格安雑貨販売チェーン店として「日本テイスト」を打ち出し世界各国に進出しているのが中国の「MINISO」。低価格でそこそこの品質の製品をそろえ、自社ブランド品を中心に日本の100円ショップとは異なる製品展開を行っています。そのMINISOをよりおしゃれにしたイメージの雑貨チェーン店「NOME」(諾米家居)がいま中国で話題です。

  • 広東省を中心に展開しているNOME

NOMEのデザインは北欧テイスト。「スウェーデンデザイン」を大きくアピールしており、コーポレートカラーのミントグリーンの色はMINISOやダイソーの赤い色よりもスタイリッシュな雰囲気です。店内は雑然と安物が並んでいるのではなく、自社ブランドタグの付けられた製品のみが陳列されています。

  • NOMEの売りはスウェーデンデザイン

製品の色合いもパステル系のものが多く、原色を使った「いかにも安い」といったテイストのものはありません。生活雑貨は日本円で500円以下の低価格なものが多く、デザインを良くしたからといって価格を引き上げているわけではありません。

  • 統一された色合いが安物感を無くしている

また洋服やカバン類も豊富で、靴なども販売しています。洋服の高いものは数千円と格安ショップとは言えない値づけがされていますが、品質やデザインは価格を考えると悪くなさそう。服飾系を手掛けるあたり、NOMEのライバルはMINISOではなく無印良品かもしれません。しかもアジアの「禅」のイメージを持つシンプルな無印良品に対し、北欧テイストのNOMEは製品のイメージがかぶっていません。

  • カバンや洋服も自社ブランド品を販売

ステーショナリーも無印良品のシンプルな白や黒、透明、アルミ素材そのままの仕上げに対し、NOMEはパステル系で明るいイメージ。ついつい同じ色でそろえたくなってしまいます。製品を手に取ると品質はやはり価格相応ですが、手軽に買って半年くらいで買い替えると思えば十分納得できます。

  • ステーショナリーもNOMEらしさを出した色合い

当然のことながらスマートフォン関連製品もたくさんあります。100円ショップではパッケージもバラバラで様々な製造元の製品が並んでいますが、NOMEはこのようにパッケージデザインを統一しているわけです。

  • 統一されたパッケージが美しい

モバイルバッテリーはまだこれから増やすのか、まだ白と黒の色合いの製品が中心。これらもいずれパステル系のものが出てくるのかも。なおUSBケーブルなどは中国土産に買っていくのもいいですね。

  • モバイルバッテリーも販売

スマートフォンケースはiPhone向けを各種販売中。いずれOPPOやファーウェイのカバーなんてものも出てきそうです。NOMEは深センの電脳街の地下街にもあるので、IT製品に興味ない友人と電脳街に行った時にはNOMEで買い物してもらいながら待ってもらうのもよさそうです。

  • iPhoneケースは種類が豊富

ヘッドホンは試聴も可能です。シャオミなどスマートフォンメーカーの製品のほうが音質は良いでしょうが、自分のスマートフォンで実際に試してみるとそれほど悪くないように感じました。

  • ヘッドフォンも各種そろえている

もしも買い物をしすぎたらスーツケースも買ってみてはどうでしょう? カバン類が豊富なので、NOMEで買い物しすぎても一緒にカバンを買ってその中に買ったものを詰め込んで日本に持ち帰れます。

  • スーツケースは独自デザイン

丈夫で万能でなんでも入る、イケアの青いバッグをご存知でしょうか? NOMEはそのイケアバッグと似た形のバッグも売っています。値段も100円台と安く、お土産用に買って配るのに最適かも。このバッグを見ればNOMEが「安さ」を売りにしていないことがよくわかるでしょう。

  • イケアバッグと似ているNOMEバッグ

ついついいろいろと買い物をした後のお楽しみがアイククリーム。なんとレジではNOMEのコーポレートカラーのグリーンとホワイトの2色ミックスのソフトクリームを無料でくれるんです。友人とお店に行って、1人だけ買い物しても全員にくれるようです。原価は安いのでしょうが、「アイスが無料だからNOMEへ行こう」というプロモーション効果は抜群でしょう。

  • 無料でソフトクリームまで食べられちゃう

中国というと何かと「安い」「低品質」「コピー」というイメージが付きまといます。NOMEの製品のいくつかもおそらく大手企業の製品デザインをそのまま使ったものがあるかもしれません。でもNOMEの店内を見てみると、それらを売りにしているのではなく「NOMEの製品のある生活」という提案をしようとしている姿勢が感じられます。

  • いままでの中国企業の印象をいい意味で裏切ってくれる

今のところNOMEは広東省を中心に展開しています。また香港にも支店があります。香港旅行のついでに深センに足を延ばしてNOMEをぜひ訪問してみてください。

  • 中国旅行の時はNOMEへ行こう