マニュアルを表示するmanコマンド(その1)

【連載】

にわか管理者のためのLinux運用入門

【第24回】マニュアルを表示するmanコマンド(その1)

[2016/05/31 08:00]後藤大地 ブックマーク ブックマーク

サーバ/ストレージ

UNIX系サーバでは、コマンドの使い方や設定ファイルの編集といった作業がとても大切なわけだが、管理者がすべてのコマンドやオプションを覚えておくことなどできない。ましてや、数年に1度程度しか編集しない設定ファイルの書き方なんて、覚えているわけがないだろう。そこで役に立つのがオンラインマニュアルだ。今回は、マニュアルを表示するmanコマンドを紹介する。

マニュアルを表示するコマンド「man」

コマンドの使い方や設定ファイルの書き方は、マニュアルに書いてある。このマニュアルを表示させるコマンドが「man」だ。「man 《コマンド名》」とか「man 《設定ファイル名》」といった使い方で、見たいマニュアルを表示させることができる。

manコマンドでGNU tarのマニュアルを表示した例

同じコマンドでも、ディストリビューションごとに使われている実装系が異なるケースや、同じ実装系でもバージョンが違うと利用できるオプションや機能が異なることがある。オプションがわからなくなったり、機能がわからなくなったりしたら、とりあえずmanコマンドでマニュアルを表示して調べてみる。これが基本だ。

日本語マニュアルをインストールする

基本的に、マニュアルは英語で書かれている。正直、英語で読めるならそのほうがよい。ただし、英語があまり好きではない、できれば避けたいという方もいるだろう。それならば、日本語マニュアルをインストールしてみよう。

多くのディストリビューションでは、日本語マニュアルのパッケージを提供しているので、お使いのディストリビューションに合わせてインストールしてみてほしい。CentOS 7ならば、「yum -y install man-pages-ja」のようなコマンドで日本語マニュアルをインストールできる。

CentOS 7で日本語マニュアルをインストール

日本語環境でセットアップしてあるなら、インストール後にマニュアルを表示させると日本語マニュアルが表示されるはずだ。

日本語版のGNU tarのマニュアル

英語のマニュアルが表示される場合は、環境変数LANGを「ja_JP.UTF-8」に設定してからもう一度マニュアルを表示させてみてほしい。それでも表示されないのであれば、調べようとしているコマンドや設定ファイルの日本語マニュアルが用意されていないのだろう。その場合は、翻訳サービスなどを活用して英語で読むしかない。

マニュアルはセクションごとに分けらている

意外と知らないユーザーが多いようなのだが、マニュアルは「セクション」と呼ばれるグループに分けられている。どのようなセクションに分けられているのかはディストリビューションごとに異なり、manコマンドでmanコマンドを調べるとわかるようになっている。

CentOS 7の場合、次のようなセクション分けになっている。

マニュアルのセクション分け(CentOS 7)

  • セクション1 コマンドやプログラム
  • セクション2 システムコール
  • セクション3 ライブラリ関数
  • セクション4 スペシャルファイル(/dev/)
  • セクション5 ファイル形式
  • セクション6 ゲーム
  • セクション7 その他
  • セクション8 システム管理コマンド
  • セクション9 カーネルルーチン

FreeBSD 10.3ならば、こんな感じだ。

マニュアルのセクション分け(FreeBSD 10.3)

  • セクション1 コマンド
  • セクション2 システムコール
  • セクション3 ライブラリ関数
  • セクション4 カーネルインターフェース
  • セクション5 ファイル形式
  • セクション6 ゲーム
  • セクション7 その他
  • セクション8 システム管理
  • セクション9 カーネル開発

UNIX系のドキュメントで、「ls(1)」とか「man(1)」といった表記を見たことがあるだろう。この「(1)」というのは、マニュアルのセクション番号を表している。つまり、「ls(1)」ならば「コマンドのls」を意味しているわけだ。物によっては同じ名前のマニュアルが存在するため、セクション番号を指定することで特定できる仕組みになっているのである。

コマンドuname(1)のマニュアル

システムコールuname(2)のマニュアル

「man 《セクション番号》 《名前》」のようにmanコマンドを実行することで、セクションを指定して特定のコマンドやファイル形式のマニュアルを表示させることができる。この「セクションを指定する」というやり方が、どうもあまり知られていないようだ。ぜひ覚えておいていただきたい。

今回のおさらい

今回のおさらいは、次のとおりだ。

  • コマンドや設定ファイルのマニュアルは、manコマンドで表示できる
  • マニュアルは、「セクション」と呼ばれるグループに分けられている
  • セクションは番号で示されている
  • 「man 《セクション番号》 《名前》」で指定したセクションのマニュアルを表示させることができる

マニュアルを読むのは、コマンドの使い方や設定ファイルの書き方を調べる方法の基本だ。「困ったらmanコマンドを実行する」というのを手になじませてもらいたい。次回は、manコマンドのちょっと進んだ使い方を紹介する予定だ。

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