ふたりのライバルに美人モデルも加えたストックフォトオフ会は終了した。ここで私に出されたコマンドは「コンタクトシート」の制作。人の指示で動くのは柄ではないが、偉人にも謙虚さは必要と思い、コンタクトシートを作ってみることにする。

「俺の存在自体が、神の計画の一部らしい」(佐藤ポン語録より)

私独自の情報網でコンタクトシートについて調べてみた。コンタクトシートとは、どのような写真を撮るか、イラストや文字で記した書類のことのようだ。この書類がないと、被写体であるモデルはどのようなポーズをしたらよいのか困ってしまい、撮影が円滑に進まなくなってしまうという。要するに撮影の計画書のようなものだろう。

私の撮影においては、失敗など考えられないが、今回のようにA氏とB氏、私の3人で撮影スタジオを借りるときは、撮影がスムーズに行かない場合もありえる。しっかりしたコンタクトシートを作れなければ、撮影会自体が失敗してしまうかもしれない。ちなみに、A氏は得意としている「ビジネス系」を撮影し、B氏は「酒、バー」を撮影コンセプトにするという。コンセプトが浮かべば、そこから撮りたい絵が出てくるというわけだ。

「秋葉原と俺は相思相愛」(佐藤ポン語録より)

私は近未来テクノポップタウン「秋葉原」が大好きだ。秋葉原が好き過ぎて、自身の事務所もあえて六本木ヒルズ近辺を断念して、秋葉原を選んだほどだ。これまでも秋葉原の風景を撮ってきたし、この路線は外さないでいきたい。ということで、コンセプトは「ゲーム、パソコン」に決定。パソコン誌やPCメーカーのパンフレットに私の写真が掲載される未来を思いつつ、コンタクトシートの制作に取りかかる。2日間をかけて、最高のコンタクトシートを作り上げた。本来ならば社外秘としたいコンタクトシートだが、読者のために公開しよう。私が写真撮影や原稿執筆だけでなく、イラストの分野でも才能を秘めているということも、垣間見えるはずだ。

私が作成したコンタクトシート。あらゆる意味で最高/最強のクオリティだ

コンタクトシートを作るとき注意した点は、撮影小物に手間をかけないという部分。撮影会は貸しスタジオで行なうので、小物に「フルタワーデスクトップPC」を使うというのは現実的ではない。今回は手軽に持ち出せるハードディスクやキーボード、ケーブル、携帯ゲーム機などをチョイスした。余談だが、このアイデアをA氏に伝えたら、「ユニークですね。きっといい写真が撮れますよ」と絶賛された。当然だ。A氏も私の比類なき才能を、すでに感じているらしい。

次回、私は初めて自分たちで全てをセッティングしたスタジオ撮影を体験する。ストックフォト業界を制覇するため、また大きな一歩が踏み出される予定!