今回は、IISにおける仮想ディレクトリの追加について取り上げる。IISではWebサーバのコンテンツ配置用フォルダとして、「C:¥Inetpub¥wwwroot」を使用している。この下にサブフォルダを追加した場合、それもそのまま公開対象となり、URL上のサブディレクトリ名はサブフォルダ名と一致する。

しかし、何らかの事情から「¥Inetpub¥wwwroot」以下ではない場所にあるフォルダに置いたファイルを、Webコンテンツとして公開する必要が生じる可能性がある。また、実行形式ファイルやデータなど、必要だが配置場所を隠蔽したい種類のデータもある。

そうした場面で役立つのが、ユーザーに見せるURLと物理的な配置場所を異なったものにできる仮想ディレクトリだ。仮想ディレクトリ機能を利用すると、「¥Inetpub¥wwwroot」以下とは別の場所にあるフォルダを任意の名前でWebサーバに連結して、サブディレクトリとしてURLで参照できるようになる。

IISでは、ローカルドライブ上のフォルダだけでなく、別のコンピュータの共有フォルダを仮想ディレクトリとして接続することもできるが、この方法で出番があるのはLAN内部向けのWebサーバに限られるだろう。インターネット向けのサーバではWindowsファイル共有は使いたくないからだ。

仮想ディレクトリの追加(IIS 6.x編)

まず、IIS 6.xで仮想ディレクトリを追加する際の手順から解説する。以下の例では、「E:¥Images」フォルダを「images」という名前の仮想ディレクトリとして追加する想定とする。この場合、ユーザーに見せるURLは「http://<サーバ名>/images/」となるわけだ。

(1)IIS管理ツールを起動する。

(2)左側のツリー画面で[Webサイト]-[既定のWebサイト]、あるいはその下のサブディレクトリを選択する。続いて、[操作]-[新規作成]-[仮想ディレクトリ]、あるいは右クリックメニューで[新規作成]-[仮想ディレクトリ]を選択する。

[Webサイト]-[既定のWebサイト]の右クリックメニューで[新規作成]-[仮想ディレクトリ]を選択する

(3)仮想ディレクトリの追加はウィザード形式で行う。最初にURL中で使用するエイリアス(仮想ディレクトリの名前)を指定する。これが、実際にユーザーに見せるものになる。

(4)次に、仮想ディレクトリの対象になるフォルダを指定する。直接入力だけでなく、[参照]をクリックすると表示するダイアログで指定することもできる。

(5)次に、仮想ディレクトリに対するアクセス許可を設定する。既定値で許可しているのは[読み取り]と[ASPなどのスクリプトを実行する]だけだが、その他の機能についても必要に応じて許可できる。逆に、静的なコンテンツしか置かないのであれば、[読み取り]以外のチェックをすべてオフにする方が安全だ。

仮想ディレクトリに設定できるアクセス許可。過不足ない設定が求められる

(6)ウィザード最終画面で[完了]をクリックすると、仮想ディレクトリの追加を行う。追加した仮想ディレクトリは、対象に指定したWebサイト、あるいはサブディレクトリの下に現れる。Webブラウザからアクセスする際のURLは、「http://<サーバ名>/<仮想ディレクトリのエイリアス名>/<ファイル名>」となる。

仮想ディレクトリの追加(IIS 7.x編)

次に、IIS 7.xで仮想ディレクトリを追加する際の手順について解説する。考え方はまったく同じで、画面構成や操作手順に違いがあるだけだ。

(1)IIS管理ツールを起動する。

(2)左側のツリーを展開して、[Webサイト]以下にあるWebサイト、あるいはその下のサブフォルダを選択する。続いて、[操作]-[仮想ディレクトリ]、あるいは右クリックメニューの[仮想ディレクトリ]を選択する。

[Webサイト]以下の[Default Web Site]で右クリックして、[仮想ディレクトリ]を選択している例。サブディレクトリ以下に追加することもできる

(3)続いて表示するダイアログで、エイリアス(URL中で使用する仮想ディレクトリの名前)と、物理パス(仮想ディレクトリとして追加するフォルダのパス)を指定する。同じ名前にしておくほうがわかりやすいが、両者の名前が異なっていてもよい。

URL中で使用するエイリアス(仮想ディレクトリ名)と、仮想ディレクトリの対象になるフォルダを指定する

(4)IIS 7.xの場合、[接続]をクリックすると表示するダイアログで、仮想ディレクトリへのアクセスを特定のユーザーに限定する設定が可能になっている。これについては追って取り上げるので、ここでは解説を割愛する。

(5)[OK]をクリックしてダイアログを閉じると、仮想ディレクトリを追加する。追加した仮想ディレクトリは、対象に指定したWebサイト、あるいはサブディレクトリの下に現れる。Webブラウザからアクセスする際のURLは、「http://<サーバ名>/<仮想ディレクトリのエイリアス名>/<ファイル名>」となる。