暮らしの中でふと出てくるいろいろなお悩み、家電を利用して解決できることは多いもの。IT・家電ジャーナリストで家電製品総合アドバイザーの安蔵靖志さんに、おすすめ家電や使い方を紹介してもらいます。

今回のご相談

最近、紅茶やハーブティーに飲むのにはまっています。いろいろなお茶を楽しむのに合う、おすすめの電気ケトルを紹介してもらえますか?(20代・女性)

A-stageの「Re・De Kettle」(実勢価格:10,000円前後)をおすすめします

  • A-stageの電気ケトル「Re・De Kettle」。左から、ブラック、ホワイト、ヒュッゲグレー

いろいろなお茶を飲まれているとのことですので、それぞれのお茶に合う温度でお湯を沸かせる電気ケトルを選ぶとよいでしょう。今回、A-stageの「Re・De Kettle」をおすすめしたいポイントは以下です。

  • 1,200Wのハイパワーですばやくお湯が沸く
  • スタイリッシュなデザインで設置面積が小さく、お湯も注ぎやすい
  • 50℃~100℃で8段階の温度調節が可能

【ポイント1】1,200Wのハイパワーですばやくお湯が沸く

電気ケトルの性能面(仕様面)でチェックしたいのは「消費電力」と「容量」ですが、消費電力には特に注目です。ほとんどの電気ケトルは800W~1,300Wの範囲にあり、消費電力が高いほど基本的にお湯が沸く時間が短くなります。機能性やデザインで気に入った場合は消費電力の低いモデルを選ぶのもひとつの方法ではありますが、基本的には1,000Wを超えるモデルを選でおくと、普段使いで(お湯がなかなか沸かなくて)ストレスを感じることが少ないと思います。

Re・De Kettleは1,250Wや1,300Wといったパワフルなモデルには若干及ばないものの、1,200Wのパワーがあるので十分です。定格の容量は1L、使用上の最小水量は300mL、1Lのお湯が沸く(100℃)までの時間は約5分30秒となっています。

  • 早くお湯が沸くと使い勝手がいいものです

【ポイント2】スタイリッシュなデザインで設置面積が小さく、お湯も注ぎやすい

最近は機能的に充実した電気ケトルが増えていますが、注目したいポイントのひとつが「設置面積」です。いくら多機能・高機能でも、場所を取りすぎてしまうと厳しいでしょう。

Re・De Kettleは電源プレートのサイズが幅150×奥行き168mmとコンパクト。全体のサイズも幅260×奥行き168×高さ236mmと場所を取りません。注ぎ口がゆるやかにカーブしたカフェケトルのようなフォルムがかわいらしく、琺瑯(ほうろう)を思わせる質感もなかなか高級感があります。ホワイト、ブラック、ヒュッゲグレーに加えて、公式オンラインショップ限定でモーヴピンクの本体も用意しており、デザイン面も魅力的です。

カフェケトルの場合、「細かく注ぐのは得意だけど一気に注げない」というのもありがちですが、Re・De Kettleはそういうこともなく、使い勝手は上々です。

  • 設置スペースをそれほど取らず、お湯を注ぎやすい形状。画像は公式オンラインショップ限定のモーヴピンク

【ポイント3】50℃~100℃で8段階の温度調節が可能

いろいろなお茶を楽しみたい人にぴったりなポイントがこちらです。Re・De Kettleは、50℃、60℃、70℃、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃という、8段階の温度調節機能を搭載しており、最大30分までの保温機能も備えています。

たとえば、玉露なら50~60℃、抹茶なら80℃、烏龍茶なら90℃、紅茶やハーブティーなら95~100℃といったように、飲みたいお茶に合わせて好みの湯温を設定できます。操作も、電源ボタンと温度調節ボタンの2つとシンプルな構成です。

  • 湯温を設定するときは「温度調整」ボタンを何度か押す必要がありますが、シンプルな操作性です(Re・De Kettleの製品ページから)

普通にお湯を沸かすときは電源ボタンを押すだけ(100℃設定で湯沸かしスタート)。とても簡単です。温度を調節したい場合は、電源をオンにしてから3秒以内に温度調節ボタンを何度か押して温度を設定します。それほど面倒でもないですし、必要最小限のボタン構成なのでデザイン面でもうるさく感じることはないでしょう。

特にオンリーワンの機能があるというわけではないですが、パワフル(消費電力が高い)でコンパクト、機能面も十分、価格もこなれているという、高いレベルでバランスの取れた製品だと思います。

こんな電気ケトルもおすすめ

■ちょっと非力ながら温度調節機能と調理機能がかなり魅力
ブルーノ「温度調節マルチケトル」(直販価格:13,200円)

  • ブルーノ「温度調節マルチケトル」の本体カラーは、ホワイトとウォームグレー。本体サイズは幅185mm×高さ253mm×奥行き168mm、重さは1.2kg

ブルーノは、ショッピングモールにある雑貨店などでもよく見かけるオシャレ家電の人気ブランド。「温度調節マルチケトル」には茶こしと湯せんカップ、たまごホルダーが付属し、湯沸かし以外の調理もできる点が魅力です。中はガラスになっており、側面の窓からお湯の量や調理中の様子を確認できます。

45℃~100℃の範囲で1℃単位の温度調節機能に加えて、1時間~6時間まで1時間単位の保温機能もあります。温泉たまご作りはもちろんのこと、ちょっとした低温調理も可能です。消費電力が900Wと低いことと、多機能ゆえにやや操作方法が分かりづらいことでイチオシから外れましたが、茶こしを使ってお茶を煮出して飲むにはかなりおすすめです。

■お茶の煮出しならこちらにおまかせ
ティファール「テイエール 1.5L」(直販価格:12,650円)

  • ティファール「テイエール 1.5L」の本体サイズは幅160×高さ230×奥行き225mm、重さは1kg

ティファールの「テイエール 1.5L」も、茶こしでお茶を煮出すにはぴったり。消費電力は1,250Wとパワフルで、沸騰時間はカップ一杯(140mL)で1分29秒、満水(1.5L)で8分3秒としています。茶こしを備えており、60℃、70℃、80℃、85℃、90℃、95℃、100℃という7段階の温度調節機能と、最長10分まで1分単位で選べる煮出し機能を搭載。煮出し機能を使うとフルーツティーなども手作りできます。

本体は割れにくい耐熱強化ガラス(耐熱温度170℃)を採用しており、食材を入れてもニオイ移りが少ないこともポイント。0.5L、0.8L、1L、1.2L、1.5Lの目盛りも付いていて、湯量も分かりやすくなっています。お茶を煮出してポットに入れ、冷やして飲みたいというときにも、1.5Lの大容量はうれしいところです。