルセミナーでは、「勝てる! ビジネス戦略のススメ ~IoTから始まる"創造的破壊"を前に、企業は何をすべきか~」と題し、KPMGコンサルティングの原 宏治氏が登壇。豊富な経験と独自の調査結果を基に、これから激戦を迎えるビジネス市場で"勝てる企業"になるために必要な施策について解説がなされた。

関連リンク

この記事に興味を持ったら"いいね!"を Click
Facebook で TECH+ の人気記事をお届けします
注目の特集/連載
[解説動画] Googleアナリティクス分析&活用講座 - Webサイト改善の正しい考え方
ニューノーマル時代のオウンドメディア戦略
ミッションステートメント
教えてカナコさん! これならわかるAI入門
AWSではじめる機械学習 ~サービスを知り、実装を学ぶ~
対話システムをつくろう! Python超入門
Kubernetes入門
SAFeでつくる「DXに強い組織」~企業の課題を解決する13のアプローチ~
PowerShell Core入門
AWSで作るマイクロサービス
マイナビニュース スペシャルセミナー 講演レポート/当日講演資料 まとめ
セキュリティアワード特設ページ

一覧はこちら

今注目のIT用語の意味を事典でチェック!

一覧はこちら

会員登録(無料)

ページの先頭に戻る