クラブは複数人接客 & 指名替えはNG
さて、クラブですが一般的には会員制です。フリーのお客様というのは基本的にはいらっしゃいません。お店に勤めているホステスやママ、黒服、もしくは、お店の会員であるご友人、お知り合いからのご紹介があってはじめて遊べるのがクラブです。
クラブではお客様の担当ホステスを「係り(北新地では「口座」)」と呼びます。お客様は担当ホステスを1度決めたら基本的には変えることができません。
なぜなら、クラブには「売掛」「ツケ」といった支払いシステムがあるからです。クラブは接待で利用されることも多い場です。接待するお客様にとって、お相手の前でお財布を広げるのは非常に見栄えが悪いですね。そこで導入されたのが「売掛」「ツケ」、つまり請求書払いです。
これは、担当ホステスとお客様の間で信頼関係が構築されているからこそ成り立つシステムです。万が一、お客様が支払いに応じない場合は、その飲食代を担当ホステスが建て替えることになるわけですから。
よって、ほとんどのクラブでは「永久指名」が基本です。
では、クラブでは担当ホステス以外とは遊べないのかって? いえ、そんなことはございません。担当ホステスを替えることはできませんが、連絡先交換や同伴、アフターは誰としてもOK。
むしろ、クラブではお店のキャスト複数人で1人のお客様をおもてなしするのが基本です。両手に花でハーレム気分を味わってみたい方、仲良しホステス数人とチームで遊びたい方にはクラブでお遊びになることをおすすめします。
「~さん、Aちゃんとばっかり仲良くしないで私とも遊んで」と、お気に入りのホステスに迫られる場面を想像してみてください。悪い気はしないはずです。
クラブは"ママ"という高嶺の花がいる場所
クラブとキャバクラの大きな違いは「ママ」の有無でしょう。クラブにはママと呼ばれる女性がいます。ここでいう「ママ」というのは、お母さんのことではもちろんありません。クラブのママは、お店の看板としてお店を切り盛りする女性です。
中でも、在籍ホステスを束ね、お店の経営全般を行う「オーナーママ」は、お客様からも一目置かれる存在。また、同じ経営者同士わかり合えることも多く、クラブを利用する男性にとって、ママ=想いを寄せる女性、というよりは「同志」といったものに似た存在でもあるかもしれません。
もちろんママのファンは多く「誰それがママを呼び捨てにしていた! けしからん!」なんていうことで、お客様同士のトラブルに発展しかけるケースも。青春ですね……。
クラブでドカンとお金を使う方の多くは、ママの気風や経営者としての手腕に惚れ「応援したい」という気持ちをお持ちの方々です。
また、ハーレム接客が基本であるため、誰か特定のホステスを推している、というよりは「このお店そのものが好き」というお客様も少なくありません。
行きつけの1軒や2軒はあった方がいい
今回は「キャバクラの太客とクラブの太客の違い」について解説しました。誰にでも自由に開かれているキャバクラと異なり、クラブに対しては「未知の場所」といった印象をお持ちの方も多いでしょう。
最近の方は上司の方に「飲みに行こう」と誘われると、「めんどくさいなあ」と感じるようですね。でも、上司の方が「今日は銀座で飲むぞ」と声をかけてくれたときはチャンスだと思って欲しいです。だって、急な接待の際に、行きつけの1軒や2軒があったら安心じゃないですか。
ましてや、会員制のクラブは誰にでも立ち入れる場所ではありません。せっかくの機会ですから(それも、人のお金でお酒を飲めるのですから♪)ぜひ遊びにいらしてください。
そして先輩の皆さんには、ぜひとも「カッコいい飲み方」をレクチャーしてあげて欲しいですね。こういうのはなんちゃらハラスメントになってしまいそうですが。
もどかしいものですね。