クラウディアンは3月5日、オンラインで2021年度の事業戦略に関する記者説明会を開催した。今回、米Cloudian CEOのMichael Tso(マイケル・ツォ)氏がグローバルの展望を、日本法人のクラウディアン 代表取締役のブライアン・バーンズ氏が日本市場に関して、それぞれプレゼンテーションを行った。
急速に顧客が拡大するクラウディアン
まず、同氏は主力製品について触れた。主力製品であるオブジェクトストレージ「HyperStore」は、スタンドアローンソフトウェアまたはアプライアンスとして利用でき、APIがAmazon S3と完全互換しているほか、また、「HyperIQ」はオンプレミスとハイブリッドクラウド環境全体でHyperStore関連のインフラストラクチャを管理するための監視、オブザーバビリティ(可観測性)ソリューション。
「HyperFile」は、WindowsやLinuxにおけるSMB(CIFS)/NFSプロトコルを使うファイルストレージと、大量データに最適なオブジェクトストレージの利点を組み合わせることができるという。
また、管理・統合の拡張機能として「Cloudian Kubernetes S3 Operator」「Cloudian HyperStore for VMware Cloud Foundation with Tanzu」「Cloudian HyperStore for VMware Cloud Director」「Cloudian HyperStore-C for Containers」「Cloudian HyperStore Analytics Platform」を提供している。
ツォ氏は「われわれの技術はソフトウェアベースであり、ベアメタル、フラッシュ、HDD、VM(仮想マシン)、主要パブリッククラウドと、どのようなプラットフォームでも実行できるソフトウェアスタックを提供し、さまざまな用途に対応している。こうしたメリットを強みに、総顧客数は2016年時点では82社だったが、2018年に294社、2020年は554社と急速に成長している」と強調した。
一方、同氏によると昨年から新型コロナウイルスの影響もあり、世界的に景気が低迷しているにもかかわらず、、今後6か月の世界経済発展に対して、世界の経営層は期待を感じているという。設備投資は縮小しておらず、パンデミック以前の水準にまで回復する見込みとなっており、IDCの調査によると世界のIT支出成長率を見ると、サーバ/ストレージは一昨年、昨年を上回る規模で成長することを予測している。
そのような状況を踏まえ、同氏は「グローバルにおけるサーバ/ストレージ市場のうち75%のマーケットに対してビジネスを展開し、2021年に171億ドル、2024年には205億ドルへの成長を目指す」と意気込みを語った。