現場管理もiPadで一元化! - ワイドアルミがFileMakerを使う理由

[2017/10/06 10:11]山本明日美 ブックマーク ブックマーク

  • 業務アプリケーション

業務アプリケーション

「業務効率化」「働き方改革」について、大企業だけの問題だと思っている方も多いのではないだろうか。もちろん、小規模の企業でも取り組める施策はある。業務管理の一元化はその例のひとつだ。

業務管理はすべてFileMakerへ統合

ワイドアルミ 代表取締役社長の巾竜介氏

神奈川県横浜市にある「ワイドアルミ」は、窓工事や外構工事を請け負う地域密着型の工務店だ。社員数10名強と少人数だが、代表取締役社長である巾竜介氏を筆頭にエネルギッシュな社員が多く、社内の明るい雰囲気を保ちながら3年間で売上を3倍増にした実績がある。

そんな同社では、業務のほとんどにFileMakerプラットフォームとiPadを利用しているという。FileMakerとは、ビジネスに適したカスタムアプリケーション(カスタムApp)を作成できる開発・実行環境ツールである。

同社では従来、「現場管理は紙とExcel」「経理関係はパッケージソフト」というように業務に応じてバラバラに管理していた。そのため、重複する作業も多く、非効率だったという。しかし、FileMakerのカスタム Appを導入することで、業務時間を30%超削減、さらに顧客履歴の管理を一元化することで、顧客満足度の向上も行えたという。

現在では、営業の提案から、工事、アフターフォローまですべてFileMaker上で完結できるようにしており、営業担当、施工担当の職人を含む、全社員がiPadを所有しFileMakerのカスタム Appを利用している。

事務所の片隅には受賞トロフィーや社員の写真が並ぶ

アジャイルで2カ月の短期導入

FileMakerをフル活用するワイドアルミだが、当初から導入を検討していたわけではないという。

「最初は、社員数が増えて現場管理ソフトを刷新するタイミングで、なにか新しい取り組みをしたいと考えていました。しかし、自分の考えていることをすべて網羅できる既存製品はなく、また個別に構築すると数百万円ほどのコストが掛かることが分かったため、決めかねていました」と巾社長は話す。

「ある日、以前からつながりのあるラディックスの担当者に自分が利用したい製品のイメージを書いた紙を見せたところ、『FileMakerで実現できるのでは?』と提案を受けたことがきっかけです」(巾社長)

導入支援を行ったラディックスは、以前からワイドアルミのコピー機や電話、FAXなどのハード機器の納入・保守を中心に付き合いがあった企業。業務の「一元管理」という効果も意識して同社へ依頼したという。ラディックスとしては、販売管理ソフト構築の実績とそれに伴うノウハウを持っていたこと、社内でFileMakerの構築経験があったことから、提案に至ったと話す。

2015年12月、構築期間2カ月という短期間で導入。巾社長は「やりたいと思ったら、今すぐに始めたい性格なんです」と笑う。

構築期間が短かった分、運用しながらバグを修正していく「アジャイル方式」で利用を開始。ラディックス担当者は「社員数が少ないワイドアルミでは、ある程度の枠組みを構築して早いタイミングで導入したほうが、結果的に早い構築が目指せるのでは」と考えたことが短期間導入の要因だと話す。

導入から1年後までにiPadをワイドアルミ全社員へ支給。よりFileMakerプラットフォームを使いやすい環境に整えた。

ワイドアルミで利用するカスタムAppの画面例

全業務管理をFileMakerに統合する怖さはなかったのだろうか?

「ひとつに集約する『怖さ』は全くありませんでした。私自身が独立して会社を立ち上げている経験があるなか、新しいことへチャレンジする気持ちの方が勝りました。また、困ったらすぐに対応してくれるだろうというラディックスとの信頼関係も要因です。営業担当者の人間性まで見込んだ契約ですね(笑)」と巾社長は話す。

社員を守るためのツールとして有効

では、FileMaker導入で感じたメリットとはどういった部分なのか?

「例えば、500万円の工事を依頼しているお客様が、弊社へ電話してきたときに、ちゃんと引き継げなければ、『せっかく500万円も払って工事を頼んだのに、大事にされなくてがっかりした』と失望させてしまうかもしれません。しかし、FileMaker上で一元化すれば、すぐに顧客情報へアクセスできるため、直接の担当者でなくても顧客のフォローができるようになります」(巾社長)

担当者が休んでも別の社員がフォローできるような仕組みで「担当者しか分からない」状況を防ぎたかったという。

また、社員間の連絡はLINEやメールなど使っているが、過去の発言や写真を参照したくても情報が分散しており、探すのに時間が掛かっている問題がある。今後は社員間の連絡もFileMaker上で完結させたいという。「欲しいと思う機能はどんどん追加してさらに使いやすくしていきたいです」(巾社長)

「業界特有の問題として、建築業界はまだまだ労基に対する意識が甘い企業が多いと言われます。弊社では、社員がiPadでFileMakerを利用すると出退勤管理が自動でできる仕組みを用意しています。規模が小さい企業はどうしても、労基に対して馴れ合いになりがちですが、もしなにかあった時に会社や社員を守れるようにする責任がありますから」(巾社長)

「古い慣習と新しい技術を組み合わせて業界に新しい風を取り入れたい」と語る巾社長のもとには、その秘訣を知りたい同業者からのセミナー依頼も増えているという。

その一端にFileMakerの利用も貢献しているだろう。もし自社の業務環境に問題を抱えているのなら、FileMakerが改善策になるかもしれない。一度、導入を検討してはいかがだろうか?

「古い慣習と新しい技術を組み合わせて業界に新しい風を取り入れたい」と語る巾社長

ワイドアルミ外観と社員

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

関連リンク

この記事に興味を持ったら"いいね!"を Click
Facebook で IT Search+ の人気記事をお届けします
3139
2
現場管理もiPadで一元化! - ワイドアルミがFileMakerを使う理由
「業務効率化」「働き方改革」について、大企業だけの問題だと思っている方も多いのではないだろうか。もちろん、小規模の企業でも取り組める施策はある。業務管理の一元化はその例のひとつだ。今回はワイドアルミの事例を紹介する。
https://news.mynavi.jp/itsearch/2017/10/05/001.jpg
「業務効率化」「働き方改革」について、大企業だけの問題だと思っている方も多いのではないだろうか。もちろん、小規模の企業でも取り組める施策はある。業務管理の一元化はその例のひとつだ。今回はワイドアルミの事例を紹介する。

会員登録(無料)

セキュリティ・キャンプ2017 - 精彩を放つ若き人材の『今』に迫る
ぼくらのディープラーニング戦争
ドローンのポテンシャル、メーカーやキャリア、ユーザー企業はこう見る
マイナビニュース スペシャルセミナー 講演レポート/当日講演資料 まとめ
人事・経理・総務で役立つ! バックオフィス系ソリューション&解説/事例記事まとめ

一覧はこちら

今注目のIT用語の意味を事典でチェック!

一覧はこちら

ページの先頭に戻る