マイナビニュースマイナビ

【インタビュー】クラウド化は、業務要件を松竹梅に分け検討すべき - ガートナー亦賀氏

[2016/03/30 08:00]齋藤公二 ブックマーク ブックマーク

クラウドは目的ではなく「ビジネス論」

亦賀氏は「クラウドという言葉が世の中に登場して10年が経過した今、改めてクラウドの本質論に立ち返ることが重要」と指摘する。

ガートナー バイスプレジデント兼最上級アナリスト 亦賀忠明氏

「一番大切なのは、クラウドによって自社の何が良くなるのかをはっきりさせることです。それには、ビジネス論としてのクラウドの捉え方が重要です。例えば、絶対止まってはならない、データが絶対に漏れない、絶対にこれまでと同じ運用の仕方でなければならない、といったようにクラウドを検討したら、結果として、ビジネスメリットは出せないでしょう。ビジネスとして、もしくは誰かの何かが良くならなければ、クラウドを導入する意味はありませんし、そうすべきでもないと考えます」(亦賀氏)

一方、ビジネスとして見る場合、これからの時代のあり方を決定づける大きなトレンドの1つが、デジタルビジネスである。ガートナーでは、IoTなどのセンサやモニタリングのネットワークがメッシュ状に広がり、物理的な世界と仮想的な世界の融合はさらに進んでいくと予測している。

実際、さまざまなモノがネットワークにつながり始め、新しいビジネスが次々と現れ始めている。General Electric(GE)のように、エンジンの製造業からメンテナンスを含むサービス業へと業態を変え、市場を拡大しようとする伝統企業や、Uberのようにモバイルとネットワークの力で新しい事業を創出した新興企業など、事例は枚挙にいとまがないほどだ。

「デジタルビジネスにとって、クラウドは不可欠な基盤です。ガートナーでは、ITインフラについて従来の姿である『モード1』と新たに取り組むべき姿である『モード2』の2つに分けて考える『バイモーダル』を提唱しています。このうち、モード2についてはクラウド・ファーストが有力な考え方となります。モード1とモード2を混同したまま、クラウドのセキュリティがどうのと言うのは、一度見直した方がよいと言えます」(亦賀氏)

こうした混乱は、クラウドに関する意識調査からも見てとれるという。「クラウドを利用したことがある」という回答は年々増えているが、その歩みは牛のように遅く、年1%ずつの増加に留まっている。ガートナーの調査では、2015年の国内クラウド・コンピューティングの採用率は16%で、「2025年にようやく20%を超えると見ている」(同氏)という進捗率だ。デジタルビジネスの実現に向けて、準備不足の感があるのは否めない。

>> クラウド導入をスムーズに進めるためのアプローチとは?

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

もっと知りたい!こちらもオススメ

【レポート】コミュニティ活動が、あなたを新しいステージに導く - JAWS DAYS 2016

【レポート】コミュニティ活動が、あなたを新しいステージに導く - JAWS DAYS 2016

日本のAWSユーザーによる全国イベント「JAWS DAYS 2016」(主催:JAWS-UG)が3月12日、東京・新宿で開催された。本稿では、キーノート「JAWS-UGこれまでとこれから」で語られたAWSユーザーグループ成長の軌跡と今後の方向性について、ダイジェストでお届けする。

関連リンク

この記事に興味を持ったら"いいね!"を Click
Facebook で TECH+ の人気記事をお届けします
注目の特集/連載
[解説動画] Googleアナリティクス分析&活用講座 - Webサイト改善の正しい考え方
Slackで始める新しいオフィス様式
Google Workspaceをビジネスで活用する
人生を豊かにするパラレルキャリア~VUCA時代に新しい生き方を選ぶ理由とは~
ニューノーマル時代のオウンドメディア戦略
ミッションステートメント
次世代YouTubeクリエイターの成長戦略
IoTでできることを見つけるための発想トレーニング
教えてカナコさん! これならわかるAI入門
AWSではじめる機械学習 ~サービスを知り、実装を学ぶ~
Kubernetes入門
SAFeでつくる「DXに強い組織」~企業の課題を解決する13のアプローチ~
マイクロサービス時代に活きるフレームワーク Spring WebFlux入門
AWSで作るマイクロサービス
マイナビニュース スペシャルセミナー 講演レポート/当日講演資料 まとめ
セキュリティアワード特設ページ

一覧はこちら

今注目のIT用語の意味を事典でチェック!

一覧はこちら

会員登録(無料)

ページの先頭に戻る