こんにちは、阿久津です。MicrosoftはSkypeのユニバーサルWindowsプラットフォーム(UWP)版を近日中にリリースするそうです。筆者も普段から仕事の連絡などにSkype for Desktopを使っていますが、古いPCでは動作が重いなど評判はよくありません。Skype UWP版が軽く、そして気軽に使えるIMになることを期待します(図01)。

図01 UWPアプリケーション版の「Skype」(公式ブログより)

さて、現在のWindows 10ではAero Glassが復活し、スタートメニューやタスクバー、アクションセンターなど各所に透過処理が加わりました。しかし、透過処理に関する設定はオン/オフを切り替えるだけに留まり、透過度を高めることはできません(図02)。

図02 「設定」を起動し、<パーソナル設定>→<色>と進み、<スタート、タスクバー、アクションセンターを透明にする>のスイッチを「オン」に切り替えると透過処理が加わります

実は現在のWindows 10にも透過度を高めるエントリーは残されています。筆者は早々に削除されるかと思い、本機能の紹介を控えていましたが、バージョン1511 (Threshold 2) はもちろん、現在のWindows 10 Insider Previewでも適用できることを確認しましたので、今回はタスクバーの透明度を高めるチューニングをお送りしましょう。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advancedキーを開きます。
3. DWORD値「UseOLEDTaskbarTransparency」を作成し、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。
5. エクスプローラーを再起動します。

これで操作が完了しました(図03~11)。

図03 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図04 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\ Windows\CurrentVersion\Explorer\Advancedキーを開きます

図05 右ペインの何もないところを右クリックし、<新規>→<DWORD値>と順にクリックします

図06 値名を「新しい値 #1」から「UseOLEDTaskbarTransparency」に変更します

図07 DWORD値「UseOLEDTaskbarTransparency」をダブルクリックで開き、データを「1」に変更して<OK>ボタンをクリックします

図08 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

図09 [Ctrl]+[Shift]キーを押しながらタスクバーを右クリックし、<エクスプローラーの終了>をクリックします

図10 [Ctrl]+[Shift]+[ESC]キーを押してタスクマネージャーを起動し、<ファイル>メニュー→<新しいタスクの実行>と順にクリックします

図11 テキストボックスに「explorer」と入力して<OK>ボタンをクリックします

早速結果を確認してみましょう。下図で示したようにタスクバーの透過度が高まり、背景画像をより楽しめるようになりました。そもそも値名に含まれる「OLED(Organic Light Emitting Diode)」は有機発光ダイオードを指し、有機ELのような現象をタスクバーに適用するという意味で名付けられたと推測できます(図12)。

図12 比較画像を作成しました。上部がチューニング前、下部がチューニング後。見てのとおり透過度が高まっています

ただし、DWORD値「UseOLEDTaskbarTransparency」は値名が示すようにタスクバー専用の設定のため、スタートメニューやアクションセンターの透過度は以前のまま。このように全体的な一体感がなくなるため、あまり有効なチューニングテクニックとは言えませんが、お好みで試してください(図13)。

図13 本チューニングの適用範囲はタスクバーにとどまり、スタートメニューやアクションセンターの透過度は以前と変わりません

なお、本チューニングを破棄するにはDWORD値「UseOLEDTaskbarTransparency」を削除し、エクスプローラーを再起動します。ちなみに、この値はブーリアン型として扱われるため、データを「2」「3」などに変更するのは無意味です。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)