こんにちは、阿久津です。Windows OSのスタートアップサウンド(起動音やログオンサウンドと称されることも)は、OSごとにメジャーなミュージシャンが作曲しています。Windows 95はアンビエントミュージックの先駆者として有名なブライアン・イーノ。Windows XPは映画やTVのサウンドトラックを多く手がけるビル・ブラウン。Windows Vistaはプログレッシブロックバンド「キングクリムゾン」の中心人物であるロバート・フリップが作曲しました。

洋楽好きにはロバート・フリップの作曲というだけで、何とも惹かれるものです。個人的にはアンビエントミュージック派の筆者。Windows 95のスタートアップサウンドを作曲したのがブライアン・イーノと聞いて、当時リリースされていた同氏のアルバムから曲を取り込み、オリジナルのイベントサウンドを作成したのも若気の至りです。

音楽は個人の嗜好が大きく関係するため、良い悪いは棚上げしますが、Windows 95からWindows XPまではユーザーが設定を変更することで、好みのサウンドに差し替えることが可能でした。しかしWindows Vistaでは著作権の関係からなのか、サウンドを差し替えることはできず、有効/無効が切り替えられるのみ(図1~2)。

図1: Windows 95、Windows XPのサウンド設定ダイアログ。XPまでのスタートアップサウンドはユーザーのカスタマイズ範囲にありました

図2: Windows Vistaではスタートアップサウンドの有効/無効を切り替えるのみで、好みのサウンドを割り当てることはできません

そもそも会社など複数台のコンピュータがある環境では、スタートアップサウンドがあちらこちらで鳴り響くのは考え物。前述のとおりWindows Vistaでは、スタートアップサウンドの有無を「サウンド」ダイアログの<サウンド>タブにある<Windowsスタートアップのサウンドを再生する>のチェックを外すことで無効にすることが可能。しかし、これらは個人設定に含まれますので、システム全体で無効にすることはできません。そこでシステム全体のスタートアップサウンドを無効にするチューニングから始めましょう。

システム全体のスタートアップサウンドを無効にする

クイック検索やファイル名を指定して実行などから「regedit」を実行してレジストリエディタを起動し、HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policies \ Systemまでキーをたどって開き、右ペインの何もないところを右クリック。メニューから<新規>→<DWORD値>と選択し、名前を「DisableStartupSound」に変更します。同DWORD値をダブルクリックで開き、値のデータを「1」に書き換えてから<OK>ボタンをクリック。操作後は[F5]キーを押して変更内容をシステムに反映させてから、レジストリエディタを終了させましょう。これで設定完了です(図3~6)。

図3: 「ファイル名を指定して実行」や「クイック検索」のテキストボックスに「regedit」と入力して[Enter]キーを押します

図4: HKEY_LOCAL_MACHINE \ SOFTWARE \ Microsoft \ Windows \ CurrentVersion \ Policies \ Systemまでキーをたどって開きます。右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<DWORD値>と選択。名前を「DisableStartupSound」に変更してください

図5: 先ほど作成した「DisableStartupSound」をダブルクリックで開き、値のデータを「1」に変更して、<OK>ボタンをクリックします

図6: 操作後は[F5]キーを押して変更内容をシステムに反映させてから、<×>ボタンをクリックしてレジストリエディタを終了させてください

「サウンド」を起動し、<サウンド>タブを確認しますと、<Windowsスタートアップのサウンドを再生する>がグレーアウトし、設定変更できなくなります。また本チューニングを解除するには、DWORD値「DisableStartupSound」のデータ値を「0」に変更するか、同DWORD値自体を削除し、[F5]キーで変更内容をシステムに反映させてください(図7)。

図7: 設定後に「サウンド」を起動して<サウンド>タブを開きますと、スタートアップサウンドに関する設定がグレーアウトし、スタートアップサウンドが無効になります

それでは、また次号でお会いしましょう。

阿久津良和(Cactus)