潮流を見極めよ! データを活用する上で理解必須の10のトレンドとは?

[2018/04/02 08:00]齋藤公二 ブックマーク ブックマーク

データ分析

必要なのは「その先」にあるものへの理解

5つ目に挙げられた「In-DBMSアナリティクス」(貢献度3、難易度4、切迫度2)は、DBMS内部でアナリティクスが実行できるよう、その機能(処理関数など)を内包したもののことだ。データの移動を減らし、より高速なサーバ上で処理を実行して、分析を迅速に完了できるようにしている。新しい技術ではないが、今後は、RやPythonのような言語と、クラウドのdbPaaSなどとの統合が進み、利用頻度が高まると予測される。

「分析業務の生産性と効率を高めるために、積極的に活用を検討すべきです」(一志氏)

6つ目は「HTAP(Hybrid Transactional / Analytical Processing)」(貢献度3、難易度3、切迫度3)だ。通常、トランザクション処理(OLTP:Online Transaction Processing)からアナリティクス(分析処理)までにETLなどの処理が入るが、HTAPはOLTPと分析処理を同じインメモリDBMS上で行うため、素早い判断が可能になる。

「インメモリDBMSはまだ高価なものが多く、相応のハードウェア投資が必要です。ただ、従来のデータウェアハウスと同一視すべきではありません。トランザクションの結果を分析やレポートにリアルタイムに反映したい業務に適用する際に有用です」(一志氏)

7つ目の「自然言語クエリ」(貢献度3、難易度4、切迫度3)は、人間の発話に答えを返してくれるUIのことだ。

「英語に関しては、以前に比べて言葉の解釈の正確性は高まり、データの導出も可能になるなど、かなり実用的になりました。近いうちに、BIツールにとって当たり前の機能となるでしょう。英語を学ぶより、BIツールの操作方法を習得するほうが、効率的かつ有益である可能性が出てきます」(一志氏)

8つ目の「市民データ・サイエンス」(貢献度4、難易度4、切迫度2)は、業務ユーザーによる「セルフサービスアナリティクス」などとも呼ばれている。ガートナーの予測では、2019年までに市民データ・サイエンティストの実施する高度な分析の量は、データ・サイエンティストの分析量を上回るとされ、2020年までにデータサイエンス業務の40%以上が自動化されることにより、生産性が向上し、市民データ・サイエンティストによる利用が拡大するとされる。

「教育カリキュラムやモチベーションの与え方を工夫するといった、市民データ・サイエンティストの育成と環境づくりが重要になってきます。データの品質管理や分析方法などのガバナンスを整備して徹底することも必要です」(一志氏)

9つ目の「オープン・データ/データ取引市場」(貢献度3、難易度4、切迫度2)に関するガートナーの予測は「2019年までにアナリティクス・ソリューションの75%は取引先や第三者が提供するデータソースを10以上取り入れるようになる」というものだ。その際、企業が気をつけたいのは、品質や保証、法的責任などに留意して利用しなければいけない点である。

「データの品質、来歴などは千差万別で、継続性なども含めて検証する必要があります。世界的に見てもデータの扱いや責任の所在、所有権などについて法的にも曖昧な部分が多いことに注意すべきです」(一志氏)

最後の「アルゴリズム・ビジネス」(貢献度4、難易度4、切迫度2)とは、「工業化された数理的なアルゴリズム群を複合して用い、判断の自動化やプロセスの自動化により競合上の差別化をもたらすもの」だ。社内のデータのみならず、公開されているデータやパートナーのデータをAPIなどを使って組み合わせて使用することができる。

「過去の実績を見るだけの時代から、将来を予測する時代になり、その判断をアルゴリズムで行う時代になります。そうした時代に備え、自動化に必要なデータや予測モデルについて検討し、検証すること、可能なら自動化に向けてアルゴリズムの開発や試験を始めることが求められます」(一志氏)

最後に、一志氏は「バイモーダルITやデジタルビジネスの先にあるものを理解して、自社にどのような影響があるのかを検討し、可能ならば適用していくことが大事です」と、トレンドを見極めて取り組みを進めることの重要性を訴えた。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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