6月5日と言えば、俺たちの任天堂がNintendo Switch 2を発売した日という認識かもしれないが、私にとっては「止まらない下痢」による二度目の通院日である。
ちなみにこれは現在進行形で治っていない、やまない雨はなくても止まらない下痢は存在するのではないか、と思えてきた。
しかし時が経つにつれ、他の症状が消え、ついに腹痛さえなくなり、ただ出てくるものが液状化現象を起こしているだけになりつつある。
もはや耳クソの質感がドライからウエットに変化しただけみたいになりつつあり、再度病院に行くのも憚られるが、これが「大したことがない」と思えるのは私が平素一歩も外に出ない人間だからである。
普通に考えれば、いつ誤爆するかわからない爆弾を常に抱えている状態が、大したことないわけがなく、むしろ真の異常はこの精神状態にある。
「当たらない」のが普通のSwitch 2、発売からもう2週間経過
私の心の病(ビョウ)と軟便の話ばかりするのも何なのでSwitch 2に話を戻すが、病院の待合室にはテレビが置いてあり、そこで朝の報道番組をやっていた。番組ではSwitch 2が取り上げられていた。
確かに発売日にSwitch 2の話題を回避するのは、2月14日にバレンタインを無視し「今日はふんどしの日です」と言い張り続けるぐらい不自然である。
しかしMCが「というわけで今日は特別にSwitch 2をスタジオに7台」と言った瞬間、待合室に緊張が走ったような気がした。だがそこに続いたのは「お借りしました」という、配慮のかたまりのような言葉であった。
これが「ご用意しました」まして「提供いただきました」だったら、「テレビ局の権力で入手困難なSwitch 2を7台も入手した」と思われてしまったかもしれない。
それでも「そこに7台あるせいで7人が厳正なる抽選の結果落選してるんじゃないか」という怒りを買う恐れがあるし、発売日にSwitch 2に興じる映像自体がR-18Gであり、地上波で流していいものではない、と判断する人もいるだろう。
それぐらいSwitch 2を入手できている人は少ない印象だ。
入手組が嫉妬や「狩」を恐れて所持を隠している場合もあり、実際は割と持っている人が多いのかもしれないが、見た限り未所持者の方が多い。
この「欲しいのに手に入らない」という状況に、不満を感じている者も多いのだが、それに拍車をかけているのが転売ヤーの存在である。
任天堂は相当転売対策をしている方であり、今回の抽選制も転売を極力なくすための施策だったと思われる。
フリマサイト側もヤフオクは「Switch 2出品禁止」の処置を取っていたが、ラクマやメルカリは特に制限がなく、残念なことに発売当日からSwitch 2が出品されていたという。
取り締まれという声も多いが、現物がない状態でSwitch 2を出品するのは違反だが、ある状態で出すのは不正にならないため、それも難しいようだ。
ただ、有志による通報作業は行われているため、転売側も「空箱」「写真だけ」「Switch 2個」など、あの手この手で通報避けをしており、それが見どころの一つとされている。
メルカリと言えば「折り紙」と称して、鶴状に折られた「現金」が出品されていた戦後最大の闇市である。
Switch 2を大遠投している写真つきで「フリスビー」と称して出品してくる可能性もあるので油断できないが、本来目を光らせなければいけないのは有志による自警団ではなく、フリマサイト側のはずである。
転売の的になっても、米より高くても、みんなが欲しいSwitch 2
しかし、任天堂側が「適正価格で欲しい人全員にいきわたるように作る」と宣言しているのだから、これ以上転売をのさばらせないためにも、未入手組は転売に手を出さず落ち着いて待つべきだろう。
それに非正規ルートで入手するとDLコンテンツなど、サービスがフルに受けられないという噂もある、定価より高かった上に、定価以下の機能しか使えないというのはマヌケである。
「待て」ができる方が賢いというのは人間もおドッグ様も同じだ。
今後任天堂の反撃により、転売ヤー涙目展開が来ても、転売を利用していたらざまぁできないし、むしろされる側になってしまう。悪役令嬢に転生しなくてもできるざまぁチャンスをこんなことで逃すのはもったいない。
だが、正直、ここまで多くの人がSwitch 2を発売日に入手しようとしていたことが驚きだ。
私もいつかは欲しいと思っているが、発売直後はプレイできるソフトも少ない。1秒でも早く、マリカーの牛の凍ったケツや汚いケツを拝みたいというのならわかるが、そうでなければやりたいソフトが出てからでも遅くないのではないかと思っている。
しかし、やりたいソフトが出た時、Switch 2を入手しようとしてもできない、という状況も容易に想像でき、やりたいソフトが出た時のために早めに本体を確保しておくのも正しい。
だが、それ以上に驚いたのは「みんな意外とゲーム機に5万をすぐ出せる」ということだ。
万が一抽選に当たったとしても、私だったら「買える」ではなく「【悲報】Switch 2当選5万円必要!」となってしまいそうだが、そのことを嘆いている当選者はおらず、おそらく嬉々として5万払ったのだろう。
明日食う米のことで一喜一憂しなければいけなくなった現代日本において、5万のゲーム機が当たる当たらないで揉められるのは、まだ幸せな方なのかもしれない。