こんにちは、阿久津です。Windows 10は、UIの内部が大きく様変わりしました。これまでのWin32 APIからユニバーサルWindowsプラットフォームへ移行し、OS自身も同様の技術をベースにしています。

しかし、Windows 10 Insider Preview ビルド10666では「コントロールパネル」が残ったまま。「設定」への完全移行には至りませんでしたが、新しく変わることが必ずしも良い結果を生み出すとは限りません。

どのビルドで変更されたかは確認できませんでしたが、Windows 10のボリュームコントロールは実にシンプルなUIを採用しています。しかし、コンテキストメニューや、設定を行うダイアログはそのままのため、統一感のなさが浮き立ちます(図01~02)。

図01 Windows 8.1のボリュームコントロール。Windows Vistaから見慣れたデザインです

Windows 10 Insider Preview ビルド10166のボリュームコントロール。タッチ操作では使いやすいのですが、デスクトップPC環境では少々シンプル過ぎます

Windows 10 Insider Previewの新ボリュームコントロールに関しては、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\MTCUVCキーで新旧のデザインを選択しています。本チューニングがGA(一般提供版)以降も使えるかは定かではありませんが、今週はビルド10666を対象に、古いボリュームコントロールを復活させるチューニングをご紹介しましょう。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\MTCUVCキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「EnableMtcUvc」を作成し、データを「0」のままにします。
4. レジストリエディターを終了させます。
5. Explorer.exeを再起動します。

これでチューニングが完了しました(図03~11)。

図03 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図04 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersionキーを開きます

図05 CurrentVersionキーを右クリックし、<新規>→<キー>とクリックします

図06 キー名を「新しいキー #1」から「MTCUVC」に変更します

図07 MTCUVCキーを開いて右ペインの何もないところを右クリック。<新規>→<DWORD値>とクリックしてください

図08 値名を「新しい値 #1」から「EnableMtcUvc」に変更します。このまま<×>ボタンをクリックしてレジストリエディターを終了させてください

図09 タスクバーの何もないところを右クリックし、<エクスプローラーの終了>をクリックします

図10 [Ctrl]+[Shift]+[ESC]キーを押して「タスクマネージャー」を起動し、<ファイル>メニュー→<新しいタスクの実行>とクリックします

図11 テキストボックスに「explorer」と入力して<OK>ボタンをクリックします

早速結果を確認してみましょう。通知領域のボリュームアイコンをクリックしてください。すると、Windows 8.x以前のボリュームコントロールが現れました。機能的な差はありませんので、あくまでも見た目や操作感覚に違和感を覚えた方のみ、本チューニングをお試しください(図12)。

図12 通知領域のボリュームアイコンをクリックすると、以前のWindowsと同じボリュームコントロールが現れます

なお、元の状態に戻す場合はステップ03で作成したDWORD値「EnableMtcUvc」削除後にExplorer.exeを再起動するか、Windows 10 Insider Previewに再サインインすれば、新しいボリュームコントロールに戻ります。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)