arcserve Japanは11月1日、国際基督教大学(以下、ICU)がバックアップ専用サーバ「Arcserve UDP 7300 Appliance」を導入し、学内の仮想化システム基盤を構築したと発表した。

Arcserve UDP 7300 Applianceは、Windows OSと12TBのストレージに加え、イメージバックアップソフトウェア「Arcserve Unified Data Protection(UDP)」をプリインストールしたアプライアンス製品。

学内システム全般の運用・管理を担うICUのITセンターでは、2011年の東日本大震災をきっかけに物理サーバをVMware vSphereによる仮想化環境へ移行し、学内に点在していた物理サーバを大幅に削減するとともに、学内でシステムの二重化を実施するなどのBCP対策を行っていた。

その仮想化環境では、基盤上で稼働する40台の仮想マシンを対象に、毎日深夜に約1時間かけてバックアップを取得。さらにバックアップデータのスナップショットを取得して、災害対策基盤のストレージ上にレプリケーションするという対策を取っていた。

しかし、この方法では、バックアップ取得時にシステムを一時停止しなければならず、授業支援システムやメールなどが一時的に使えなくなることが課題となっていた。

こうしたことから、ICUでは仮想化基盤の再構築を決定。従来のシステム二重化体制を解消してコストを軽減すると同時に、冗長性と拡張性の向上を目指してサーバの内蔵ディスクを共有ストレージ化するハイパーコンバージドインフラ(HCI)を導入した。

併せて、バックアップ環境も抜本的に見直し、エージェントレスかつ無停止でのデータ取得を実現できる製品の導入を検討。その結果、Arcserve UDP 7300 Applianceの採用に至った。選定にあたっては、保護対象台数無制限のライセンス体系で、追加のライセンス費用や保守費用が不要であることも決め手の1つになった。

導入により、24時間365日のシステム利用が可能になったほか、増分バックアップによってバックアップ時間も約3分に短縮されたとしている。

ICUでは今後、Arcserve UDP 7300 Applianceを活用することで、仮想化基盤への物理サーバ集約を推進していく計画だという。