こんにちは、阿久津です。「Windows Experience Blog」に興味深い記事が掲載されました。「Over 7,000 languages, just 1 Windows」は、Windowsが7,000以上の言語をサポートしたことをアピールする記事です。

世界には数千種類ともいわれる言語が存在し、その数を正確に把握することはできません。それでもWindows 7以降は108種類の表示言語を、Windows 8.1は202種類のキーボード配列をサポートしました(図01~03)。記事では一般的なQWERTYレイアウトや、Dvorakレイアウトといったキーボードの配列が選択できることに言及し、具体的な入力方法の変更を紹介していました(図04)。

図01 Sora語のキーボードレイアウト。インドで使われているムンダ語の一種だ

図02 東ゲルマン語群に属するGothic語のキーボードレイアウト

図03 Xishuangbanna語のキーボードレイアウト。Xishuangbanna(シーサンパンナ)は中国の雲南省最南端にあるタイ族の民族自治州

図04 日本語版の場合、コントロールパネルの「言語」から<言語の追加>をクリックすれば、さまざまな言語の追加が可能になります

さて、Internet Explorer 11(以下、IE 11)はWebページ上に電話番号が記述されている場合、Skypeなどのアプリケーションの起動が可能になりました。しかし、不思議に思うのは必ずしも電話番号を検出しないという点。たとえば本Webサイトの電話番号は検出されませんが、日本マイクロソフトの電話番号は正しく検出されます。

電話番号の検出ロジックを端的に説明すると国際電話など特定の形式に準拠した電話番号を自動的にピックアップする仕組みです。さらに、デスクトップ版のIE 11では本機能をサポートしていません。

つまり、電話番号認識機能はWindowsストアアプリ版のIE 11とSkypeで利用するもので、デスクトップ環境においては出番がありません。不要なものは無効にするのチューニングスタイルに沿って、今回はIE 11の電話番号検出機能をレジストリで無効にするチューニングをお送りしましょう。

1. Windowsストアアプリ版のIE 11を終了します。
2. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
3. HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Internet Explorer\Main\FormatDetectionキーを開きます(ない場合は作成します)。
4. DWORD値「PhoneNumberEnabled」を作成します。
5. レジストリエディターを終了します。

これでチューニングが完了しました(図07~16)。

図07 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図08 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoftまでキーをたどって開きます

図09 Microsoftキーを右クリックし、メニューから<新規>→<キー>とクリックします

図10 キー名を「新しいキー #1」を「Internet Explorer」に変更します

図11 Internet Explorerキーを右クリックし、メニューから<新規>→<キー>とクリックします

図12 キー名を「新しいキー #1」を「Main」に変更します

図13 Mainキーを右クリックし、メニューから<新規>→<キー>とクリックします

図14 キー名を「新しいキー #1」を「FormatDetection」に変更します

図15 FormatDetectionキーの右ペインを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD値>をクリックします

図16 値名を「新しい値 #1」から「PhoneNumberEnabled」に変更します。そのまま<×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了させてください

では、結果を確認してみましょう。スタート画面からWindowsストアアプリの版IE 11を起動し、[Win]+[I]キーから<オプション>を選択してください。すると「電話番号」の部分がグレーアウトし、電話番号検出機能が無効状態となっています(図17)。

図17 Windowsストアアプリ版IE 11の電話番号検出機能は無効になり、ユーザー設定で変更もできなくなります

本チューニングはレジストリキーからもわかるように、ポリシー設定で機能自体を抑制するというもの。システム全体に対して抑制する場合は、HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Policies\Microsoft\Internet Explorer\Main\FormatDetectionキーに作成してください。なお、機能抑制ではなく単にオフにする場合は、スイッチをオフにするか、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main\FormatDetectionキーのDWORD値「PhoneNumberEnabled」を「0」にします(図18)。

図18 ユーザー設定をレジストリエディターで操作する場合は、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main\FormatDetectionキーのDWORD値「PhoneNumberEnabled」を操作します

なお、本チューニングを破棄する場合は、HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Internet Explorer\Main\FormatDetectionキーのDWORD値「PhoneNumberEnabled」を削除してください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus