メイドイン・スイスの品質とアメリカの開拓精神を併せ持つハミルトン。時計に詳しい方なら、ハリウッド映画との縁が深いブランド――、というイメージもまたお持ちだろう。

2014年に公開されたSF映画『インターステラー』(監督:クリストファー・ノーラン)に出演して人気となり、2019年には劇中モデルのデザインを忠実に再現したケース径42mmバージョンが、そして2022年にはケース径38mmバージョンが商品化された通称「マーフウォッチ」。そして2024年9月、この38mmバージョンの新作としてホワイトダイヤルのモデルが登場した。

  • 2019年に発売された劇中モデルのレプリカともいえる42mmケース版(右)と、2022年に発売された38mmケース版(左)

「映画と異なるマーフウォッチ」の魅力

新作のホワイトダイヤルは、細かな凹凸のテクスチャーが落ち着いた雰囲気を醸し出す。インデックスはブラックダイヤルとフォントフェースを採用しつつ、ブラックで縁取られたベージュがクラシカルで静かな華やかさを演出。時刻視認性も向上した。

  • 細かな凹凸のホワイトダイヤルと、ベージュのインデックス、組み合わせの妙

ちなみにこのベージュは、高い発光量と長い発光時間を持つ蓄光塗料「スーパールミノバ」の色。本作の特徴であるコブラ針にも同じものが塗布されている。

なお、ダイヤルがホワイトになったことで、針の色は(白から)マットな金属色へと変更された。レトロな真鍮を思わせる色だが、針の素材はニッケル。

ケース素材はステンレススチール。ブラックレザーストラップはクロコダイル革の竹腑(たけふ)状にエンボス加工された牛革製。風防は反射防止加工のサファイアクリスタルで、10気圧防水。

  • ホワイトダイヤルとストラップのステッチの統一感もいい

ムーブメントは自動巻きの「H-10」を搭載。最高巻き上げ時の標準持続時間は80時間となり、週末は時計を休ませておいても月曜の朝に時刻を再調整する必要はない。が、カーキフィールドはその名の通り、もともとアウトドアを得意とするスペックで、実は週末にこそ着けたくなるモデルでもある。

  • ケースバックからは自動巻きムーブメント「H-10」がのぞく

つまり、オンオフ関係なく、シーンを問わずに着けられるし、着けたくなる。しかも38mmケースは、多くの日本人が明確にバランスの良さを感じる着け心地だ。

  • 多くの日本人の腕にはやはり38mm径が似合う!

  • ダイヤルにあふれる時計らしい行儀の良さが、このモデルの応用範囲を広げている

ホワイトダイヤルはより明るくお洒落なキャラクターとなり、映画のマーフウォッチとは大きく雰囲気が異なるものの、いや、だからこそ「選べて嬉しいバリエーション」となったことは間違いない。映画のマーフウォッチの雰囲気が好きなら、そちらも選べるのだから。価格は13万6,400円。発売中。

  • 左から2番目のステンレスブレスレットモデルも38mm版マーフの新ラインナップ。ダイヤルはブラックで、価格は14万8,500円