指輪型の小さなウェアラブルデバイスが少しずつ増えています。スマートウォッチは充電が面倒だったり、自分のお気に入りのデザインの製品が少ないなど既存の製品に不満を持っている人も多いかもしれません。一方指輪型のデバイスならば、アクセサリ感覚で気軽に身に着けておくことができます。今回はアジアの展示会で見かけた指輪型やネックレス型のウェアラブルデバイスを紹介しましょう。
台湾のYokojimaの「Smart Xring」はジルコニアを使った指輪やネックレスです。ジルコニアは人造ダイヤとも呼ばれるほど透明度と硬度が高く、ぱっと見ると高級な宝飾品という印象を受けます。Smart Xringはそのジルコニアの内側にLEDライトとNFCを内蔵しています。本体は充電式で数日利用可能とのこと。
スマートフォンとBluetoothで接続することで、スマートフォンからの通知をLEDライトで受けとれます。ライトの光は強くはありませんが、指輪やネックレスとして装着しているときにさりげなく光ることで周りの人に気づかれることなく通知を受けとれるのです。
通知を受けられるのはSMS、メール、LINE、スケジュールなど。またスマートフォンとSmart Xringの距離が離れると点滅で知らせてくれるので、スマートフォンの置き忘れ防止にもなります。このあたりはウェアラブルデバイスとして一般的な機能でしょう。
また開発中の製品は本体内部に香水を入れることで、Smart Xringを香らせることができるそうです。スポイトを使って自分のお気に入りの香水を内部に注入、どのように香らせるかは独自技術とのこと。見た目が美しいウェアラブルデバイスはいくつかありますが、香る製品というのはあまりないのではないでしょうか。
他にはNFCを内蔵しているので、たとえばNFCを使った家のドアのスマートロックの解除などにも利用できます。Smart Xringは2018年6月に台湾・台北で開催されたCOMPUTEX TAIPEI2018のスタートアップゾーンに出展されていましたが、台湾ではスマートロックの普及が進んでいるとのこと。
価格は299ドルから1,999ドルの間になるとのこと。女性が普段使いできそうなデザインの製品を数多く揃えてほしいものですね。
一方、韓国のo2onesの「AVOIR RING」はよりテクノロジー機能を売りにしたスマートリングです。色は白と黒で、女性だけではなく男性がつけても違和感はなさそうです。NFC、LEDライトを内蔵、さらに本体にはボタンが備わっています。
こちらもスマートフォンと連携し通知を受けとれます。AVIOR RINGは本体にボタンを備えており、そのボタンを押すことでそのままスマートフォンの操作が可能。電話がかかってきた時にボタンを押せばハンズフリー通話が可能になりますし、メッセージを受信したときはテキストを読み上げることも可能。スマートフォンのリモートコントローラーとして使えるのです。
他にも音楽プレーヤーのコントロールもリングのボタンでできます。両手がふさがっているときに電話を受けたり音楽をかけたりと、朝の通勤・通学準備で忙しいときにスマートフォンを使う時に重宝しそうです。
そして写真撮影時にもAVIOR RINGは便利に使えます。Bluetoothリモコン同様にシャッターを切れるのですが、側面のボタンの2回押しでカメラを起動することもできるのです。観光地でセルフィーするときに便利な機能ですね。
他にはボタンを押すとSOS発信したり、内蔵NFCを使って韓国の地下鉄の改札口を切符代わりにして通るなど機能は様々。スマートウォッチほど高性能ではないものの、基本的な機能を網羅しています。AVOIR RINGがあれば日常生活がかなり楽になるでしょう。
充電は専用のクレードルを利用。電池は数日持つそうです。現在は韓国で販売が始まったところで価格は13万8,000ウォン、約1万4,000円。指輪型のデバイスとしては使い勝手が高く、男性でも使えそうなデザインだけに日本でもぜひ発売してほしいところです。