お手元のiPhoneのバッテリーは「正常」な状態を保てていますか? iPhoneにはバッテリーを致命的なダメージから守る制御機能が搭載されていますが、日常的な使用から来る劣化を低減させるにはユーザー自身の使い方も大切です。ポイントは「充電の設定」と「充電方法」です。

「設定」でバッテリーの状態チェック&最適な充電設定

iPhoneの「設定」で「バッテリー」の項目を開くと、バッテリーの状態や現在までの充電状況・使用状況が詳しくわかります。

  • 「設定」→[バッテリー]の順にタップ。現在のバッテリーの状態や充電履歴、アプリごとのバッテリー使用状況が確認できます。ここでは(1)と(2)を使用します

(1)バッテリーの状態をチェック

上記の画面で(1)[バッテリーの状態]を開くと、バッテリーが現在どの程度劣化しているのかがわかります。

  • (1)バッテリー性能が著しく低下していると、「バッテリーの状態」に[サービス]と表示されます。また、バッテリー最大容量が80%を下回る場合は交換が推奨されます

バッテリー性能とは、電力使用に負荷がかかった際のパフォーマンスのことです。低下すると突然シャットダウンしたり、アプリの起動に時間がかかったり、最終的には充電できなくなる恐れがあります。

(2)バッテリー充電の上限設定と最適化

上記の画面で(2)[充電]をタップすると、劣化を抑える充電方法を設定できます。

  • (2)[充電上限]を80%に設定すると、バッテリーの劣化を抑えることにつながります。100%にする場合は、[バッテリー充電の最適化]をオンにすると充電時の負荷が低減されます

1日のスタートが80%では心許ない場合は、85%〜95%まで手動で変更が可能です。また、iPhoneが日頃のバッテリー使用状況を学習することで、最適な充電上限を提案してくれます。

バッテリーの健康寿命をなるべく延ばす充電方法

バッテリーをなるべく長く正常な状態で使うには、設定だけでなく日頃の使い方も大切です。以下の3つのポイントに注意しましょう。

ポイント1:気温0℃以下/35℃以上での充電はNG

スマートフォンなどに使われるリチウムイオンバッテリーは、熱で劣化する特性があります。さらに、熱を持った状態で充電し続けると発火の恐れもあります。また、寒すぎてもショートしたりバッテリー寿命が低下したりする恐れがあるので要注意です。

iPhoneの使用に適した温度は公式で「0℃~35℃」とされています。高温・低温になる環境での充電は避けましょう。時にこの時期、直射日光の当たる屋外や、車内に放置した状態での充電は厳禁です。

ポイント2:iPhone自体が発熱した状態での充電はNG

気温が35℃以下であっても、iPhone自体が発熱している状態で充電すると同様にバッテリーの劣化を早めてしまいます。ゲームや動画視聴など、負荷がかかるアプリを使用しながら充電するのは避けましょう。

ポイント3:バッテリー残量20〜80%に保ち劣化を低減

一般的にリチウムイオン電池は、バッテリー残量が完全に0になる「過放電」で劣化が早まる傾向があります。逆に、100%を超えて充電し続ける「過充電」も劣化を招きます。

iPhoneにはこうした負荷からの致命的なダメージを防ぐ制御機能が搭載されていますが、それでも避けた方がバッテリー寿命が長くなる傾向があるとされています。できるだけ劣化を抑えるには、ある程度バッテリー残量を残した状態で充電を開始し、100%に満たない状態で止めるのがベターです。先ほどの「設定」で「充電上限」を80%にすると良いのはこのためです。

熱や暑さを避けて充電し、残量を20%〜80%の間に保つことで、バッテリーの健康寿命を伸ばしましょう。