データセンターの災害復旧は電源関連が重要

今回はバックアップ計画における重要なポイントについてお話します。

データセンター(DC)が災害に見舞われ、停電が発生すると、その影響はDCだけにはとどまりません。業務全体に大きな影響を与え、サービス提供と全体的な収益性に重大な影響を与える可能性があります。

DCのダウンタイムの根本的な原因は、不十分な電源管理と人的ミスであり、2016年には1分間当り9,000ドルという驚異的な損害につながっています。

対応策

どのような状況であるかに関わらず、すべてのDC事業者は、バックアップ計画、インフラ、および脆弱性について定期的に確認する必要があります。

バックアップ計画の極めて重要な部分は、配電関連を徹底的に見直すことです。サーバの一部がバックアップ電源に接続されていないという状況は、現在では必ずしも問題になるとは限りませんが、停電発生時には危機となり、業務に多大な影響を及ぼす可能性があります。

DCのディザスタリカバリ計画を検討する際には、電源管理が不可欠であること、そして「測定できないものは管理できない」ということに留意する必要があります。

この主な理由は、インテリジェントなラックが、停止時に素早くサービスを復旧させるのみならず、停止やダウンタイムを回避するためにも重要になっているからです。インテリジェントなインフラによって、電源の消費状況や容量についての実用的な見識が得られ、装置のプロビジョニングを向上させたり、判断を素早く変更したりできるようになります。

インテリジェントなラック内では、インテリジェントPDUにより、さまざまな種類の計測が可能になります。入力/インレットレベルの計測、サーキットブレーカーのステータス監視、アウトレット/デバイスレベルの計測、リモートからの電源オン・オフ/制御など、さまざまな領域でリアルタイムの情報を収集できます。

こうした情報は、積極的なアプローチで電源管理を行うためには極めて重要です。問題を早期に可視化するための高度なアラームを可能にし、些細な問題がより大きな(そしてよりコストのかかる)問題へと発展する前に阻止することができます。

インテリジェントPDUは、資産管理、リモートサーバーアクセス/制御、インテリジェントなラック配電を実現し、コスト削減や運用効率の向上といったさらなるメリットをもたらします。DCの停止の70%以上が、人的ミスによって生じていることを忘れないでください。

インテリジェントな監視と電源管理は、自社のビジネスや最終的にはお客様に損害を与えかねない停止を防ぐカギとなります。

• 本連載は米国ラリタン本社が運営しているブログを翻訳・転載したものです。