「俺のセッティング能力はF1ドライバー並み」(佐藤ポン語録より)

スタジオ撮影で最も時間がかかるのは機材のセッティング。今回の撮影では、3名が撮影するごとにシーンをチェンジすることにした。

まずはトップバッターのA氏。A氏は手慣れた手つきでモデルをセットのソファーにエスコート。コンタクトシートを元に、撮影内容をモデルに説明して、撮影を開始。A氏がシャッターを切ると、モデルは自然にポーズを決めている。このようにスムーズに撮影が進行するのも、しっかりとコンセプトをモデルに伝えてあるからだ。いまさらながら、コンタクトシートの重要性がよくわかった。例えば言葉だけで「~~~な感じで撮りたい。笑顔でお願いします」と伝えるよりも、しっかりしたした絵があったほうが、やはり伝え易い。私も完璧なコンタクトシートを作成しておいてよかった。おまけに私はモデルと相性が良さそうだから、A氏よりもさらに素晴らしい撮影ができそうだ。シャッターを切るごとにふたりの距離は近くなり、愛が生まれ、撮影終了時には交際に進展しているかもしれない。

そんな素敵な未来図を描いているうちに30分経過し、A氏の撮影が終了。次は私の出番だ。A氏は自分が撮影した写真を確認しながら「ポンさんは、スタジオ撮影は初めてですよね?」と、やや挑発的な発言をしながら、私のカメラをセッティングしてくれる。私の次ぐらいに、なかなか良い人である。

「AT車でもMT車でも問題ない。俺はいつも助手席」(佐藤ポン語録より)

通常、私はオート撮影の「AV」か「TV」モードで撮影している。しかし、このモードが威力を発揮するのはカメラ内の露出計が効いてくれている場合のみ。今回のように外部ストロボを駆動するときは、まったく意味がないのでマニュアルモードで撮影をするしかないのだ。日ごろ、ほとんど学ぶ必要がないほど完璧な私なので、今日のように学ぶことが多い日は新鮮である。

ガチば撮影風景。私がいるだけで、周囲の人間も真剣になるのが不思議だ

セッティングしてもらった設定でテスト撮影。この設定(他人の)と私の腕前があれば、最高の写真が撮れる

さあ、次はいよいよ私が撮影することになった。最高のスタジオ撮影が繰り広げられる模様は次回お送りしたい。