Microsoft Edge(以下、Edge)はページを開く前に自身の一部を起動し、起動速度を短縮する「スタートアップブースト」という機能を備えている。バージョン88から実装し、EdgeをメインWebブラウザーとして使っているユーザーには有用な機能だ。詳細はサポートページを参照してほしい。
ある日、安定版Edge(バージョン97)の設定情報を確認するために、設定項目を眺めていたところ、スタートアップブーストが無効になっていたことに気づいた。
不思議なことにプロファイルを同期しているCanaryチャネル版Edge(バージョン99)のスタートアップブーストは有効である。Edgeの同期機能はMicrosoftアカウントにひも付いて拡張機能も同期するため、単純に拡張機能同士が衝突しているとは考えにくい。
実のところ筆者の使用スタイルとして、Windows 11起動後は両チャネルのEdgeを常に開いているため、スタートアップブーストなど自身のプロセスを事前起動、終了後も維持するといった機能から受ける恩恵は少ない。
だが、「○○が理由で△△が有効ではない」といった警告メッセージは、誰しもがハードウェア的な理由でなければ解消したいと思うはず。今回はスタートアップブーストが無効になる原因を解消した。
対処法は、Edgeの設定から「システム」を開き、スタートアップブーストセクションに並ぶ拡張機能で「オフにする」を選ぶ。たったこれだけである。
スタートアップブーストはEdgeプロセスをバックグラウンドで開始し、ユーザープロセスを閉じた状態でも状況を維持する機能ため、そこに拡張機能のプロセスを含むと、現在のバージョンでは何らかの障害が発生していたのだろう。
ただし、ここで「オフにする」操作は「Edgeに加えた拡張機能を無効」にする操作である。その影響は他のEdgeにも影響を及ぼすことは覚えておいて欲しい。
なお、スタートアップブーストは「常にEdgeを起動した状態」に近いため、4GBなどメモリー容量が少ないPCでは無益どころか、パフォーマンス低下を誘因する原因となりかねない。理想的には16GB以上のメモリーを搭載するPCで利用してほしい。