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GUIからドライブの状態を確認する

Windows 7から導入されたストレージの自動メンテナンスは、Windows 10にも引き継がれている。よって、ユーザーが能動的に、HDDやSSDといったストレージのエラーチェックを行う必要はない。

だが、雷による停電や、強制的にPCの電源を落とさざるを得ないハングアップなど、PCを正しくシャットダウンできなかったとき、ストレージが思いも寄らないダメージを受けてしまうことも。そんなときに備えて、ストレージのエラーチェック方法を身に付けておこう。

GUIから実行する方法は第27回で詳しく述べているのだが、今回は確認方法について紹介する。

検索ボックスに「メンテナンス」と入力し、検索結果の「セキュリティとメンテナンス」をクリック/タップ

「セキュリティとメンテナンス」が起動したら、「メンテナンス」をクリック/タップして展開し、「ドライブの状態」を確認

上図で示した「ドライブの状態」は、Windowsの自動メンテナンスなどが行ったディスクチェックの結果を示し、多くの場合は「OK」となっている。正直なところ、このステータスが変化した様子を目にしたことはないが、OK以外の場合は第27回の方法で確認するとよい。

Windows PowerShellから実行する

コマンドプロンプトからの実行は「chkdsk.exe」を使うのがポピュラーだが、Windows 10 バージョン1703(Creators Update)から既定となった、Windows PowerShell(以下、PowerShell)を使った方法を紹介しよう。

PowerShellには、ボリューム(ストレージ上のパーティション)の修復を行う「Repair-Volume」というコマンドレットが用意されており、こちらを使えばchkdsk.exeと同等の処理が可能だ。

スタートを右クリック/長押し→「Windows PowerShell(管理者)」と順にクリック/タップ。もしくは「Win」+「X」キー→「A」キーと順に押す

プロンプトに「Repair-Volume -DriveLetter C -Scan」と入力して「Enter」キーを押す

これでRepair-Volumeコマンドレットの処理が始まる

結果はメッセージで示される

まず上図の処理は、ボリュームでエラーを検出しても修復しないオンラインスキャンを実行する。これは「chkdsk.exe /scan」と同等だ。修復処理を加える場合は、「OfflineScanAndFix」を使用する。

プロンプトに「Repair-Volume -DriveLetter C -OfflineScanAndFix」と入力して「Enter」キーを押す

そしてWindows 8から実装した、次回起動時に修復処理を行うスポット修正は「SpotFix」を使用する。このように、Repair-Volumeコマンドレットを使えば、コマンドプロンプトと同等の処理が可能だ。今後もコマンドプロンプトがなくなることは考えにくいが、PowerShellのように手厚い改良が加わることは減ると思われるため、少しずつPowerShellに慣れていくことをおすすめする。

プロンプトに「Repair-Volume -DriveLetter C -SpotFix」と入力して「Enter」キーを押す

阿久津良和(Cactus)