皆さん、Windows 10を使っていますか? 少し前はWindows 10への無償アップグレードの話が盛んでしたが、まだアップグレードしていない人も結構いるようです。
先日、マイナビ主催の「迫るサポート終了!!事例で学ぶ Windows10 移行セミナー」で特別講演をさせていただいた際に、
いろいろ調べてみたのですが、2019年5月19日の時点でWindows7のシェアが2位で36.4%だそうです。さらには、このままWindows 10へのアップグレードが進んでも、数億台のWindows 7が残るそうです。
世の中で、インターネットに接続しないデスクトップOSはほぼありません。そのため、このままいくと、2020年1月13日以降、Windows 7にはセキュリティパッチが提供されず、インターネットの脅威にさらされるデスクトップPCが大量に残ってしまいます。
「アンチウイルスをインストールしておけば大丈夫じゃない?」と考える方もいるでしょう。そういうご意見はちょっとだけ嬉しいですが、ソフトウェア・セキュリティの基本は常に最新の状態にしておくということです。その点では、Windows 7もWindows 10にアップグレードして、セキュリティパッチを当てたほうがいいです。
情報漏洩の損害賠償金も、企業としてどこまで対応していたかによって金額が変わってきますので、Windowsも常に最新の状態にしておくこ必要があります。そのうえで、アンチウイルスなどの対策もしっかりやったほうがいいです。
ちなみに、Windows 10については、アンチウイルスが不要だという考えもあるようです。
その根拠としては、Windows 7とWindows 10のWindows Defenderは別物だというものです。具体的には、Windows 7に搭載されている「Windows Defender」はアンチスパイウェアの機能のみ提供していたのに対し、Windows 10に搭載されている「Windows Defender ウイルス対策」は、マルウェア対策機能も提供されているので大丈夫ということらしいです。
また、AV-TESTというドイツのセキュリティソフト評価機関が公開しているアンチウイルスの比較サイトを見ても、以下の表のように、Windows Defenderは防御力6点満点であることが挙げられています。
しかし、ここで気になることがあります。はたして、それだけでPCを守ることはできるのかという話です。
以前もこのコラムで ご紹介した通り、
著名なアンチウイルスを導入している企業がシビアなアンチウイルスを導入した場合、マルウェアが検出されることがあります。
ここで、1件事例を紹介しましょう。あるクライアント用アンチウイルスソフトウェアを導入している国内の大手機械メーカーにおいて、Dr.WebアンチウイルスでPC300台の検査を行ったところ、1カ月以内にマルウェアが63件検出されました。
この結果を見ると、Windows 10のDefenderだけでは不安に思えます。筆者私のお勧めは、Windows 10で強化されたWindows Defenderはそのまま活用し、さらにセキュリティを強化するため、アンチウイルスを導入することです。
あえて説明するまでもありませんが、ウイルスは感染した数が問題なのではなく、1個でも感染してはいけないものなのです。それは、1個でも感染してしまたら、そこから感染が広がり、大きな被害をもたらすおそれがあるからです。
多くのアンチウイルスは無料のお試し版を提供しているので、興味がある方はぜひ試してみると良いでしょう。