Youはshock
これは「CHA-LA HEAD-CHA-LA」に並ぶ古のアニソン神フレーズ二大巨頭の一つである。
そういうとDan dan心惹かれてく勢が戦争の準備を始めるので個人の感想としてもらいたいが、アニソンの名フレーズの一つであることには違いないだろう。
この歌詞はアニメ版「北斗の拳」の主題歌「愛をとりもどせ」の歌い出しである。
北斗の拳とは、原作武論尊、作画原哲夫という、漫画史上もっとも戦闘力が高いコンビにより生み出された格闘バトル漫画である。
今のジャンプではあまり見られない劇画タッチにより繰り出される過激なバイオレンス表現、そんな圧倒的暴力を受けながらも何故かコミカルな奇声を発しながら死んでいく悪役、この世に女が一人しかいないかのようにモテるユリア、だんだん小さくなる山のフドウなど、未だに圧倒的個性を放つ名作である。
悪役と言えばモヒカンジープ、汚物と言えば消毒など、後世に与えた影響も大きい。ちなみに、北斗の拳自体は『マッドマックス2』の影響を受けていると言われている。
そんな今でもファンが多い作品なのだが、最近その北斗の拳と某人気ゲームソフトとのコラボが発表され話題になった。
そのゲームソフトとは「Fit Boxing」である。
人気ボクササイズゲームが北斗の拳とコラボ
Fit BoxingとはNintendo Switch用のボクササイズゲームだ。ゲームをナビゲートするインストラクター役に人気声優を起用したり、ゲームでありながら本格的に体が鍛えられるという触れ込みであったりと、発売以来高い人気を誇り、現在2まで出ている。
そんなFit Boxingのインストラクター役に北斗の拳の主人公ケンシロウが起用され、さらにパンチに合わせて北斗の拳の敵を倒すなどの演出が入る新作「Fit Boxing 北斗の拳 ~お前はもう痩せている~」が2023年3月に発売されると発表された。
一見すると出オチコラボのように見えるが、確かにボクシングゲームと北斗の拳の相性は良い。
ゲームと言えど運動なので、続けるにはモチベーションが必要である。ただ単にボクササイズをするだけではなく、それに合わせて敵が面白い声を出しながら爆発四散してくれた方がやる気も出るだろう。
もちろん北斗の拳ファンにとっては、ケンシロウが指導してくれるというだけでも買う理由になる。
また、北斗の拳コラボが発表されたことにより、本作以降のコラボに期待する声もある。版権作品とのコラボがあり、ということは、自分の推しキャラにインストラクターになってもらえる可能性がワンチャン出てきたということである。
今まで数多のダイエットを投げ出してきた百貫デブでも、推しに叱咤されれば、ドーピングを始める前のジャックハンマーのごとく、鍛えすぎて逆に虚弱になれるまであるだろう。
元・フィットボクサーのカレー沢氏が注目する「金脈」
私がFit Boxingをやったことがあるかというと、あまり大きな声では言えないが3回ぐらいある。
何故小声になるかというと、体験版で3回ではなく、正規版を買った上で3回しかやっていないからだ。
現在、Fit Boxing用に買ったモニターはテレビに転職、Switchは行方不明。私は運動の代わりに使ってもいないのにNintendo Switch Onlineに毎月306円寄付するという慈善事業に取り組むなど、それぞれが別々の道を進んでいる。
Fit Boxingが続かなかったのは私が飽きっぽいせいというのもあるが、ゲームの特性も大きい。
Fit Boxingは音楽と的に合わせてパンチを繰り出すリズムゲーの要素がある。世の中には、手拍子や行進をやらせると、徐々に周囲とズレていき、一周回って最終的にそろうようなリズム感のない人間がいるのだ。
私はそのタイプであり、的には全然当たらないし、それ以前にリズムを取ること自体できないので、右拳と右足が同時に前に出る、もしくは右ストレートと左フックが同時に炸裂という必殺技を出してしまうのだ。
ノれてないので爽快感もないし、スコアも低い。うまくできない上に楽しくもない行為を続けるというのはなかなか難しいものである。
ゲームなら嫌いな運動も続くのではないかと思いがちだが、実際はゲームだからこそ余計続かないという状態なのだ。
よって、Fit Boxingの続編も良いが、そんなリズムにも世間にも合わせられない人間でもプレイできるフィットネスゲームの発売を希望する。
特に日本はこれからもっと老人の数が増えるのだ、老がボクササイズのように俊敏な動きをすると何が起こるかわからない。
そもそも、北斗の拳コラボで盛り上がっている時点でFit Boxingの主なユーザーはすでに中年以上という説もある。
Fit太極拳、Fit椅子に座ったままラジオ体操、Fitプールの中をゆっくり歩くだけなど、老が安全にできるフィットネスゲームには、意外と金脈が眠っているのではないだろうか。