XFX「nForce 680i SLI」

NVIDIAハイエンドチップセットを搭載した「XFX nForce 680i SLI」

主な仕様
メーカー XFX
製品名 nForce 680i SLI
フォームファクタ ATX
対応ソケット LGA775
対応CPU Core 2 Extreme QX、Core 2 Quad、Core 2 Extreme X、Core 2 Duo、Pentium Extreme Edition、Pentium D、Pentium 4、Celeron D
対応FSB 1333/1066/800MHz
チップセット nForce 680i SLI
対応メモリ PC2-6400/5300/4200×4スロット(オーバークロックでPC2-9600まで対応)
拡張スロット PCI Express x16×3、PCI Express x1×2、PCI×2(SLI対応、青いPCI Express x16スロットはx8レーン帯域)
ストレージ SATA×6
RAID機能 チップセットSATA(RAID 0/1/0+1/5)
ネットワーク 1000Mbps×2(Marvell 88E1116-NNC1)
オーディオ 8ch HDオーディオ(Realtek ALC885)
インタフェース USB2.0×10、IEEE1394a×2

XFXの「nForce 680i SLI」は、NVIDIAのリファレンス仕様に沿ったnForce 680i SLI搭載ATXマザーボードだ。既にハイエンドゲーマーにはお馴染みのチップセットで、現時点でもIntelプラットフォーム向けnForceの最上位に位置している。同製品自体も発表と前後して登場したもので目新しさは無い。だが、最新のBIOSアップデートにてFSB 1333MHzに対応し、Core 2 Duo E6x50シリーズなどの搭載が可能となっている。

NF680I SLIの刻印が確認できるノースブリッジチップ

サウスブリッジチップはNF570-SLIと刻印されている

nForce 680i SLIは、NVIDIAの最上位製品として、全てのフィーチャが搭載されている。既に他社チップセット搭載製品を含め多くのハイエンドマザーが2つのギガビットイーサネットポートを搭載しているが、同製品も2ポート搭載したうえで、NVIDIA FastPacket、NVIDIA DualNetといったテクノロジを搭載している。バックパネルはシリアル/パラレルを省いたシンプルな構成。2ポートのGbEのほかは、PS/2やUSB2.0、IEEE1394、オーディオ入出力などが整然と並ぶ。

ハイエンドマザーとしては必要最小限に抑えたシンプルなバックパネル

もうひとつ、ゲーマーのほかにnForce 680i SLIがフォーカスしているのは、ハイエンドオーバークロッカー。nForce 680i SLIが搭載するオーバークロック向けの機能としては、外観からわかるもので、POSTコード表示用LCDや、パワーオン/リセット用のオンボードスイッチなどが挙げられる。リファレンスマザーというと比較的コスト重視に見られがちではあるが、こうした機能は注目に値するだろう。

オーバークロック失敗時などの起動エラーを解析できるPOSTコード表示LCD

オンボードの電源/リセットボタンを搭載

加えて、ヒートシンクも特徴。nForce 680i SLIが搭載するチップセットヒートシンクは、ノースブリッジとサウスブリッジをヒートパイプで結んだデザイン。熱が集まるノースブリッジ部は、標準ではヒートシンクのみだが、製品付属のファンを取り付けることで、空冷も可能となる。ケース内の冷却性能に応じて取り付け/取り外し自由という配慮だ。

ノースブリッジのチップファンは必要に応じて装着

基板自体は、同じXFXのnForce 680i LT SLIと共通なようだ。比べてみると分かりやすいが、例えば3本目のPCI Express x16スロット、2つ目のGbEチップ、バックパネルのUSB2.0×2とGbEポート、POSTコード用LCDなど、これらnForce 680i LT SLIではパターンだけ残されていた箇所が全て埋められている。加えてボードのカラーも引き締まった黒、ヒートシンクも先述のとおりヒートパイプを用いたより高効率なものが採用されている。こうしたハイエンドフィーチャの必要有無に応じて製品を選びたい。

ギガビットイーサネットチップはMarvell 88E1116-NNC1が2基

7.1+2ch HDオーディオコーデックチップのRealtek ALC885。同チップは著作権保護機能にも対応している

IEEE1394チップはTI TSB43AB22A。位置は一番下のPCI Express x16スロット直下

FSB 1333MHz CPUでSLIできる環境はまだnForce 680i SLIだけ

こう見えてパッケージの厚みはけっこうある。付属品等もそれぞれ丁重に梱包されているためだろう

今、再びこの製品にフォーカスした理由は、冒頭で述べたように、FSBが1333MHzに引き上げられたIntel Core 2シリーズCPUへの対応にある。NVIDIAによれば、nForce 680i SLIチップセットのFSB 1333MHz対応はBIOSアップデートにより実現するとのこと。今回のXFX版以外でもnForce 680 SLIユーザーは随時製品サポートサイトで確認しよう。

なお、Intelの3シリーズチップセットならばFSB 1333MHzに対応するが、ゲーマー向けハイエンド環境であるSLIには対応していない。現時点では、NVIDIA純正のnForce 680iシリーズが唯一、FSB 1333MHzとSLIに対応するプラットフォームだ。メモリの対応がDDR2であるが、実際のところスピードとコスト両面からDDR3に移行するにはまだ早すぎると感じているユーザーが多いのではないだろうか。トータルでみればまだ最強ゲーム環境と呼べる構成だろう。